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冬の神奈川低山ハイク👣日連アルプスと鉢岡山@相模原市

JR中央本線の藤野駅から南の相模川を渡ったところに、日連ひずれアルプスと命名された標高400m前後の山が連なる山塊がある。


藤野駅内の歩道橋からの眺め


駅から歩いて登山口までほど近く、5つもの頂上を制覇でき、しかも祠や石仏が幾つもあるというご利益満載の低山ハイク。

今回は、その五つの山、金剛山、峰山、八坂山、日連山、宝山と、南側にある鉢岡山に途中の杉峠からピストンで行ってきた。



まずは相模川を渡ります。

日連大橋

ついつい日連にちれんと読んでしまいがちですが、日連ひずれと読む。



駅から20〜30分で金剛山入口到着。

金剛山神社参道口



金剛山入口
嘉永五年(1852年)のもの。




庚申塔や祠があります。



日連アルプスハイキングコースの看板



ずんずん登ります。

植林地帯を過ぎると雑木林になる。



丁目石。丁石もしくは町石とも。


丁石もしくは町石とは、

平安時代に天台宗や真言宗俗塵を離れた山岳に寺院を建て、修学研鑽の場とした。参道が長いことから伽藍まで何丁、奥院まで何丁と道標を兼ねて目的地までの距離を示すものが町石と呼ばれる石造物でその形式としては笠塔婆、板碑、五輪、卒塔婆、角柱、自然石のような比較的簡略されたものを選び、塔の主尊としての種子を表し、町数、主願、造立年銘等を刻したものである。

日本石仏事典


因みに富士山は、煩悩の数の108丁目まであるそうな。



振り返ると、来た道、日連大橋が見える。


金剛山

はやくも到着。

案内板にあるように大火事があった為、栃木県の古峯神社に祈願し、そのお札をこの金剛神社にも納札したとのこと。


栃木県の古峯神社↓



続いて、


峯山

見晴らし抜群

展望できる山々の説明板あります。


なんと、雪を被った南アルプスの農鳥岳がチラッと見える。

2017年冬に敗退して以来行っていない農鳥岳!


その時の写真もついでに。

幕営地からの朝の眺め。


翌日、頂上を目指すも…


この後の天候悪化と、体力限界により敗退…。

悲しみの後ろ姿。


そんな思い出が…(泣)



日連アルプスに戻ります。



この山のあたりから石に描かれたお地蔵さんがいることに気が付く。

?!



八坂山

ここにもいました。ネーム入り。


杉峠

おお、ここにも地蔵が。

地蔵探しがだんだん楽しみになってきた。



この杉峠から稜線を外れ、鉢岡山にピストンします。

木々の間から見える鉢岡山



こんなところに車が…!



鉢岡山

頂上。

頂上には烽火台跡の案内柱があり、「戦国時代の要害の地であるため、のろしや警鐘を設け鶴島御前山を経て岩殿山へと通報した」とある。



杉峠に戻ります。

峠の祠。



日連山

いましたよ、お地蔵さん。


最後の山、宝山を目指します。
名前の由来が気になりますね。


相模湖が見えてきます。



宝山

宝ノ峰とも言うらしい。
地蔵はどこだ。




おおだ小径ハイキングコース


下山したところ、青田おおだ地区にハイキングコースがあるとの説明板。

青田と書いて「おおだ」と読むんですね。

実はこの半島みたいになっている場所の山には登れるのか気になっていた。
行ってみます。



青田集落を過ぎるとずっと散歩道。

相模湖を眺めながら休憩できます。

半島円周のハイキングコースです。



小径を出たところに、「勝頼ふる里の碑」

藤野観光協会HPによると、相模ダムは横浜市、川崎市への上水道、工業用水、電力供給を目的として1947年に完成し、建設にあたって旧日連村勝瀬は湖の底に沈むことになり、85戸の住民は海老名市などへの移転を余儀なくされたとのこと。



勝頼橋を過ぎ、また日連地区に戻ります。



日連神社


青蓮寺


ぼけ封じ観音

私はボケそうなので強めに念願🙏



八坂神社

集落と墓地を抜けて山の麓にあります。

松浦隆康著『バリエーションハイキング』によると、八坂神社は素戔嗚尊すさのおのみことを祭神とし明和年間(1764−72)に創建。本殿の二つの木箱に、蔵王権現の鋳造、高尾山系列の飯綱大権現(キツネに乗った烏天狗)の石像が安置されている。

「神秘的な霊感が漂ってる」と本にありますがまさにそんな感じです。

それと知らずに、厨子の扉を開けたらド迫力の蔵王権現が居られたのでビックリして改めてキチンとお参りしました🙏



この集落にはたくさんの石仏、石塔があります。

石塔、石仏たち

庚申塔。


人の家の駐車場に不動明王。


二十三夜塔。
右は、牛馬観世音。
牛頭観音。
こちらも牛頭観音。

馬頭観音ではなく、牛頭観音や牛馬観音です。

『日本石仏事典』によると、「牛頭観音」は、牛の飼育の増加で広まり、さらには「豚頭観音」まで造られるようになったとのこと。


六地蔵。


なんとも不思議な感じ。


何と書いてあるのでしょう。


ともかく石塔、石仏がたくさん。

そして、そろそろ一周終わりです。

藤野駅を出発してから駅に戻るまで、たっぷり8時間の山散歩。

新緑や紅葉の頃も良いですが、葉が落ちて見通しの良いこの時期ならではの光景が堪能できます。

一日で六つの山の登頂制覇!さらには神さま仏さまにたくさん会える日連ひずれアルプス、最高でした♪
桜の咲く頃にまた来たいな🌸


参考文献
庚申懇話会編『日本石仏事典』
松浦隆康著『バリエーションハイキング』


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kataha
古典本曲普及の為に、日々尺八史探究と地道な虚無僧活動をしております。辻立ちコム活に投げ銭チップしていただけたら嬉しいです🙇