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『葬送のフリーレン』1巻から2巻まで感想
小学館サンデーコミックスから『葬送のフリーレン』2巻までの感想を書きます。
『このマンガがすごい!』にも選ばれた、いま人気のファンタジー漫画です。ただいま連載中。
まず絵がとても美しい。原作と作画は別の方で、そうしたタイプの漫画には画力の非常に高い物がよく見られます。
もちろん、ストーリーも素晴らしい。長寿種族であるエルフのフリーレンを主人公に、割と淡々と話は進んでいきます。
個人的に、この比較的淡々とした静かな雰囲気は、サンデーコミックスならではなのかなと思います。
ジャンプの人気作も昔と違って熱血系ばかりではなくなりましたが、それでもこの持ち味を売り出せるのはやはりサンデーだからという気がします。
『進撃の巨人』を筆頭にダークファンタジーが得意なマガジン系のファンタジー漫画とも違う、非常に澄み切った空気感のある、それでいてテーマの重さもかんじられる上質なファンタジー漫画です。
本編は、魔王を倒した勇者一行の中の魔法使いだったエルフ女性のフリーレンが、勇者の死後、仲間だった僧侶から養女を託され、共に旅をするストーリーです。
行く先々でバトルもあり、その他の依頼を解決する話もあります。
バトルシーンは、盛り上がりはするのですが一方で決して熱くなり過ぎない、そのさじ加減が独自の味を出していて良いのですよね。
熱いバトルも好きですが、この漫画では、あえて盛り上がり過ぎない冷静さが良いのです。
それは主人公フリーレンの常に達観しているかのような冷静さと等しく、シリアスで緊迫感はあるけれど、熱くはあまりならない、そのバランスなのですね。
ジャンプ『鬼滅の刃』やマガジン『進撃の巨人』とはまた違う魅力の、静ひつで気品のあるファンタジーです。
世界観も作り込まれ、静かで上質な雰囲気は、フリーレンや脇役たちのキャラクターだけでなく、背景となる世界の表現のされ方でもあります。
個人的には、ファンタジーは背景世界や世界観も大事にして欲しいと思います。特に漫画では背景情報も嫌でも描き込まなくてはならないのですから、きちんと設定されているように見える漫画はとても魅力的です。
2巻から出てきた魔族も、かなり凶悪で底知れない恐ろしさを醸し出しています。こうした作りも良いですね。
2巻からは、あらたな仲間もフリーレン一行に加わります。
恐怖を乗り越えて立ち向かえるか? このあたりは少年漫画らしいテーマの描き方だなと思いました。
今回の感想は以上です。ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
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