高機能サイコパス的な『迷いなき』キャラを書いてみよう

関連する記事はこちら。

この記事で、極めて能動的な主人公が語った『自分より優れた裁き人』が、その高機能サイコパス的なキャラである。

さてさて、どうなりますやら?

こんな思考実験をするのは、男性がメインターゲットの作品においては、主人公を悩ませるなと聞いたので。

それに、ウェブ小説主流では、主人公を葛藤させてはいけないらしい。

でもそれは、程度問題でないかとも思うのだが、一方では、現実にも高機能サイコパスは、ある特定の職種では能力を発揮しやすいらしい。

完全に迷いなき人間は、確かにある意味では究極の男性性なのかもなとも思うのである。

余談だが、高機能サイコパス的な、良くも悪くも自己制御の強すぎるキャラを書くと、ほぼ常に、ほどほどに能動的なキャラになる。

そういえば、『銀河英雄伝説』のオーベルシュタインも、ほどほどに能動的なキャラだったな。

それでは。

裁き人は敵を断罪した。背後には一人の少女が立っていた。彼女は震えている。その理由は分かるが、同情も共感もしなかった。

少女にも罪ありと思うからではない。彼女は、この件には関わりがない。それははっきりしている。

ただ、敵がかばっていた。ただ、それだけの事だ。少女まで断罪する必要はないが、同情などしたところで、何の意味があるのか。

裁き人は腰に《断罪の銃》を収めると、さっさと迷いなく背を向けた。そして歩き出した。足取りも確かで、そこにも感情の乱れは一切感じ取れない。誰かがそこにいたとしても、感じ取れなかっただろう。

今、断罪した者もまた、被害者だったとも聞いた。妻や娘を殺された挙げ句の事だと。それは裁き人にとって、単なる情報以上の意味はなかった。

「敵にも同情の余地はあるな」

もう一人の裁き人は、言っていた。

「同情? そんな事をして何になる」

裁くと決まったなら裁くだけである。

そこに何の迷いもない。

迷う気持ちも、敵に同情する気持ちも、この裁き人には、初めから全く理解できなかったからだ。

いちいち情を断ち切ろうとせずとも。

最初から、余計な情などない。

たった今、断罪を終えた彼は、そのまま黙って歩き続けた。

こんな感じになりました。

まあ、これはこれでアリかな。

でも、主人公に据えるのは少々キツかろうなとも思う。まあ、サブキャラタイプだよなと。

さて、それでは今回はここまで。

読んでくださってありがとうございました。また次回の記事もよろしくお願いします。

いいなと思ったら応援しよう!

片桐 秋
お気に召しましたら、サポートお願いいたします。