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【クリエイティブ生活】父性は敵であり味方でもある 3【フィクションのストーリーを構築する】
若い男性主人公のいる物語の中での、父親的な存在、父性の扱いについて、考えたことを書いてきました。
今回はストーリーを作ります。
若い男性主人公の、乗り越えるべき障害がネガティブな父親的な存在であり、もう一人ポジティブな父親像を表す人物が主人公を助け、指導してくれる。
骨子はこれだけで後は舞台設定とキャラクター造形のバリエーションでいくつも作れると思います。
一例を挙げると、育ての親が実はラスボスで、主人公逃げ出して放浪していると師匠となる男性と出会い、技を磨き力を身に着け、再びラスボス父と対峙する。
後は退治しても、降伏あるいは改心させるのもあり。小説や漫画だと結末は一つですが、ゲームだと分岐でいくつもの終わり方が作れますね。
前回の記事で書いたとおり、父性的な存在とは、国家権力や人を有罪とする権力(社会を救い秩序をもたらし、一方で冤罪なら人の人生を狂わせる力)とか、伝統的な権威といった抽象的なものでもいいのですが、それを特に象徴する人物は置いた方がいいとは思います。
基本的には、その集団や社会、コミュニティの人々の上に立ち、指導・保護・秩序・権力・権威をもたらす存在が父性的な存在と考えていいと思います。あくまで神話時代からの長年の人類の歴史やイメージの積み重ねですから、「うちの親父とは全然違う!」などという話は無しです🌿
とは言え現代日本では、主人公の味方側に出す父性的な存在は、権威や威厳があるよりは、いくらか親しみやすいタイプの方がいいのかも知れませんが。
ネガティブな父親像であっても、ダース・ベイダー的なラスボスタイプではなく、本来父親として果たすべき役割を果たせない駄目なヤツでもいいと思います。指導・保護・秩序・権力・権威とは真逆の存在で、親しみやすさすらも無いのに、しかし何故か父親的に存在はする。
実際に父親でもいいですが、暗愚な王や皇帝などもありですね。いわゆる『老害』がコミュニティや業界に居座っているとか。
こうしたウザいのもネガティブな父性の描き方としてアリと思います。
で、そうした父性に反発する若い男性主人公にではなく、ネガティブな父親像の方に感情移入して、「俺のような人間を馬鹿にした!」と怒る人が出てくるかも知れませんが、はっきり言って「ほっとけ」です。
全ての方に好かれる創作物はありません。まあ、その不快をストレートに言うのでなく「主人公と父親は仲良くしてないと共感されないから……」などといかにもそれらしい事を言ってくる場合もありますが無視でいいですよ。
「クリエイターなら厳しい意見にも耳を傾けて」は、一理ありますが、一理しかなく絶対のルールではありません。なぜなら、『厳しい意見』にもいろいろあるからです🌿
今回のお話はここまでです。読んでくださってありがとうございました。参考になれば幸いです。
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