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中華製アプリゲーム『アークナイツ』序盤の感想

 これはTwitterで教えてもらったゲームです。

 正確に言うと、元は中華製だけれど日本のゲーム会社が移植して出しているゲーム、ですかね。

 タワーディフェンスと言って、敵が攻めてくるのを守り切るタイプの、戦略ゲームの一種です。実によく出来た背景世界の設定のゲームで、とても感心しています。

 ストーリー及び設定は以下の通り。

 地球ではないどこか別の世界が舞台です。その世界では、ある鉱石からエネルギーを取り出して使っています。ところが、鉱石に長い間触れていると、鉱石病という伝染病に罹(かか)ってしまうのです。

 鉱石病に罹患した者は差別され、迫害される。それに異を唱える者たちが、テロ組織となって主人公の敵となります。

 主人公は、医療機関のロドス製薬の重役のような立場で、秘書的な役割をしてくれる美少女アーミヤや、その他のロドスの仲間たちと共に敵と戦うことになります。

 ロドスに所属する者たちもまた、鉱石病になり、迫害されている者たちなのです。アーミヤもその一人です。

 と、そんな感じで、コロナ情勢の中、なかなか攻めています。実にシリアス! でもちゃんとコミカルなやり取りもあります。バランス感覚が良いのですね。

 数年前、コロナ危機で大騒ぎだった頃に発表されたゲームで、独裁国家で表現規制キツキツの中国で、よくもまあと思うくらいチャレンジャーな作品だと思いました。

 鉱石病以外にも大災害が多く、人々は移動都市に住んでいます。災害を避けて、都市ごと移動しているのです。

 ギミックとしてはSFぽいですね。キャラクターデザインや魔法がある点などはファンタジー風味です。

 多様な種族がいて、たくさんの個性的なキャラクターが出てきます。アメリカ製ゲームよりはずっと、絵柄・デザインに関しては国産ゲームのセンスに近いと思います。

 鉱石病とテロ組織だけでなく、都市国家の間の対立や、それぞれの国内での諸問題もあり、またロドス内部でも複雑な人間関係が展開します。

 まだ序盤なので片鱗しか見えてきませんが、きれいに設定された、きめ細やかな世界観のゲームです。日本でも人気で、アニメにもなりました(そちらは未見)

 メインはタワーディフェンスで戦う事なので、かなりやり込まないとストーリーが先に進みません。

 タワーディフェンスの戦略性と、戦ってくれるキャラクターを集めたり成長させたりして楽しむゲームです。でもストーリーもしっかりしています。

 アーミヤをはじめ、キャラクターは可愛らしいのが多く、シリアスな設定やストーリーとのバランスが取れています。つまり、重すぎるテーマの話にはなっていないのです。

 ネットの一部には、娯楽作品は単純に楽しめる物が良く、現実的な重いテーマを扱わないほうがいいという考えもあるようです。

 確かに娯楽性と両立させるのは簡単ではないですが、だからこそチャレンジして成功させている作品群には、国家の枠組みを越えて応援したいと思うのです。
 
 私は中国ではなく日本にいます。少なくとも日本にいて、いきなり国家から規制を食らうことはまずありません。あるとしたら必ず前触れがあり、その時点で反対の声をあげることも出来ます。

 独裁国家で頑張って攻めたゲームを作っている人々がいるのだから、私も頑張ろうという気になれます。ゲーム自体だけでなく、そんな事情も、私にはある意味ではこのゲームの魅力なのです。

 ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

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