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学校に行かないという選択(四)~最終章~
児童相談所のカウンセリングも卒業し、地元の中学校に転校した娘ちゃん。
どうなることかとハラハラでした。
中学校がどこにあるかわからない
転校する中学校は、我が家は学区の端っこのようで、かなり距離がありました。
最初にご挨拶に伺った時は、自宅からは行かなかったので、通学ルートが不明なまま。みんなどうやって近所の子たちは学校に行っているんだろう。
娘ちゃん守り隊
幼稚園の時のお友達が、何人か近所にいました。かろうじてママたちの連絡先がわかったので、事情をお話して転校することを伝えておきました。
「途中から入って、仲良くして欲しいとは言いません。みんなの関係性とか事情もあると思うので。でもうちの子を見かけたら声かけてやってくれたら嬉しい」と。
細かいことは、そのママたちも子どもたちも聞いてきたりはしませんでした。
ただ、毎朝迎えに来て一緒に学校に行ってくれるというのです。
なんということでしょう!
こんな心強いことはありません。しかもいつも2から3人で行くけれど、部活動の朝練がある子たちもいるので、娘ちゃんが1人にならないようにきちんとメンバー構成してくれて。
さらに、帰りも一緒に帰ってくれるよう、みんなで手配してくれて。「今日は自分は部活動だけど、○○ちゃんが一緒に帰れるよ」と、クラスも別々なのに。
尊い✨
人数多めの幼稚園に通っていたので、懐かしいお友達がたくさんいたようです。転校生だといっても、いつのまにか「前からずっといた」存在にしてくれたようでした。
受験できる高校がない
何事もなかったかのように、日々を過ごせるようになりました。
が、ママは気がついた。4ヶ月も学校行ってなくて、高校受験大丈夫なのかな。
娘ちゃんは、今の成績が良くても長期休暇の欠席が多すぎて、私立高校はほとんど受験資格がありません。
公立高校は、2年生の時の成績も関与してくるので、前の学校でボロボロにつけられてて。ダメだこりゃ。
塾の先生は、中学校の進路指導の先生に直接相談しろと。早速進路指導の先生に連絡し、早朝しか空いてないというので、朝早くから学校に押しかけ、お話を聞いていただきました。
直談判
結局のところ、先生も調べて下さってもあまりよくわかりません。
欠席日数が多くても受験できる学校を探しました。この時点で、過去の成績や今までの行いを配慮されるような公立高校はあまり考えませんでした。
この学校は娘ちゃんに合っているのでは、と思う高校の入試担当の先生に直談判しました。
事情をお話して、欠席していた日数が多いことと、学校に行かなかった時期の成績を最低限しかつけてもらえなかったことを。
その学校は、「次期の募集から欠席日数のことを出願の条件にしない」かもしれないとのこと。
なんだか光が見えてきました。未定なのでご希望に添えないかも、と言われましたが、なんだかいける気がしていました。
第一志望の高校へ
紆余曲折ありましたが、念願叶って第一志望の高校に合格することができました。
中学校の進路指導の先生も、担任の先生も、高校の先生と話し合ってくださって様々な条件をクリアできました。
私のしつこいアプローチには、自分でもびっくりしましたが、何よりも娘ちゃんを取り巻く先生やお友達、ご近所のママともさんたち、みんなみんな私たちを助けてくださってありがとう。何度言っても足りないくらい。感謝の気持ちでいっぱいです。
学校へ行くのは良いことなのか
自分の子どもは、このような展開で落ち着きました。
結局は数か月のお休みで、学校に戻って進学することになりました。
でも、学校に戻ることが誰に対しても良いこととは思いません。
フリースクールや、ホームスクーリングの子もいるでしょう。そのやり方が合っているなら、それで良いではないですか。
学校でしか学べないこともある?
だから、なんだというのでしょう。
社会に出るまでの訓練ですか?
社会に出て、自分を曲げて、心が無くなってしまう訓練なのでしょうか。
お友達とうまくやるのが大切ですか?
お友達に傷つけられて、心が壊れてしまっても?
学校に通わないという選択も、子どもに与えてもよいのではないかと思っています。
ただ、子どもがコンプレックスにならないように、学力は必須だと思います。とびぬけて勉強ができる必要はないでしょうが、どこかで学校に行きたいと思ったときに、学力が不足していたら戻れません。
今どきの不登校事情?
少し前に、民生委員の方からの紹介で、不登校のお子さんをもつお母さまたちの会に出席させていただきました。不登校の子の経験者としてお話を聞かせてほしいと。
しかし、行ってみて驚きました。自分の子が学校にいけないのは学校のせい。だから学校にはいかなくていい。家で毎日遊んでいると。
そして、勉強させているふうでもなく、居場所がないから自分たちも含めて集まっておしゃべりできるような会をやるんだとのこと。
ここからは、私の偏見です。
ママたちは集まってとても楽しそうでした「傷を舐めあって、自分たちの正当性を確認しあっている」みたいな。
学校に行かない子どもが、大人と一緒に親がぺちゃくちゃしゃべっている集まりに行って、苦痛ではないのでしょうか。
小学校低学年から何年も学校に行っていない子は、誰が学習させているのか。心配でなりませんでした。
親はずっと一緒に子どもといられません。
今はそれでいいかもしれない。でも長ーい人生の先まで考えて、ほかのご家庭と一緒にしないで自分の子どものことを、もっともっと真剣に考えてほしい。
今がつらくて、仲間が欲しいママたちの集まりなんて、どうでもいいのでは?
誰も私に発言を求めてきませんでした。自分の子どもが大変なんだっていう話を延々していました。あなたが大変なだけですよね、と顔に出ていたかもしれません。
居場所は学校だけではない
娘ちゃんと私の長い戦い(いろんな戦いをしてきましたが)、が一段落。
結局は、学校だけが居場所ではない。家かもしれないし、習い事かもしれない。フリースクールかもしれない。
学校という狭い世界に縛られて、苦しい思いをするなら、思い切ってその世界から外れたっていいんだ。
と、この戦いで学びました。
娘ちゃんは現在、才能溢れる大学生です。