見えないけどいる パパのこと(レオくんからのパパの紹介)
我が家の紹介、次はパパにしようと思います。
パパは自己紹介ができないので、レオくんにお願いします。それでは、どうぞ!
うちのパパ
うちのパパは見えないんだ。
パパはね、病気でみんなより先にお空の上に行ったんだよ。娘ちゃんは、まだ小さくて幼稚園に入ったばかりの頃だったって。
娘ちゃんが生まれた時からずっと病気だったから、ママも娘ちゃんも一生懸命パパのお世話したんだ。
でもパパが神様のところに行ってしまって、ママと娘ちゃんは2人でずっと頑張ってきたんだ。まあ、後にぼくたちが家族になったからもう寂しくないよ。ね。
パパの好きなもの
これはやっぱりママなんだって。ママのこと、いつも大事に大事にしてたらしいよ。だからママも、自分がこっちの世界の修行が終わったらパパに会える!って、楽しみにしてるんだって。
ママが言うには、パパはとてもハンサムさんで、誰とでもすぐに仲良くなれる人だったらしいんたけど、オッチョコチョイだったって。だから、もしかしたら神様のところに行く手前のさんずのかわとかいう所で、キャンプでもしてママを待ってるんじゃないかって。キャンプ好きだったみたいね。
見えなくても大活躍
実はね、ママにも娘ちゃんにもパパは見えないんだって。だから、きっと近くで見守ってくれていると思ってても、実はいないのかもしれない。オッチョコチョイだから、ママに似ている別の人を見てたりとか。
ママはね、パパがいなくても何でも2人分頑張るんだって。
娘ちゃんがさみしい思いをしないように、お仕事を少なくしたりはしていたみたいだけど。ママは本当は薬剤師の仕事が好きじゃないからね。ここだけの話。
娘ちゃんの受験の面接も、運動会の親子競技も、ほかのおうちはみんなパパが一緒でも、ママは一人で堂々と行っていたよ。見えないけどパパが一緒だって信じてね。そうすると、みんなうまくいくんだって。
ママの苦悩
パパが見えなくなっても、ママは娘ちゃんを育てる自信はあったんだ。薬剤師の仕事は、親子2人で食べていくのにきっと困らないと思ったから。
一番つらいのは、まわりからのいろいろだったらしい。
かたおや、っていうのになったかわいそうな親子に、いじわるを言ってくる人がけっこういたらしいね。
「まともな人間に育つわけがない」
「生活の質を落とすことになるんでしょ。お気の毒」
「薬剤師でよかったよね、ほんとにうちじゃなくてよかったわ」
「保険金、ぶっちゃけいくらもらったのよ」
なんて、ほんとに言う人いるんだよ。
きっと地獄に落ちているとぼくは思うね。
実際、ママと娘ちゃんの暮らしはまあまあ豊かだったし。まともな人間ってよくわかんないけど、なんか楽しそうにやってるよ。
ママのことはぼくが引き続きまもっていくので、パパさん心配いらないからね。
恐るべしパパ遺伝子
娘ちゃんはパパのことをあんまり覚えてないんだって。一緒に遊んだりはたくさんしたけど、小さかったし。パパは病院にいたり、家でも具合が悪いことが多かったからね。
でも、ママがびっくりするくらい娘ちゃんはパパにそっくりな行動をしたり、(顔もそっくりなんだけど)確実にうけついでいるところがあるらしいよ。
そういうところを見つけると、ママはいつも「へんなところが似てるね」なんて言っているけど、とってもうれしそう。
でも、忘れものや失くしものが多いのは似てほしくなかったって。オッチョコチョイってやつだね。
ずっといっしょ
ぼくが思うに、先に神様のところに行っても、ずっと家族なんだってこと。ぼくはパパに会ったことはないけど、きっと近くにいてぼくたちを見守っていてくれてるんだ。
だって、そうじゃなくちゃさみしすぎるでしょう。
ママは生まれ変わりを信じているから、みんな生まれ変わってもまた家族になれるって思うって。
次はぼくがママのお母さんになっているかもね。
ママ大好き~。さっきはごはんのお皿ひっくりかえしてごめんなさーい。