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日常を描くエッセイが増えたらいい

コミックエッセイを描くにあたり、よく陥りがちなことの1つに
私には何も大きなイベントが無い…』というものがあります。

それはきっと何かに特化しているコミックエッセイが目に入る機会が多いからだと思います。
例えば「育児」「ペット」「病気」…それ以外にもマイノリティであったり、今まで人には大きな声で言えなかったことであったり。そういったコミックエッセイはテーマもわかりやすいので書籍になりやすいかもしれません。

clubhouseで質問してもらった中でも「赤の他人の日常は需要ないですか?」というものがありました。
松田編集長も私もそれに関しての返答は『NO』なのです。
だって、赤の他人の日常こそ面白いから。

でも「う〜ん。ほっこりはするんだけどね〜…うむむ。」とあなたの作品が指摘されるようでしたら、ちょっとだけ考えてみてください。


ザーーーーーっ 夕方から突然の雨!
子どもが小さい頃こんな日はよく学校へ傘を持っていってたっけ。
私は、自分が子どものころ母がそうやって学校に来てくれたことがとても嬉しくてあの日の母の姿は大人になったいまでも鮮明に残っているのだ。自分がしてもらって嬉しかったことはなるべく子どもにもしてやろうと思い、こんな日は傘を学校へ持って行くようにしていた。
子どもが大きくなった今、私と同じように雨の日の記憶として残っているだろうか?とドキドキしながら聞いてみると
「そうやったっけ?」と言われてしまった。
え〜あんなに持って行ったのに!そんなもんだよね。 とほほ。


こんな内容の漫画を描いたとしましょう。
すごく素敵な出来事ですよね。昔のことを思い出して自分の気持ちも入れているし、ちゃんとオチもある!



でも多分この漫画だと先ほど書いたような「ほっこりはするんだけどね…」という感想になります。ちょっとした親子ほのぼの日記で終わりです。


もっともっと深掘りしましょう。
↓こちらのエッセイを読んでみてください。

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さっき私が書いた文章の元々のエッセイです。

小学校2年生の時の風景が浮かびませんか?
雨が止むのを待っていた時の心情や、迎えに来てくれた母親の姿。
あの日の少女の目に写ったもの、雨の音、夕立独特の湿度や風、校舎匂い、…感じませんか?

そして現実と、ラストの気づき。


こんなふうに漫画でもあなたの感受性の強さや、
五感に響くような表現力を高めると
きっと日常は「あなたのエッセイ」になると思います。

あなたが感じた日常をどんどん描いてください。

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※掲載したエッセイは児童書作家の宮下恵茉さんが京都新聞で連載していたものです。(掲載許可済)

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ちなみに私はこれ↑が好きなので、載せちゃう。

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