手術後10日目
容態急変
手術後1週間が過ぎ去り楽勝モードが漂い始めた10日目。
リハビリは歩行距離1㎞に達し更にリハビリの時間以外でも自主的に1㎞ほど歩行し1日2㎞の歩行でも体力安定するようになっており、非常に順調に経過。先生とも退院のタイミングは何時行けるか?何て話題をしていた夜の事だった。
崖から突き落とされる夢を見て夜中に急に目が覚めた。
目覚めた瞬間なんだ夢かとすぐに理解したのだが、激しい動悸と冷や汗をかいている事に気付いた。悪夢を見た時にありがちなパターンのアレである。漫画やドラマなどでよくある事で、私も過去にそういった経験があったので、大して気にも留めずに再び睡眠に入ろうとするのだが、どうにも動悸だけは収まらない。
そのまま数時間が過ぎ去り朝がやってきた。
先生にも症状を伝えたのだが、発作性のものか持続してしまうものかを見極めるため、再び心電図を常時設置する事となってしまった。
その日のリハビリも無し。
再びちょっとした日常会話でも息切れを起こしてしまう身体となってしまった。
その後、数日様子見の日が続き、結果として慢性的な心房細動と診断された。脈拍が常時120回程度発生しており1回1回の鼓動が非常に小さい。V2の1200㏄のエンジン鼓動が通常だとして、急に4気筒250㏄に乗り替わった気分。高回転だけどトルクが物足りない。バイク解らんヤツには理解不能な例え!
歩行も200m歩けば息切れを起こしてしまう状況で、リハビリメニューは無くなってしまった。
循環器内科の先生に担当医が変更となり、再び家族を呼んでの治療方針の説明を受ける。
電気ショックを実施して容態が良くならなかった場合は、カテーテル手術を行う。との事。一般的には薬での治療をまず実施してみるのだが、私の場合は大きな外科手術直後のため不可。カテーテル実施する場合は良くない電気信号を出している心臓内の部分を焼いてしまうそうな・・・。
先生的には手術後のショックで心房細動が起こるケースは、まぁたまにあるよね。的な頻度の話らしく外科手術を受ける時とは変わって深刻そうな表情はあまりないのは救いだったが、私にとっては退院時期の話をしている最中で起こった事象のため、まさに崖から突き落とされた気分であった。
つづく
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