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軽井沢香澄
2020年11月9日 22:58
文を書く、どれほど不毛なことか。これは最早、営みとすら言えないではないのか。のっぺりとした液晶を叩き点滅する文字は、生まれながらに死んでいる。水疱まみれの死んだ水子が浮かび上がってくる。それでもなぜ書く?死にぞこないの私が、何を生み出す?読んでほしい誰かが居るからだ。淋しいナ。振り返れば私の身体も水泡になりかかっている。どこかで疼く声がする。「生きろ!お前が生きろ!」