私の司書さんへ
市立図書館を愛用している。
図書館に呼ばれる、というとスピリチュアルな感じがするが、ふとしたときに頭をよぎってお出かけしたくなる図書館は、いつも決まってひとつだ。図書館に行こう→どこにしようかな?というときもあるし、なんかどこかに行きたい気がする→〇〇図書館だ!というときもある。
以前はΑ図書館だったのだが、気がついたらΒ図書館になっていた。その図書館は街で一番大きいわけではないが、新刊コーナーをはじめとして、アタリの本(適当に引き抜いたり目につく作家が、今の自分にぴったりなものであった本)を引きやすい。
「最近合う図書館が変わったんだよね」と母親に話すと、母は何の気なしに言った。「前にΑ図書館にいた人がΒ図書館に移ったんじゃない?」
たしかに地方公共団体の職員だし、ありうる話だ。異動があるだなんてそのときまで考えたこともなかった。
もしかしたら、私はその司書さんの跡を追いかけているのかもしれない。
私の司書さんへ。いつも完璧な選書と本のポップをありがとうございます。どうお礼を伝えたらいいか分からなくてここで。