ペパーの家族を引き裂いたのは主人公!?【バタフライエフェクトは起きていたのか?】DLC追記
※以下盛大なネタバレが含まれるので注意!
祝・ポケモン新作クリア
無事クリアしました。しかし、「レジェンドルート」→「スターダスト☆ストーリー」→「チャンピオンロード」の順序で回ってしまったため四天王やチャンピオンネモの手ごたえが…。
それにしても、アイテムを駆使してペパーに再戦を挑んで勝ったときは嬉しかったです。レベルが18以上高いってお前っ!「こいつがもうチャンピオンでいいのでは?」とまで思いましたね(攻略するルートの順番を間違えた自分が悪いのですが)。
まぁマフィティフが元気になったからボコられても全然いいんですけど!!
今作の重要人物「ペパー」
今作は、3つに分岐するストーリーを全てクリアすることによってラスボスに相対する物語「ザ・ホームウェイ」に辿り着く構成になっています。
ペルソナシリーズを彷彿とさせる少年少女たちの団結が描かれる「スターダスト☆ストーリー」。ジムリを倒して強さの頂点を目指すポケモンシリーズ恒例の「チャンピオンロード」。
そして、ペパーというキャラクターのポケモンを治療するためパルデア各地を巡る「レジェンドルート」の3つのストーリー。
主人公とペパーが、傷ついたポケモンのために伝説の秘伝スパイスを探して各地のヌシポケモンを倒していく「レジェンドルート」。これが、今作のストーリーの根幹である「ザ・ホームウェイ」に直接繋がる最重要な物語になっています。
毛色の違うストーリー「レジェンドルート」
エリアゼロで怪我をしたマフィティフを、秘伝スパイスを使った料理で少しずつ元気にしていく「レジェンドルート」。
ポケモンセンターでも薬でも体調がよくならないマフィティフのため、オカルト的と言いつつも「秘伝スパイス」の存在にたどり着いたペパーは、最初に作った料理による効果を実感して、彼を助けるためにスパイスを探し続けることにします。
それからストーリーが進むにつれ、マフィティフは目が開けられるようになり声がでるようになり元気を取り戻していきます。
勿論元気にならないときもありました。動物の病気や介護を経験した者としては、胸が苦しくなる展開です。
最後の料理と「家族」がいるみんなの願い
最後の料理を食べさせるときの台詞なんですが、これはもうペットという「家族」と一緒にいたことがある人は泣くんじゃないかと大袈裟ですが考えましたね。自分はボロ泣きしました。
ポケモンではハッピーエンドに進みますが、老いていく彼等の避けて通れない問題(ペパーの行動は老犬介護の様子によく似ています)をゲームに落とし込んだような内容は、遊んだ人に大きな影響を与えたのではないかと考えています(「いじめ」問題を取り扱った「スターダスト☆ストーリー」も同様でしょう)。
親とは子供にとって必ずしも善とは限らない
その後、マフィティフが無事元気になって喜ぶ主人公たちのところへフトゥー博士から電話が来ます。研究所を開けて入ってくれという博士にペパーは「今さら何様だよっ!」と怒り心頭。そりゃそうだ。
ここでペパー家族の機能不全ぶりが明らかになる会話が挟まれます。
ラスダンに行くと分かりますが、博士の日記にはペパーの片親は彼を残して去って行ってしまったことが記されています。
さらに、ラボにペパーとマフィティフ(進化前)の写真をずっと飾っていたことも判明します。博士は博士なりに息子であるペパーを大事に思っているようでした。
しかし、その仕事優先なコミュニケーションでは宝物である子供に伝わってはいなかったと思います。
ペパーはクリア後、博士の仕事内容を知って子供に構えなくても仕方ないという結論を出しますが、(子供にこれを言わせる親は駄目だろうと個人的に思いますが)悪いエンディングでは無かったのかなと思いました。
DLCの謎「テラパゴス」による並行世界or未来説
ここまでは王道ジュブナイルRPGと思っていたSVですが、DLCのテラパゴスによってその青春物語の雲行きが怪しくなっていきます。
どうみても主人公のせいでペパーの人生がぶっ壊れることに…
博士があまりにもパラドックスにのめり込み、狂人のような思考となって命を落とした原因は十中八九あの本の影響でしょう。あのブライア先生が書いたんだから間違いない(確信)。
このイベントを経てからなので、キビキビパニックは物凄い罪悪感に襲われました(ペパーが主人公を「親友」と言うたびにチクチクした心の痛みが走りました。許せペパー…)。
そんなわけで、博士がなぜ狂いあの本の謎がなんだったのかを知れる貴重な邂逅イベントは、これが過去・未来の邂逅であったなら、ペパーの台詞的に伏線を回収しているある意味で絶望的な過去の話なのですが、まだ訪れていない並行世界への可能性も否定できない上手い躱しのエピソードでした。
公式的にはどっちなのか謎ですが、是非とも今の未来には続かない並行世界であって欲しいと願うばかりです。