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成功体験の積み重ね方

今日も1日をやり切り、自室に戻った後の、一人の時間。頭をよぎるのは、成功体験よりも失敗体験。昔から、サッカーノートに書くことも、できたことより、できなかったことにフォーカスしがちだった。

意識的に成功体験に目を向けるようになったのは、ここ数年の話。元々はパフォーマンスがなかなか上がらない時、調子が良かった頃の映像を見返すことで、その時のマインドを思い出そうと始めた。

以下は、マンチェスター・シティの#SameGoalsキャンペーン用につくった動画。

ゴール、またはセーブした映像にハッシュタグをつけて投稿した女性全員にボールがプレゼントされるという、このキャンペーン。自主練用のボールがちょうどパンクしたこともあって、なんとなくで、昔と、比較的新しい映像とを繋げてみると、また新たな発見があった。

一つ目は、アメリカ当時のパフォーマンスは、足をぶっ壊すほど蹴り込んだ成果に対し、日本に戻ってきてからは、比較的少ない練習量で再現できているという点。そして、二つ目は、チームが変わっても、似たようなスタイルで得点を取っているということ。

一つ目に関しては、怪我などを考慮し、量より質に変換していくトレーニング面でのアプローチが功を機している兆しだと思うので、このまま継続、更なる向上を目指す。(トレーニングパートナーの田所くんのTwitter, Instagram

注目したいのが、二つ目の気付き。これは、他の選手のプレー集を見ながらも同じことを感じていて、成功体験の裏側には、その人が持つテンプレというか、いわゆる自分らしさの型のようなものが存在するように感じている。

私がよく言うプレーの再現性は、頭の中で描いたプレーイメージ通りに身体を動かす意味合いが強く、トレーニングの発信も、そのためのものが多い。しかし、試合の中で、自分の得意な形をどれだけ再現できるかということも、パフォーマンスを上げるためのプレーの再現性ということなのだろう。

そして、より重要なのが、自分らしさを発揮できている瞬間にも、二局面が存在するという事実。アメリカにいた頃、調子がいいと感じていた頃から、心の奥に抱えていたもやもやの正体が、まさにこれだと感じている。個性を発揮できていることは偶発的か、それとも必然か。この差はとても大きい。今回の動画にある私らしさは、どれも前者側である。ただ偶然的にハマる瞬間が訪れただけに過ぎないもの。

味方選手と、相手選手が入り混じり、ピッチ状況が刻一刻と変わるピッチの中で、偶然を必然に変えるには、誰よりも周りを理解し、その中で自分を表現する最適解を見出すことが必要不可欠だ。どこへ行っても自分らしさを尊重してもらえるくらい突き抜けてしまえば話は別だが、大抵の場合、「自分のやりたい」のみが先行すれば周りからは浮くばかり。

「ルールあっての自由」

帰国してまだ間もない頃、当時、ベガルタ仙台L.のコーチだった村上さんと話していた時の一言。矛盾する言葉が並んだこの一言の意味を、ようやく理解しつつある。

成功は失敗の上でのみ成り立つというように、そもそものトライ&エラーがなければ成功体験も存在しないが、ある程度の経験を重ねた時点で、失敗から成功にも目を向ける視点の変換が、また新たな成長を生むのかもしれない。





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