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解いてみた【千葉県立中学入試】21一次:1-1 お、か
■noteに書く意味合い、目標
前回書いてみた。ここを参照!
これは、柏の葉にすむ保育園児の父が、
中学入試について早すぎる研究を開始し、子育てに生かすための記事。
■1. お:1100000ha(110万ヘクタール)
聞かれていること:8齢級の人工林の面積
答えるまでの思考ステップ
1.「お」に入るのはおそらく数字。
⇒直前のグラフに目を向ける。(注意)
2012年の面積は、●(丸)で示されています。
たくさんある●(丸)のうち、8齢級の部分をみて、
縦軸の数字(ha)をよみとり、1100000haとわかる。
■注意! グラフはピンポイントを見る前に大枠からつかもう。
グラフの読み取り問題は、ピンポイントの読みとりに入る前に、
一呼吸おいて、何のグラフなのかを考えてみることが大切です。
このような問題では、以下のステップで物事を考えることが大事です。
1.事実(グラフ)の受け止め
2.グラフ内容を読み取る
3.何がわかるのか考える
例として、今回父が考えた考えたあらすじを示します。
【1.事実(グラフ)の受け止めよう】
ピンポイントで数字を読むことで解答はできますが、
そのあとで息詰まることが多いです。
それは、全体像が見えていないことが一つ原因かもしれません。
全体像とは、何を示したくてこのグラフを作っているのか、や、
このグラフの縦軸、横軸はなにか?◆、△、×、●の関係はなにか?
を、すこし引いた眼で見ることです。
そうすることで、ここでなにが表現されているのか、
筆者は何が言いたいのかを考えることにつながります。
こんなイメージです。
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これは、右に行くほど齢級がアップし、
上に行くほど面積が大きくなるような資料になっていますね。
また、ある年での齢級と面積の関係が線で示されています。
線は、4つあって、2002,2007,2012,2017年です。
つまり、この4つの年度の面積の推移を示しています。
【2.そこからなにが読み取れる?】
これを見ると、以下がなんとなくわかると思います。
1)グラフの形はどの年度もまあまあ同じ
(形:うえにトツ(凸)の形 といったりします)
2)2002年度から5年たつごとに少しずつグラフは右に動いている
【3.それで、なにがわかる?】
1)から、だいたい8~12齢級の木が多いんだな、とわかります。
2)から、それぞれの齢級の割合はかわらずに時間が経過していること
がわかります。 うーん。それって、どういうことか?
たとえば、2002年から木を伐採せずにいる状態を想像してみてください。きっと、このようなグラフの変化になりそうですよね。そういう状態をイメージしてみましょうか。
※問題文によれば、1齢級かわると木の成長年数は5年かわるようですので、問題を解く小学生がわかりやすくなるように、2002年から5年ごとのグラフになっていそうですね。
このあたりを、感じ取ってから問題に入ると説きやすいですね。
■2. か:作文
聞かれていること:2017年度の10齢級から14齢級までの人工林の面積の合計の求め方
こたえ:10齢級から14齢級までそれぞれの面積をグラフから読み取り、それぞれの数を足す
これは算数の問題に見せかけて、実は言語化の問題です。
答えるまでの思考ステップ
1.面積をもとめる方法を考えてみる。
計算式でいうと簡単で、
だいたい150万ha+160万ha+140万ha+90万ha+30万ha
ですね。この式をどうやってセットしたのか、考えてみましょう。
ここでヒントになるのは、直前の「お」の問題です。
グラフから8齢級の部分をみて、縦軸の数字(ha)をよみとる。
とさっき書きました。
これをここに当てはめて考えると、
グラフから10齢級の部分をみて、縦軸の数字(ha)をよみとる。
グラフから11齢級の部分をみて、縦軸の数字(ha)をよみとる。
・・・12、13,14齢級も、同じ。
よみとった数字を全部足す。という手順に分解することができます。
10から14齢級まで同じ文章を何回も書くと大変なので、
「それぞれの齢級の面積を」のようにまとめて書いてみました。
解答欄はわりとスペースがあるので、
まとめてかかなくても入るとは思いますが、
時間がないので、短いほうがいいと思います。
2.書いた答えを復唱し、前後の文章とつなげてみる
資料3から「10齢級から14齢級までそれぞれの面積をグラフから読み取り、それぞれの数を足す」という手順で求めればよい
とくにおかしいな?と思うところはないと思ったら、次に行きましょう。
■補足1:言語化がなぜ大切なのか?
ここの問題は、おそらく計算式(150万ha+160万ha+140万ha+90万ha+30万ha)とかいても加点はほとんどされないのではないかと思います。答えを知りたいのではなく、答えにどうやってたどり着くのかその求め方(考え方)を誰にでもわかるように説明する技術(言語化力)が求められています。
これは、突然聞かれて答えられるものではありません。
社会人の日常でも感じるとおもいます。
今の世の中は大変で、答えを出すだけでは不十分とされています。
そこにたどりつくまでにどんな歩みをしたのか(思考フロー、思考プロセスといったりします)を言語化し、相手がわかるように伝える力が求められています。コミュニケーション力といったりしますね。
「メールだと伝わりにくいので電話しました」とか、「文章だと伝わりにくいから」とかいう人いますよね。
言い分は否定しませんが、もし相手にわかりやすくする努力を省略すると、相手に伝わりません。伝わらなければ、認めてもらえません。
もしより大きなことをなしとげたいと思ったときに協力がもらえないことや、人を説得する際に「なにがいいたいのかわからない」など言われてしまい、仕事をするうえで障害になります。そのため、相手に伝わる説明はとても大切です。
■補足2:親としてなにをすべきなのか?
ここでは、親のビジネススキルの話ではなく、
親が子供に言語化力をどう身に着けさせるべきかの考え方を個人の感想で書き留めます。
何か子供に聞かれたときに、答えを示してあげるだけでは不十分で、考え方を教えることが大切になってきます。
逆に子供が計算問題の答えを持ってきたとき、それの正誤を言ってあげるだでなく、「どうして正解できたんだろう?」「あなたはどう考えてこの答えを出したの?」「父はちょっとわからなかったんだけど、教えて?」と逆に問いかけ、子供に思考フローを自らフィードバックさせるような仕組みを取り入れるとよいと思います。これを毎日行うことで、こたえだけではなく、どうやって問題を解いたのか、説明できるようになるかもしれません。
き は次回。。