低価格中華レンズTTArtisan AF 27mm f/2.8 'White Limited Edition'買ってみた【作例あり】
富士フイルムX-T50に合わせる小型軽量な散歩レンズを探し、どうせガチ撮影で使うわけではないのだから安いやつでいいやと標記の「TTArtisan AF 27mm f/2.8」を購入してみました。サードパーティである中国メーカー銘匠光学が出しているレンズですが、かなりコンパクトで軽い上にオートフォーカス対応、価格の割に写りも悪くないという評価を見て購入に踏み切りました。
値段は日本正規代理店である焦点工房を通して買うと26,000円程度で2年保証付き。しかしAliExpressなど中国のECサイトでは16,000円程度という激安価格です。限定色のホワイトは若干価格が上がりますが、それでも18,000円程度。大した価格差ではないので、せっかくなのでホワイトを注文。
もともとレンズの質感とか高級感とか所有欲みたいなものにはあまり興味がないのでカラーはどうでもよかったのですが、ブラックのボディに合わせてみても意外と良いです。レンズも黒の方が一体感があって高級感は出るでしょうが、散歩レンズなので遊びとしてこれもアリでしょう。
ちなみにホワイトは2,000本限定とのことで、シリアルナンバーも入っています。
問題は写りがどうなのか。レビューをいくつか拝見すると周辺減光がかなり発生するとのことなので、自分でも検証しました。ピントは無限遠、開放のF2.8から1段ずつ絞っていったときの比較が以下の画像。
……開放やF4のときの光量落ちが予想以上。F8まで絞れば大丈夫そうだとは言っても、開放が使えないのはちょっと困る。もっとも、ピント無限遠のときは光量落ちが強く出るけど近ければそこまででもないというレビューもあったので、実用には堪えるだろうと期待しつつテスト撮影をしてみました。
作例
作例はすべてJPEG撮って出しです。
焦点距離27mmなので35mm判換算40mm相当。個人的には50mm相当よりこっちの画角の方が自分の感覚に近くて好きです。
やっぱり周辺減光はあるけど、実際の写りを見ればそこまで気にならない。むしろオールドレンズっぽさがあって味があるとも言えます。そして、オールドレンズ風ということは富士フイルムならクラシック系のフィルムシミュレーションとの相性が抜群です。
開放が実用に堪えるのかどうかの検証でもあったので以上は敢えて全て開放で撮ってみましたが、結構良いかもしれない。どうしても気になるようであればトリミングするか、RAWデータから多少は補正することも可能。問題なさそうです。
最短撮影距離は0.35mのためそこまで寄れませんがテーブルフォトにも十分使えますし、2段ほど絞れば周辺減光もほぼ気になりません。
約18,000円で買ったレンズなのに、小型で軽量で写りもなかなか。オートフォーカスも遅くはない。周辺減光には留意する必要があるとはいえ、この値段でこれだけ使えれば文句ないし、逆にそれを活かした画を考えることもできる。
レンズ自体は90gほどなのでX-T50と合わせても約530g。重さの面でも持ち運びやすい上に、安いレンズなので多少雑にバッグに突っ込んで持ち出してもいい精神的な気軽さもあります。これから散歩レンズとして活躍してくれそうです。