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【#3】睡眠こそが最強の解決策である
私なりの結論
1日8時間継続的に質の良い睡眠をとることが
自然の万能薬になりうる!
内容
○ 眠りとは
睡眠不足は先進国の流行病である。現に世界保健機関(WHO)が宣言を出したほどである。
・眠りをコントロールする要素とは、
視交叉上核が司る24時間単位の 概日リズム(覚醒力)と脳内のアデノシンから送られる睡眠圧である。
概日リズムは目が覚める数時間前から活動が上昇し、脳や身体に目覚めを促す信号を送る。
そして午後の早い時間にピークを迎え、夜になるにつれて活動が減少していく。
対して睡眠圧をつくり出すアデノシンは起きている時間が長くなればなるほど、体内のアデノシンが増え眠気が強くなっていく。
このアデノシンは8時間眠ることで一掃される。
つまり、概日リズムの弱まり(活動レベルの低下)と大量のアデノシン(高い睡眠圧)という強力な組み合わせにより強い眠気が引き起こされる。
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○レム睡眠とノンレム睡眠について
睡眠中、90分おきにレム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)が繰り返される。
レム睡眠
→浅い眠りであり、夢を見る。
働きとして他人の感情を読み取る能力(メンタルヘルス)と、問題解決や創造性の育成(アイデア)がある。
また、EQ(心の知能指数)の高さは、日々十分なレム睡眠を取っているかどうかで決まる。
また、赤ちゃんの時期にレム睡眠が阻害されると脳の発達に影響を及ぼす。
それにより自閉症スペクトラムの発症率が高まる。また、アルコールもレム睡眠の敵であり、妊婦は控えた方が良い。
ノンレム睡眠
→脳内で短期の記憶を長期の保管場所に移動することで記憶の定着を図る役割がある。
また、睡眠時に一番最初に来るノンレム睡眠の質が大事であり、深いノンレム睡眠の時間が長いほど翌朝のテストの成績がよくなる。
だが、年齢とともに質は低下してくる。
○睡眠不足による脳や心身への影響
「集中力」の低下
集中力の低下が与える影響で最も深刻なのが居眠り運転による死亡事故である。
この事故は集中力が一瞬だけ途切れるケースが多く、マイクロスリープと呼ばれる現象である。
感情のコントロール
寝ることで感情のアクセルである扁桃体とブレーキであり、理性を司る前頭前皮質が強く結びつき、それにより感情をコントロールするが、睡眠不足になるとブレーキである前頭前皮質が働かなくなり感情が暴走してしまう。
徹夜は成績を下げる
ある実験で徹夜グループは睡眠をとったグループに比べ、成績が40%悪かった。
深いノンレム睡眠が奪われたまた浅い睡眠でも同様の結果になった。
→記憶の強化を行うためには学習したその日に十分な睡眠をとる必要がある。
アルツハイマー病になりやすい
睡眠の質の低下は記憶力の低下と関連があり、発症する数年前から睡眠の質の低下が始まっている。
アルツハイマー病はアミロイドβと呼ばれる毒性をタンパク質が脳内に蓄積することが原因の一つであるが、アミロイドβは深いノンレム睡眠を奪ってしまう。
若い頃から慢性的に睡眠不足の人は発症リスクが飛躍的に高くなる。
寿命を縮める(肉体的影響)
睡眠不足になることで、心血管疾患やがんになりやすくなる。
また食欲が増加し、代謝は低下、肥満になる。ついには、血液中の糖分が増え、糖尿病になるリスクが高まる。
→十分な睡眠を取ることで脂肪が落ちダイエットの効果がある。
感染症の予防
インフルエンザや新型コロナウイルスなどの感染率と睡眠時間は比例している。
また、7時間半から8時間半の睡眠をとり予防接種を行うことで力強い抗体反応をしめすようになる。
○眠らせない犯人は誰か?
スマホ
夜の人工光は、視交叉上核に「今は昼だ」と錯覚させることが出来き、メラトニンの分泌を抑制する。
それにより脳内の時計の進みを止め、眠りが浅くなる。
アルコール
①睡眠を断片的にする。
②レム睡眠抑圧因子である。
アルコールは、人間から覚醒の状態を奪うが、それは自然な眠りとは違う。
部屋の室温
眠りに入るためには体の中心の温度(中核温)が1℃下がる必要があるため、暑いより寒い部屋の方が良い。
理想は18.3℃である。温度を下げることがメラトニンの分泌を促す。
○睡眠薬のデメリット
①睡眠薬はただ脳の外側だけを眠らせてるにすぎない。
②不眠症のリバウンドも引き起こす。
③死亡リスクが高く、がんの発症リスクも高くなる。
○良質な睡眠のための12のアドバイス
1.いつも同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
2.寝る前に運動をしない
3.カフェインとニコチンを摂取しない
4.寝る前にアルコールを摂取しない
5.深夜に大量の飲食をしない
6.睡眠を妨げる薬を飲まない
7.午後3時以降は昼寝をしない
8.寝る前にリラックスする
9.寝る前に風呂につかる
10.寝室を暗くし、涼しくする。
11.日中に太陽の光を浴びる
12.眠れずにずっと布団に居ない
○最後に
今回この本を読んで、睡眠に対する意識がとても向上した。
睡眠は人生の3分の1を占めるといわれており、この時間を疎かにしないことこそが、健康でハイパフォーマンスで居続けることができる唯一の方法だと感じた。
さらに、なぜ夢を見るかなど気になるようなことを科学的根拠に基づいて説明されているので、非常に分かりやすく、この本を読めば睡眠に関することはほぼ全て学ぶことが出来ると思う。
ぜひみなさんもこの方を手に取って頂き、睡眠の質を改善し、健康な生活を手に入れていただきたい。