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根っこ
ちょっと無理をして合格・入学した高校は、思い描いていたよりも、楽しくなかった。
特別勉強が難しくついていけない、なんてことはなかったけど、充実感もそんなになかった。
というか、実はそう言い切れるのかもわからないくらいに、記憶が薄れている。かれこれ、20年ほど前のことだから仕方ないか。
クラスで1桁の成績、一番よかった時で、クラスで2位の実力を持てたから、指定校推薦でどこかの大学へ行くだろうと何となく思ってたことは記憶にある。
だが、わたしは指定校推薦を蹴った。受けなかった。
それは、自分が学びたいこと、あるいは、魅力的な授業を、見つけてしまったから。
たぶん「偏差値」とかで見るとそうとうレベルが低い大学だし、何人かには「もったいない」と言われた。
けれど、わたしの興味関心は、「マスメディアが取り上げる心の闇とは何か」に一貫していたから、AO入試を受けた。
結果、高3の夏休みに、クラスで一番最初に、行く大学が決まった。
わたしにとって、AO入試を受けることは、「挑戦」でもありながら、「逃げ」でもあったかもしれないな、と思う。
面接というものが大嫌い。でも、もう丸暗記的な勉強もしたくない。それが本心。
そんなわたしだから、現在、こんな、ぷらぷらしたブレブレのわたしがいる。
プカプカ浮かび、足掻くことも藻掻くこともせず、流されてばかり。潜ったかと思えばそれはただ沈んでいるだけ。引っ張り上げられるのを待っているだけ。
木の幹はしっかりしている方が良い。根を張り巡らせ、しなっても折れず、だからこそ風が吹いても大きな半円を描ける。
何が言いたいかというと、
軸がしっかりしている人って良いよね、って話。
軸がしっかりしてる人っていうと、一貫性があるとか、首尾一貫とか、そんな風に聞こえるけど、どちらかといえばその逆で、臨機応変に対応できる、多面性のある人なんじゃないかな。
頑固で、真面目。でも、押しに弱いところがあるわたしは、まだまだ自分軸がしっかりしていないのだろうね。