目より先に手が肥えることはない話
こんにちは、うめ木です。
久しぶりの更新になってしまいました。
最近の自分を振り返りながら自身を鼓舞するコラム回となっていますので、気軽に読んでもらえますと嬉しいです。
ジャパンケーキショー2024を振り返って
少し前の話になりますが、10月15日から3日間、都立産業貿易センター台東館にてジャパンケーキショー2024が開催されました。
ジャパンケーキショー(Japan Cake Show)とは、日本で開催される国内最大級の製菓技術のコンテストおよび展示会で、毎年秋に東京で開催されています。
今回、実は出品を前提に作品を制作していたのですが、段取りが甘く、搬入までに完成させることが出来ませんでした。
審査の土俵にも上がれなかったことが非常に不甲斐なく、自分の実力のなさを痛感する出来事となりました。
(そして作品はお蔵入りに…重ねて反省)
そんな経緯もあり正直なところ複雑な想いを抱えながら会場に足を運びましたが、会場で多くの作品を観ることができ、とても勉強になりました。
お話ししてくださった全ての方と、当日一緒に見て回ってくださったパティスリールリアンのオーナーシェフご夫妻に感謝申し上げます。
そして絶賛スランプ中
「最近うめ木の投稿が無い…」
薄々気付いていらっしゃる方もいるかもしれませんが(?)
ジャパンケーキショー後も日々マジパンをこねているものの、最近は絶賛スランプ中です。
思うように出来ない制作が続いていて「腕が退化した…」と凹むことばかりです。
しかし冷静に考えると、腕が鈍ることはあっても技術自体が後退することはなく、きっとこれは停滞期なのだと思います。
ゲームのレベル上げと一緒で、レベル1から2になるのはあっという間でどんどん成長する体感があり楽しいものですが、だんだんとレベルを上げるために必要な経験値が多くなってきます。
自分のレベルが高いというわけではありませんが、もうマジパンをこね始めて早十数年…経験値だけは積んでいると思います。
経験値は確実に上がっているのにも関わらず、成長の実感が得にくいので楽しさを感じにくくなり、一般的に辞めてしまう人が多いのもこの時期だと言われています。
いつもであれば停滞期の苦しみよりも制作自体の楽しさが上回っている私ですが、最近になってスランプを感じているのは目が肥えてしまったからだと考えています。
目より先に手が肥えることはない
“目”よりも先に“手”が肥えることはない
良し悪しを見抜く“目”を養わなければ
作品の生み出す“手”の成長は望めない
これは漫画呪術廻戦37話に記載されている東堂葵の言葉ですが、これは恐らく広い分野で共通して言えることではないかと思います。
「目」と「手」が示す概念とは
この言葉における「目」とは、物事の本質や良し悪しを見極める力、すなわち洞察力や審美眼を指します。
一方で「手」とは、それを実際に形にする技術やスキルのことで、この二つの役割を分けて捉えることが上達の鍵だと語られているのです。
「目」――つまり何が良いかを正確に理解できていない状態では、
「手」――すなわちスキルを発揮しても思ったような結果は得られないという意味です。
要するに、「見る力」が成長の出発点であることを指摘しています。
インプットからアウトプットへ
学ぶための「目」を養う方法
目を養うためには、一流の作品や結果を知ることが大切だと言われています。
マジパン細工の世界でいえば、コンクールで上位入賞している作品を鑑賞し、どこが優れているのか、どの点が評価されたのかを分析することで自身の基準を高めていくことができます。
正確な観察と深い気づきを得ることで、自分のスキルを向上させるための道筋を明確にすることができます。
練習を重ねて「手」を鍛える段階
「目」を養った次は、実際に手を動かし続けることで技術を深めていく段階に進みます。
練習を繰り返す中で、自分に合った方法を模索したり、失敗を重ねながら正しい手法を身に付けることが課題となります(私は今ココ)
このプロセスを怠ってしまうと、「目」で培った知識が実際の成果に結びつきません。この段階では一定の量をこなすことが必須です。
「知っている」と「やっている」の間には大きな壁があるというのはよく聞く話です。
「手」を鍛えることで習熟度が増し、徐々に「目」で得た理想とのギャップが埋まっていくはず…です(自分に言い聞かせる)
成長のサイクルを回し続けるためには
「目より先に手が肥えることはない」という言葉の示す通り、質の高いインプットを意識的に繰り返し行うことが重要です。
新しい情報や体験は、既存のスキルや考え方に刺激を与え、アウトプットの質を進化させてくれます。
先に挙げたコンクールですと通年鑑賞することはできませんが、現代ではSNSなどを通して国内だけでなく海外を含めた質の高い作品を鑑賞することができます。
また、過去に鑑賞し撮影した作品の写真を見返すことも学びになり得ます。
少し前には見えていなかった、その作品の優れた点を新たに発見したりすることができます。
つまづいても反復練習あるのみ
例えば、音楽の演奏において最初はわからなかったミスや音のズレに練習を重ねるごとに気付けるようになるのと同じで、現在私が感じているスランプは、手よりも先に目が肥えた状態だと言えます(そう信じたi…)
「見る力」が高まった今の状態は、アウトプットの精度を上げる可能性があるとも言えます(めっちゃ前向き)
今後も試行錯誤しつつ、
「マジパン細工が面白いと証明しよう!」をモットーに発信していきますので、引き続き見守っていただけますと嬉しいです。
これを読んでくださった方が、少しでも前向きに日々取り組んでいることに向き合えますように。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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