詩 / 藁反詩
うんざりだ 退屈だ 虚無だ うんざりだ 不幸だ
不幸な人は何しよう 不幸な人は詩を書こう
神の不在も死んだ世界で 神の不在のふりをして
不幸な人は詩を書こう 神の不在のふりをして
何者にもなれない不幸な僕は
神の不在のふりをして 詩人を騙っていっちょ金儲け
嗚呼 なんて僕は不憫なの 神の不在のふりをして
真空が真空となり 重力が重力となり
ぼくと世界の間にある帳
韻を踏んでみた どうかな? かっこいい?(批評:真空が真空となるという表現は一見単なるトートロジーに思えるが、シモーヌヴェイユ的な魂の深み=真空がなくなったことを、ハイデガーのパロディを思わせるアイロニーで表現してるのだろう、云々)
表面だけが 誠実になる 時間帯に
何を書けばいいんだ?
神の不在のふりをして
まるで神託のような けれど 神意のないたわごと
君には分からないだろうね
ぼくにも分からないだろうね
神の不在のふりをして
今日も世間に媚びた
ありもしない自己を表現をして
生クリームたっぷりの視線を食べようね
神の不在のふりをして
言葉遊びで 気晴らし 人生
詩人は誠実じゃないから 嫌いだ