夢の終わり / 早乙女まぶた
いつか目が覚めたら
正夢だったねと外の世界でまた出逢う
何度目かのはじめましてを吸って吐いて
あしたが文字化けしたようです
嘘も本当も煙のように拡散して
友人でさえ知らない人だ
弾けるように午後の夏を引っ越すと
水の少女たちに打たれて撮影禁止を言い渡された
自由を背中にくっつけて歩いている
人体
ここは知らない街です
水滴の中の憂鬱な娘とその娘を正しく包むように
天使の死骸でつくった服のシャボン玉を膨らませて
完全性を軽蔑したような泡が目の前で割れる
探し物をするように夢を見ていました