缶コーヒー / ohuton

さっきまで生きていた缶が金属の温度になる

僕は礼儀正しく夜を着て 外へ 挨拶に行く
冬はやけに過激派 鋭利な透明を振りかざす

コンクリートが静寂と愛し合っている
出歯亀 街灯に発見される

娼婦の自動販売機は手招きする
彼女は大抵、死体と一緒にいる

僕は持っていた金属を穴に落とす
一瞬、中にいる金属の幽霊たちが「やあ」と言う


僕はそれを

聞く

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