金融市場っていい加減で怖い『マネー・ショート華麗なる大逆転』感想
あらすじ
もうちょっと詳しく書くとリーマンショックの話です。アメリカ発で日本や世界中の各国に多大な影響を及ぼしたリーマンショックの原因にあるサブプライムローンの危険さに気づいた四人の視点でサブプライムがどのようなものだったか、そしていかに破綻していくかを描いています。
感想
最近、経済学に興味を持ち始めていたから、テキトーに経済に関係する映画のおすすめから選んだ映画でしたが、私の年代ではかなり印象深い事件であるリーマンショックを描いているということもあってか、かなりハマったというか考えさせられました。
金融商品って、やっぱり普通の商品と違って複雑な商品にしやすいのかな。
映画の中にモーゲージ債という債券が出てきますが、その中身というのが低所得者向けのローンという不安定なものを他の優良な債券と束ねたもので、それだけでも待ったをかけたい商品なのに債権の格付けの仕組みをハックして格付けが最高ランクで売り出したというのがたちが悪い。普通に魚とか食品だったら、腐ったものと鮮度抜群の高級品をセットで売るとか普通できないし売れないですが、金融商品だと可能なんだと思うとなんか金融市場は規制を掛けないと危ない気がしてきます。
わかりづらいというけれど
この映画のamazonのレビューの低評価の部分にモーゲージ債などの説明が分かりづらいというのがありましたが、説明をする気がない映画でむしろその辺ようわからんけど、投資銀行や格付け会社がグルになってなんか悪いことをしているというのに焦点を当てているんだというのをひしひしと感じたので、特にわかんないのが面白さを減らさず、説明すると言って著名人になんか喋らせるシーンがあんまり面白くなかったということだろうとおもいます。
経済ってなんだろう
私は以前数学についての記事を書きましたが、そこで数学は言語、もしくは言語化だというようなことを書き、だから数学は大事だというような記事にしました。
経済を語る人達の中に一定数、数理モデルを作ったりミクロ経済学を否定したりしますが、数式にすることで間違っている箇所の検証やマクロや統計の数値がどうしてそうなるかという原因を調べられる方がいいというのはわかりきっています。
集合論的に国家を見た時、法律という公理によって、国民の集合は特徴付けられますが、そんな集合との噛み合わせはやはり数理モデルで考えるのがいいのではないでしょうか。
そうやって堅実な取り組みで金融市場を把握して制限がかけられるとリーマンショックのような悲劇もいずれは避けられるかもですね。