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『人生の楽園』都会版その3

 この連載は、テレビ朝日“人生の楽園”のような田舎に憧れながらも、コンビニのある都会でしか生きられないシニアカップルのお話です。

 登記まで一週間となりました。クラウド上でのサービスのお陰で、準備は万端、あとは登記料金を支払って法務局の窓口に提出するだけです。

 合同会社の登記料は6万円と決められていますが、私たちは半額の3万円で済みます。これは何故かというと、地方自治体が運営する創業塾へ彼が通った成果です。

 5日間に及ぶ講習はじっとしていられない彼にとって過酷なものだったらしいですが、よく頑張って通ってくれたと思います。メリットは他にもたくさんあります。


■合同会社・合資会社は半額の3万円で登記できる
■信用保証料が本人負担0円の「創業支援融資」のあっせんを受けることができる
■日本政策金融公庫の融資条件が緩和される
■東京都中小企業振興公社の「創業助成金」が申請できる。
■国の「小規模事業者持続化補助金」の補助上限額が引き上がる。
引用:https://sogyokatsushika.com/school/index.html


 創業塾の修了証は水戸黄門の紋所のような効力を発します。これがあれば、私たちは開業に向かって突き進めるはずです。
 今のところ従業員は雇う予定はありません。2人でできる小さな商売から始めたいと考えています。
 彼が法人を設立すると聞いた友人は無責任に、


「こんなことやったら儲かりますよ」
「こういうのはどうですかね」


 などと甘い言葉をささやいてきます。
 こちとら一度事業を派手に失敗している身、そういう時には、

「そんなに儲かるんなら、お前がやれよ!」

と言い返すように伝えてあります。
 社長は彼ですが、私はこうして影のフィクサーとして暗躍するのです。そうしないと人生の楽園が成立しなくなってしまいます。

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頭の中で、

♪ たららららーん、たららららーん、たららーらららららららららん ♪

 という『人生の楽園』のテーマ曲が鳴っています。何も田舎に行かずとも、大都会の真ん中で新たな人生のスタートを切ればいいんです。失敗は恐れません。すぐに軌道修正をしてもがいて生きて行けばいいと思っています。。

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