性格を変えたいあなたへ:私の「人格矯正」体験記
はじめまして、かさぶた郎です。
この話は、「自分の性格が嫌いで変えたい」「自分の性格が嫌だから、あの人みたいになりたい」と思っている人にとって、参考になるかもしれません。
絶望の時代
16歳の頃、私は高校を中退し、長野県の友達と半年ほど同棲していました。その後、実家に帰ってきたのですが、その時の僕はメンタルがボロボロで、リストカットをしたり、市販薬を過剰摂取するなど、自分を傷つける行為を繰り返していました。毎晩のように自傷行為を繰り返し、その痛みで胸の痛みを紛らわせようとしていました。家族にも暴言を吐き、家の中はまるで戦場のようでした。
その頃、「音楽で売れたい」という強い気持ちがありました。自分の作る音楽が世に広まり、人々に影響を与えることができたら、どれほど素晴らしいだろうと思っていました。しかし、その夢を叶えられる力が自分にはないと感じていました。毎日が不安と自己嫌悪の連続で、「どうにかしてこの状態から抜け出したい」と強く思っていました。
そんな時、MBTI性格診断サイトに出会いました。そこで自分の性格タイプを診断しましたが、その結果はここでは伏せておきます。重要なのは、自分がENFJ(主人公)になりたいと強く思ったことです。「ENFJは人に見返りを求めずに与える、真面目でコミュニケーション能力が高く、カリスマ性がある」という説明に惹かれ、自分もそんな人間になりたいと思っていました。
人格矯正開始!!
その時、人の性格を変える方法について考えていた私は、以前見たYouTubeの動画を思い出しました。「理想の人物がいるなら、その人物を演じればその人になれる」という内容と、「自己洗脳するには、部屋に何も置かずに必要な情報だけをインプットする」という内容でした。そこで僕は、ENFJの特徴を集中的に学び、家から出ずに部屋には何も置かない状態で3日間過ごすことを決意しました。
その3日間は、まるで自分を再プログラムするかのような時間でした。ネットでENFJの特徴を読み漁り、ひたすらその内容を読み返し、頭に叩き込みました。朝から晩まで、他の情報は一切シャットアウトし、ただただENFJの特徴を自分のものにすることだけに集中しました。自己洗脳をするかのように、部屋にこもり続け、外の世界とは隔絶された時間でした。
3日間のインプットが終わり、外の世界に戻ると、僕は意識的にENFJの特徴を振る舞うようにしました。バイト中も、「ENFJならどうするか?」を常に考え、笑顔を絶やさず、真面目に働くように努めました。すると、周囲の反応が驚くほど変わりました。同僚からは「〇〇先輩、変わったね」「〇〇君、真面目になったね」と褒められるようになり、自分でも自信がつき始めました。鏡に映る自分の顔つきも、どこか明るくなった気がしました。
問題発生!?
しかし、半年ほど経った頃、問題が起きました。僕はENFJの特徴をすべて取り入れようとした結果、「他人にプライベートの話をしない」という特徴も鵜呑みにしてしまっていたのです。その結果、自分の本当の感情や経験を他人と共有することができなくなっていました。
ある日、女の子と電話で話しているときに、その子は「何かあったの?」と聞いてきました。私はその時、気分があまり良くなく、そうなってしまった経緯を、正直に話そうとしました。「実はさっき、こんなことがあって...」と話し始めた瞬間、体が震え出し、声が震えてしまいました。女の子は驚き、心配してくれましたが、私はその後も体の震えが止まらず、過呼吸のような状態になってしまいました。
その後、家に一人でいる時に再び震えが襲ってきました。体の震えと息苦しさに耐えきれず、救急車を呼びました。救急車が到着するまでの間、何度も「このままじゃ死んでしまうんじゃないか」と恐怖に駆られました。救急車の中でも体の震えは止まらず、救急隊員に「大丈夫、大丈夫」と言われても、体の震えは止まりませんでした。
病院に着いて鎮静剤を打たれたことで、やっと体の震えは収まりました。しかし、家族や病院の人に迷惑をかけてしまったことに強い罪悪感を感じました。医師からは特に異常は見つからず、その日は家に帰されましたが、心の中では「自分は一体何をしているんだろう」という思いが渦巻いていました。
自己需要の大切さ
家に帰った後、私は冷静に自分の状況を振り返りました。なぜこんなことになったのか、何が間違っていたのか。自己分析を繰り返した結果、僕は理想の自分に執着しすぎたことが原因だと気付きました。ENFJになりたいという思いが強すぎて、自分の本当の姿を否定し、無理をしすぎていたのです。
理想と現実の間で揺れ動く心の中で、僕は自分自身を見失ってしまっていました。理想の自分を追い求めることは素晴らしいことですが、まずはありのままの自分を受け入れることが大切だと痛感しました。自分を偽ることなく、本当の自分を見つめ直すことで、初めて本当の幸せを手にできることを知りました。
この経験を通じて、僕は教訓を得ました。理想の自分になるために努力することは大切だが、それ以上に大切なのは「自分の弱さや欠点を含めて、自分を受け入れること」そして「理想を追い求めるがあまり、本当の自分を見失ってはいけない」ということです。自分を受け入れ、愛することで、初めて本当の成長が始まるのだと思いました。
おわり
この話が、あなたの人生の参考になれば幸いです。
最後まで見ていただき、ありがとうございました🙏