#71 日向ぼっこをしながら食べるチーズケーキは、バスクチーズケーキか。
その答えは?
上記の割とくだらない(?)クイズだが、一応3択で。
(a) バスクチーズケーキである。
(b) 他のチーズケーキである。
(c) 答えは上のどちらでもない。
答えは、この記事の最後に書きたい。
Word of the day(WD)は?
さまざまな辞書が示す「今日の言葉」こと、WDの1つは、baskという動詞だった。「日向ぼっこをする」とか「日光浴をする」という意味の単語だ。この単語は、古ノルド語の「baðask (bathask)」に由来している。「bathe」と近い言葉であり、日本語でも、日光浴と言うからなーと感じたりする。
ただ、baskを聞くと、ついつい「バスクチーズケーキ」を思い浮かべるのは、きっと筆者だけじゃないはずだ。残念ながら(?)baskとバスクチーズケーキには、全く関係はない。発音は同じ[bæsk]だが、言わば他人の空似である。
Basqueとは?
それでは、このバスクチーズケーキのバスク(Basque)とは何か。答えは、フランスとスペインの国境にまたがる地域のことを指す。このバスク地方は、美しい景色と、豊かで魅力的な文化を持つ地方だと言われる。バスク語も非常にユニークで、他のどの言語とも似ていないとされている。
で、このバスク地方では、チーズケーキは何と呼ばれているか、調べてみると、"tarta de queso"で、直訳すると「チーズタルト」となる。ネットで検索すると当地での名前がすぐ出てくるのは、昨今のバスクチーズケーキの人気を反映してのことだと思われる。
ちなみに、バスク地方の呼び名には、バスクのバの字も出てこない。それは、トルコで七面鳥をTurkeyと呼ばずにhindiと呼んだり、鹿児島でさつまあげを「つけあげ」と呼んだりするのと同じかと思われる。
もう少し詳しく、そのtarta de quesoをみると、tartaとはタルトの意味で、ラテン語のtorta(平らな丸いパン)に由来する。そして、quesoはスペイン語で、cheeseという意味である。元はラテン語 caseus に由来するが、英語でも古英語の頃はchの部分は、スペイン語のqueso(ケソ)と同じく、/k/の音だったとされている。
では答えは?
最初の質問に戻る。日向ぼっこをしながら食べるチーズケーキは、バスクチーズケーキか否か。答えは、(c)のどちらでもない、が答えとなる。
えー!?という声が聞こえてきそうだが、まず少しだけ解説すると、baskは動詞なので、日光浴しながら食べるチーズケーキはbasking cheesecakeとなる可能性が高い(英語的には、baskingしているのは食べている人であり、cheesecake自体はbaskingしてないのだから、表現がおかしいという論争も起こりそうだが、それはさておき)。
だから答えは、バスキン・チーズケーキです!となりそうな気もするが、実はそうではない。それは、プールサイドで日光浴をしながら食べるとしたら、チーズケーキではなく、いやむしろアイスクリームでしょ、と思うからである(え?)。
もう、察しの良い方ならお気づきかと思うが、baskin'しながら食べるのは、実はサーティワン一択である。これ以上は説明できないが、理由は、よーくサーティワンの社名を見ればわかるかもしれない。
・・・今日はこんなところです(Dad jokeですみません)。