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#54 バンビは、一匹でもbambiか問題に迫る。

知り合いと話していたら、なぜ動物のこどもを意味する単語があるのかという話になった。たとえば、cat-kitten, dog-puppyのように、子猫や子犬を表す語のことである。その話を聞いて、まずは思い出したのは指小辞だ。指小辞は-ling, -let, -enなどが名詞につき、こどもなどを示す語となる。ducklingやpigletなどが頭に浮かんで、そのことを話そうとした瞬間、
バンビとか本当に不思議ですよね、little deerでもいいのになと思って
と知り合いは言った。

語源中の敗北

語源中毒こと、略して語源中としてはピーンときた。バンビか・・・あれ?語源調べてなくね?と気づき、またもや猛省する。気絶しそうなほど激しく猛省した後、bambiを辞書で検索する。

・・・あれ? ヒットしない!? 綴りが違う?

全然検索にひっかからない。念のため、wiktionaryで検索する。すると、icelandic, Italian, Portuguese, Spanishの4言語が表示され、英語にはbambiはなかった。ガーン

まず、バンビは英語ではなかったのか!と衝撃を受けた。しかし、なんとか語源をまずは整理しようと他言語の状況を読み始めた瞬間になんと!
"Noun bambi m pl  plural of bambo"
とイタリア語の箇所に書かれていた。簡単にいうと、bambiはbamboの複数形だよという意味である。うむ?と思い、bamboをさらに調べたら、"child"と書かれていた。「うわー、バンビはバンボで、子供がバンボ!?」とちょっとパニクりながらも、またもやイタリア語の語尾のiには気をつけろ系名詞にやられたのであった。ズッキーニ(複)、ズッキーノ(単)以来の衝撃であった。

今日はそんなところです。

本日のWords of the day. さまざまな辞書から。

deference (n) 敬意。ラテン語のdeferre(運ぶ、譲る)から。ラテン語 de-(下へ)」+「ferre(運ぶ)」に由来。
festival (n) 今週のCollinsは祭り特集だった模様。
amicable (adj) 有効的な。ラテン語の「amicabilis(友好的な)」から。
filth (n) 汚れ、不潔。
austere (adj) 厳しい、質素な。ギリシャ語の「austēros(厳しい)」由来。

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