#146 【調査結果】 スコットランドの作家Sir Walter Scottの影響力
先日、り〜みんさんがnoteで、以下のように書かれていた。
無知にして、Sir Scottのことは知らなかったため、好奇心のままに調べることにした。まずざっと検索して引っかかったのは、次のブログである。これはり〜みんさんのコメントにも書いた。
記事のコメント欄に書かれていた、父親がput offを省略してpoffという語を作っていたという逸話に思わず笑ってしまったが、やはり記事中にSir Walter Scottの名前が出てくる。
Wikipedia英語版など
次にWikipedia英語版のSir Scottについての記事を見る。非常に長い。スコットランドの夏目漱石のような人かと感じた。
他の記事などもあわせて考えると、スコットランド紙幣の顔になったり、高さ61mのモミュメントが作られていたり、メンデルスゾーンやシューベルトという音楽家に影響を与えたりしている。
また文學界においては、ヴィクトル・ユーゴー、ボードレール、ジェーン・オースティン、シャーロット・ブロンテ、エミリー・ブロンテなどの名だたる作家が、作中でスコットについて言及している。
やはりとても有名な作家であり、多くの人に愛され、大きな影響を与えたようだ。
don/doffが使用されている作品
Project Gutenbergで、Sir Scottの作品(ダウンロード上位)についてdon/doffを検索してみる。すると、割と上位の作品での使用例がすぐに見つかった(下の見つかった箇所数は、ざっと調べた結果であることに留意)。
・The Lady of the Lake - doffが2箇所
・Marmion: A Tale Of Flodden Field - don/doffともに3箇所
・Ivanhoe: A Romance - doffが9箇所
まとめ
り〜みんさんがnote記事で述べたdon/doffについてのKDEEの説明中のScottについては、Sir Walter Scottのことを指すので間違いないと感じられた。Sir Walter Scottの影響力は、英単語の復活にも及んだと言える。
ちなみに、KDEEの辞書の凡例などが掲載された前書き等の箇所や辞書としての項には、Scottについての言及はなかった。このことから考えるに、「Scottといえば、読者もSir Walter Scottとすぐわかるだろう」と考えられて辞書が編集されたと思われる。いやはや、まだまだ勉強が足りない。まさに少年老い易く学成り難し、と感じた事例だった。
今回もこんなところです。