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一人旅で何もない日々からの脱却を図る 【不妊治療と休職 #7】
こんにちは。もうすぐアラフォーのキャリア女子、不妊治療&休職中のかえる🐸です。
今日からは、これまでの不妊治療生活を振り返る【不妊治療と休職】シリーズを再開したいと思います。
前回は、初めての採卵が空胞に終わったことを受けて旦那がネガティブ思考になってしまったことについて書きました。今日のnoteではこれと時期を同じくして、私が北海道に一人旅に出たことについて書いてみたいと思います。
もともと一人旅が好きだった
私は大学1年生の時から、長期休みは決まって1人でバックパックを背負い海外旅行にいっていた。今思えば危なっかしかったが、徒歩で国境を渡ったり、旅先で出会った現地の人の家に泊めてもらったりと、たくさんの貴重な体験をした。
社会人になってからも1人で海外や日本国内を旅行するのは大好きで、昔ほど危ない事はしなくなったものの、大枠のプランだけ立ててその時々の出会いを大切に自由気ままに旅行してきた。街や村を歩き、そこでの生活に触れるような旅行が好みだった。
家族や友人、恋人と旅行をすることもあったが、これは全く別の種類のアクティビティだと考えている。他人と旅行する時には、その人は何を楽しみそうか考えて計画するし、その場の流れでプランを大きく変えるなんて中々できない。一人旅では自分のその時々の感覚を大事にして柔軟に動き回れるのに対し、他人との旅行ではそのグループの最適解を探って無難な着地をすることになる。
一人旅は私にとって、自分と向き合えて尚且つ新しい体験ができる、最高のアクティビティなのだ。
他にも一人旅が好きな理由は色々あるのだが、もう1つ挙げるとすると、これまでの生活から距離を物理的に置くことができることも大きな理由だろう。仕事が大変でストレスを抱えていても、そこから距離を置くことが一旦仕事を忘れるスイッチとなり、忘れることに罪悪感も感じない。少なくとも私の場合はそうなのだ。
今回私が急遽旅行をしようとしたのも、「これまでの生活から距離を置く」ことで次の採卵に向けてリフレッシュしたい、というのが背景にあったと思う。
思い立ったが吉日
初めての採卵が失敗した数日後、私たち夫婦は熱海旅行にいった。採卵後のタイミングを狙って予約していたもので、採卵の一仕事を終えた自分たちを癒すためのご褒美旅行となるはずだった。また同じ作業を来月することになるとは思ってもみなかったが笑
泊まったのは海の見えるオーベルジュで、露天風呂付きの部屋でゆっくりしつつ、夜はフランス料理のフルコースを楽しんだ。
旦那との熱海旅行は2泊3日で組んでおり、とにかく目の前のものを堪能することはできたのだが、長めの旅行がが好きな私にとっては何だか物足りなく感じた。
次の不妊治療クリニックの診察は生理3日目の予定で、それまでまだ1週間半はある。この妊活お休み期間中、何をしようか。
生理でリセットされるまで何もせずに悶々と過ごすのか?せっかく休職しているのに、このギフトのような時間を使って何もしないのは勿体無いのでないか?
熱海旅行の帰りに自分の中でそう考えるようになり、翌日には航空券のページを調べまくった。旅行の物足りなさは旅行で埋めたいと思った。
どの国であれば事前準備なくすぐ出発できて、飛行時間も短く、1週間程度で満足して帰って来れそうか?検索は止まらず、もう旅行する以外のアイディアは出てこなくなった。
その夜、2日後から一人旅に行っても良いか旦那に聞いてみた。旦那は私の旅行好きをもちろん知っているので、迷うそぶりもなく快諾してくれた。
ただ、何日行くか聞かれ、私が4泊5日と答えた時には、目をまん丸にして驚いていた。
生理3日目の診察に間に合うには、バッファ含めて5日間が最長となる計算だった。せっかく気晴らしに行くのであれば、そりゃあ可能な限り長く行きたい。幸い、リセットのためのピルを処方されていたので、生理予定日はほぼ確実。予定は組みやすかった。
行き先の決め方
せっかくであれば海外に行きたかった。
最初にあげた条件としては、行ったことない国(または都市)で、飛行時間が5時間以内のところだ。これに当てはまったのが、ベトナム(ハノイ)と韓国(釜山)だった。
ただ、よくよく調べると、どちらの国も空気汚染が心配だった。そんなこと今までは気にしたことがなかったのだが、次の採卵に向けて少しでもネガティブ要素になることは避けたかった。
そうなってくると、気軽に行けて心配も少ないのは日本の地方だ。ただ、日本国内の行ったことない場所には旦那と行きたい、そんな思いがあった。目指せ一緒に全県制覇だ(祖父母も両親も達成している)。
となってくると、個人で既に行ったことがあるが(初めて行く場所を減らさないために)、旦那とまた行くことになっても楽しめそうな場所になってくる。
─── 北海道だ。
北海道それも札幌近辺は、プライベートでも出張でも何度か行っている。でも、小樽、余市、ニセコ、室蘭などなど、行ったことがない尚且つ空港からアクセスがいい町がいくつもある。そして、北海道はとにかくご飯が美味しい。寿司にジンギスカンにスープカレー。
ということで、旅行先は北海道で決まった。
北海道一人旅ルート
北海道に行くと決まればもうあとは簡単。興味がある町を数ヶ所ピックアップするだけ。私が辿ったのは、羽田空港→新千歳空港→小樽2泊→(余市)→札幌2泊→新千歳空港→羽田空港、というようなルートだ。航空券はマイルでゲットし、宿は適当なホステルやビジホにして出費は抑えた。お金は食べ物に全振りだ。
初日の昼は札幌ラーメンに始まり、運河沿いを歩いたり、小高い丘に登ったりして小樽の町を楽しんだ後、夜は小樽寿司「彩華」で舌鼓。東京ではあまり見ないニシンの寿司が見事で、口に入れると脂がとろけて本当に美味しかった。
2日目は早朝に市場で海鮮丼を食べ、その後すぐ電車に乗って余市へ。余市では「ニッカウィスキー蒸留所」のセミナーツアー(要予約)に参加し、蒸留現場を見学したり、テイスティングしたり。博物館では竹鶴夫妻の愛の展示に感動。小樽に戻ったら地元の人が集まるようなご飯屋さんで飲み食いした。
3日目は電車で札幌に向かい、街ブラ。スープカレーを「ヒリヒリ2号店」で食べたり、純喫茶「オリンピア」で昔ながらのプリンを食べたり、マッサージ屋さん「ねこの眠り」でリラックスしたり。noteを書き始める準備もこの時にしていたっけ。夜は人気回転寿司店「根室花まる」でお寿司を楽しんだ(コスパ最強)。
4日目は「円山動物園」に行き、じっくり動物たちを観察。夕方は東京でも滅多に見かけないような広いおしゃれカフェ「poool」で書きものをし、夜はジンギスカン「しろくま」(要予約)で珍しい北海道産ラムマトンをいただく。
5日目は「さっぽろ朝市」に寄って魚介を購入・発送。その後木彫り熊作品を専門に扱う「遊牧民」に行き、熊の面のような木彫りをお買い上げ。80歳の現役職人、中川貞司さんの作品だ。昼ご飯は札幌ラーメンで締め、帰宅。
とにかく全日ご飯が美味しくハズレなし。大満足であっという間の6日間だった。
おわりに
旦那は首を長くして私の帰りを待っており、羽田空港まで迎えにきてくれた。夜は新宿でピザを食べながら、私の5日間の旅行体験を聞いてくれた。そして、私のストレス解消につながるのであれば、また旅行に行っていいからねと言ってくれる。本当に理解のある旦那をもったものだ。
ちなみに今では、「僕(の妊活ネガティブ感情)がストレスの元だから」と半分冗談で言ってくる。確かに、妊活ネガティブ発動している旦那は私をイラつかせる。だけど、その傾向も減ったし、そうじゃなくて支えてくれる事がほとんどだから、いつも感謝している。が、また機会があれば一人旅に繰り出したい。
2025年1月9日
🐸