1年間ガラケー生活をしてみた〜脱スマホを目指して〜
こんにちははじめまして。イラストレーターのかりそめです。
去年ガラケー生活をはじめて、あっという間に1年が経っていました。自分にとっては結構思い切った決断だったので、これで人生が変わる!くらいに思っていましたが、今ではすっかり日常になっています。どんな環境でも、時間が経てば慣れるものなのですね。
この記事では、1年間で起きた変化や感じたことを振り返りながらお話しようと思います。
はじめに
本題に入る前に、私のことと、ガラケーにした経緯を載せておきます。
著者について
職業 … フリーランスイラストレーター・デザイナー
性別 … 女性
生まれ … 平成初期
携帯電話の所持歴
中学1年〜高校1年 ガラケー
高校2年〜現在 スマホスマホの主な用途 … LINE、Instagram、カメラ、Apple Music、Google MAP、検索エンジン、漫画アプリ
ガラケーにした経緯
なんとなくスマホを眺めている時間が、常々もったいないと感じていた。(でも見てしまう。何度か脱スマホ依存キャンペーンを打ち出すも失敗に終わる)
スマホばかり見ている姿(自分も他人も)が好きではなかった。
知人がガラケーにしたという話を聞き、強い憧れを持った。
Punkt.MP02という機種の、デザインと機能が気に入った。
↓経緯については、詳しくは購入したてのときにまとめています。
気になる方はこちらもどうぞ。
ガラケー生活での端末すみ分け
ガラケー生活、と言っても、今まで使っていたスマホとの2台持ちです。スマホは写真を撮ったり、音楽を聴くのに持ち歩いていますが、SIMがないので電話やネットは使えません。ただ、私が持っているPunktはテザリング機能があり、いざとなったら地図を見たり調べものをしたりすることができます。
【外出時】
ガラケー … 通話・SMS
スマホ … カメラ・Apple Music
(LINE・乗換案内・地図アプリ)※テザリング時のみ
【自宅】
Punkt.MP02 … 通話・SMS
スマホ … カメラ・Apple Music
iPad … 検索エンジン・漫画アプリ・Apple music
パソコン … 検索エンジン・LINE
ガラケーにしてよかったこと
さて、前置きはこのくらいにして本題に入っていきましょう。まず、ガラケーにしてよかったことは?
よかったこと1 外でスマホを見ることがほとんどなくなった
テザリング機能があるといえども、
この作業がそれなりに面倒なので、「なんとなく見る」は絶対にしなくなりました。地図を調べたり、LINEでしか連絡がとれない人と待ち合わせているときなど、本当に必要なときだけ使っています。
よかったこと2 道を覚えるようになった
外でネットに繋ぐのが億劫なので、出かける前に目的地までの道のりをきちんと調べるようになりました。前はいつでもスマホで調べられるので、電車に乗ってから調べることがほとんど。向かいながら地図を見ていたので、道を覚えることもあまりありませんでした。
今は事前に電車の乗り換えや、駅から目的地までの道順を調べ、それぞれスクショを撮って出かけます。道順は、目印を探して「ここを過ぎたら右…」といった具合に覚えておいて、不安になったらスクショを見る。それでも迷ったら初めてGoogle Mapを立ち上げます。
きちんと景色を観察しながら歩くので、道を覚えやすくなりました。今までを振り返ると情けない話ですが…。もともと地図を読むことは苦手なので、改善のきざしが見えて嬉しいです。
あと、これは発見ですが、ネットに繋がなくてもGPSで現在地が把握できるんですね。GoogleMapでお店の情報は出ませんが、道と現在地は出るのでそれだけでも助かります。
よかったこと3 人間観察や、景色を見る時間が増えた
スマホがないと基本的に暇なので、景色を見る以外にやることがありません。でもそんな中にもいろいろな発見があり、刺激もあります。目の前の景色に集中することが、ちょうどいい情報量だなと思います。
ガラケー生活でも、仕事はもっぱらパソコンです。長時間画面を眺め、インターネットに繋いでいることが常なので、外出時までそうしていたらパンクしてしまいます。ぼーっとする時間があることで、脳も休めて、良いバランスがとれているなと感じています。
また、まわりを見ることで困っている人に気付いて助けてあげられたり、知らない人と話をすることも増えました。下を向いていて気が付かないことが、今までたくさんあったんじゃないかなと思います。話すチャンスがあっても、なんとなく気恥ずかしくてスマホが逃げ場になっていたようです。
よかったこと4 読書の量が増えた
ガラケー生活では、待ち時間や電車の時間を過ごすおとも・本が必須です!散歩以外は、基本的にカバンの一冊入れるようにしています。
もともと本が好きなのに、スマホを見る時間が読書の機会を減らしていた気がします。ガラケー生活でおのずと読書量が増え、買っていては破産してしまうので図書館を利用するようになりました。2週間にいちど、興味のある本を借りることが新たな楽しみになっています。
ガラケー生活で困ったこと
ガラケーにして良いことはたくさんありましたが、もちろんその反面不便なこと・困ることもあります。
困ったこと1 街のデジタル化に対応できない
ガラケー生活で体感しています。デジタル弱者に人権はない!!
…というのは言い過ぎかもしれませんが、世の中のあらゆることはスマホ所持を前提に成り立っていることは事実です。
最近多いのは、飲食店のメニュー・注文の電子化。テーブルごとにQRコードが貼ってあって、それを読み込んでスマホで注文するスタイルです。気の知れた仲の相手ならガラケーだからごめんね、と頼みますが、やっぱりどこか申し訳ない気持ちはあります。
お店のポイントも、今はどこでもアプリです。なので大方あきらめ、楽天ポイント、Tカードなど、物理カードで貯められるものに絞っています。これに関しては、取捨選択になりよかったことでもあるのですが。
他にも、ガラケー生活でこういった疎外感を感じるケースは多々あります。義務でもない、自由意志のもとに持つか持たないか選べることなのに、持たざるを得ない仕組みになってきている。スマホを持っていない高齢者、使えない人、私のように使わないという選択を取る人もきっといるはずです。さまざまな場面で多様性を重んじるこの世の中で、スマホだけは所持前提で話が進んでいっている気がしてなりません。
こういった疎外感を感じるとき、私はいつもスマホを持っていない、どこかの知らないおばあちゃんに思いを馳せて悲しくなります。
困ったこと2 連絡手段が複数あってややこしい
ちょっと暗くなってしまいましたが、気を取り直して2つめ。
ガラケー生活をはじめた当時は、連絡手段はもっぱら電話のみにする、という固い意志がありました。あまりスマホを触らないようにしていたので、LINEはパソコンから。まわりには緊急連絡は電話でと伝えてあったので、見る頻度も少なく、まる一日見ないこともありました。
ですが、時が経つにつれて、家ではスマホも見るように。前のようにずっと見ることは少ないですが、さっとLINEを見たり、返したりするようになりました。そうするとまわりの家族や友達も、LINEでもすぐ返ってくるじゃん、という認識になり私がガラケー民になったことをあまり思い出されなくなります。
でも、依然として外ではLINEはすぐ見れません。その違いがややこしく、相手にどっちで連絡しようか迷わせることになってしまっています。
困ったこと3 荷物が増える
あとは単純に、一つだったものが二つに分かれるわけなので荷物が増えること。メインバッグとは別に、スマホ用の小さなポシェットを身に着けていることが多いのですが、端末2つ入れるとすぐパンパンになってしまいます。
また、そのせいで片方だけ忘れたり、紛失したりしがち。なんだかいつも探すときバタバタしていて、スマートさに欠けています。スマホを持っていく理由として、主にカメラとしての機能があるので、デジカメを買ったらそういうことがなくなるかな、と思いますがどうでしょう…。
まとめ
振り返ってみて
以上、1年間のガラケー生活で感じた、メリット・デメリットの振り返りでした。インターネットが容易に使えなくなったことで自分の思う人間らしさを取り戻せた、という大きな収穫があった一方で、今現在この生活についてもやもやがあることも事実です。
そのもやもやを大きく占めるものは、ガラケーそのものの問題というより、スマホとの2台持ちが原因となっているものだと気付きました。このデジタル社会で完全にガラケーに一本化するのは難しいと考え、テザリング可能な機種を選びましたが……なまじっかスマホが使えることで生じる問題もあったのです。
ガラケーにしてみて、改めて、LINEはインフラのように欠かせない連絡手段になっているなと。本当に緊急で私に連絡してくるとき、電話かLINEか…と考える暇はないはずです。ふだんやりとりをしているLINEで電話をかけるのが一番スムーズだと思います。
ただ、今見なくても良いやりとりもある。スマホに戻してしまうと、また前のように戻ってしまいそうで怖い…。そんな葛藤があり、これからのことはまだ決めきれずにいます。
人と会うときは写真を見せたり、調べものをすることも多いのでテザリングをオンにしておいたり、今の生活のまま、付き合い方をもう少し模索していこうかなと思います。
おわりに
問題はスマホではないのかもしれない
いかがでしたでしょうか。これを見てくださっている方は、スマホをつい見ちゃうけどやめられなかったり、ガラケー生活が気になったりしている人かと思います。
はじめにもお話しましたが、「ガラケーにすること」は、私にとっては思い切った決断で、そんな自分がかっこいいと思ったし、これで悩みからすべて解放されると思いました。
ですが今。外では「つい見てしまう」悩みから解放されましたが、家ではパソコンやiPad、スマホのウェブからInstagramをつい見てしまっています!
スマホをたくさん見てしまっていた時期も、原因のほとんどはInstagramでした。主に、自分の投稿に対する反応が気になってこまめに開いてしまう。スマホでアプリをアンインストールしても、簡単にまたインストールできる。なのでスマホを事実上やめて、Instagramは基本的にウェブ版を見る(検索エンジンで「Instagram」と打っていちいちアクセスする)、とすることで依存を解消しようとしましたが、慣れてくればウェブ版で見るのもハードルが低くなってきます。
端末を変えればできてしまうようなことは、ガラケーにしたところでまた繰り返してしまう。私のように、特定のサービスにアクセスしてしまう悩みには、もっと根本的なアプローチが必要だなと思いました。
スマホやインターネットには、もちろん良いところもたくさんあり、私も日々助けられています。たいせつなのはその距離感。自分が具体的にどこに不快に思っているのか、どうしたらそれが取り除けるのか、見つめることでいろいろ見えてきました。それは大胆にスマホを手放す方法に限らず、案外簡単にできることかもしれません。
この記事がみなさんの悩みを考え直すきっかけや、なにかの参考になれば嬉しいです。また気が向いたら進捗をご報告します。
読んでくださりありがとうございました!
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