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今日の本 15

集英社文庫

雨の日には車をみがいて
作:五木 寛之
¥616(税抜¥560)


もうほぼ冬の様な秋の日の、雨が降りそうな暗い午後の空を見つつ、足が冷たいと感じながら読みました。そうしたら、山下達郎ベストアルバムを流したくなりました。超個人的な体感ッッ!!

カバーが何処かに旅に出てしまった様です、this book。どこへ行ってしまったのだろうか…カバーデザイン気になります。

ちなみに初読み。家の本棚に存在を見ることはありましたが今日が初めてですフホフホ

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<あらすじ>
いろいろな種類の車といろいろな女の人を巡る、「ぼく」の変遷。1966年から1987年。時代とぼくと車と女の人の関わり方の移り変わり。

ぼくが本全体の中心になり、それぞれの話が登場する車で区切られた短編で完結しているお話です(全体が繋がってる短編の集合体みたいな…)(伝われ)。
読み終わってから車種を一つ一つカタカタ調べて、おお〜とかああ〜とかなったのですが、ちゃんと車の知識を取り込んでからまた読みたいと強く思いました。

古い外国の車がいくつか登場します。自分的には古い印象ですが、もしかしたら古くないかもしれないです。今は「レトロ」という、なんでだかよくわからないけどチョット薄っぺらく感じる括りにされがちな車たち(ニュアンス違うかもしれない)。「ぼく」にとって、過去に使っていた車たちが今、目の前に現れたとしても、以前の印象と同じになることはないのかもしれないなあと思いました。

ワタクシ自身の脳内車情報は皆無に近いほどの無ですが、黒色の軽トラに乗りたいという憧れを抱いて取ったマニュアル免許の知識が、この本を読む上でとても役に立ちました。もちろんAT知識でも問題ないのですが、MT車の運転の感覚を文字から受け取ることができた感。ちなみに、現在、現役で生粋のうっす薄ペラッペラペーパードライバーです。どうも駐車がうまくいきません、頑張ります。

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車と一緒に出てくる女の人たちが、(色々クセはあるけれど)とてもかっこいいです。破天荒過ぎはしないけれど自分の生き方強くをしている女たちを、自分の車に乗せたりできる「ぼく」も、同時に強いと思いましたが…。
男女とか愛とかでなくても、こんな感じにオシャレ?でうまい出会いができる世の中はどこにあるのだろうか…

憧れます。

とりあえず、スズキのジムニーじゃなくてシムカ1000とかアルファロメオのジュリエッタ・スパイダーとかに近寄れる人間になっていこうかと思います。

車好きはものすごくハマるだろうし、そうじゃない人も楽しめる本です。


今日の本、第15号、雨の日には車をみがいて

これにて。


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