蜘蛛の話
引っ越しても、引っ越しても、私の住む家には蜘蛛がいる。
いつでも、たいがい、気がつくといる。
絶妙な感じで『居ます』とアピールされている気がする。
視界に入るようなとこに出てくるんだよね。
隠れてればいいのに、と思う。
その他の虫は一切いないのに蜘蛛だけがいるのも不思議。
(あ、もしかして蜘蛛が食べちゃったのか)
大きいやつではなくて、小さい小さい蜘蛛だ。
あの、良からぬ虫を食べるという(食べてるところは見た事がない)
黒っぽくて、白い模様を背中につけた、素早いやつ。
殺さないように外に放り出しても、また気がつくと家にいる。
しかも2匹いっぺんにはいない。いつも1匹だけ。
パートナーとも不思議だよねーと話している。
縁があるのかなと考えた時、思い浮かんだのは父の事だった。
私は実家に住んでいた頃、父が苦手だった。(母もだが)
今はだいぶ普通に過ごせるようになったけど、当時は怖かった。
そんな父の唯一嫌いなものが蜘蛛。
だから、なんとなく蜘蛛は私を守ってくれてる
そういう子なのかなと思ったりしている。
ぴょんぴょんしているのを見ると別に好きじゃないんだけど
なんだか憎めない感じもする。
あれ、ちょっとかわいい?なんて思えたりもする。
ねぇ君は本当は何物なんだい?
いつもそんなふうに思う。
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