才能で命を抉られた 獣ゆく細道 / 椎名林檎・宮本浩次
「ヤバイ」なんて陳腐な言葉で片付けることなど到底出来ない作品。
知った時は、動画を見れない状況だったので、先に歌詞だけ見た。言葉の中から、2人の声がして手が震えた。
震えのあまり、教えてくれたLINEグループには「うひょー」としか返せなかった。
獣ゆく細道 / 椎名林檎・宮本浩次
作詞作曲は椎名林檎であり、歌詞の中には
"自分""誰か""みんな"しかないのに、
たしかにそこに、林檎と宮本がいる。
この言葉の世界に没入したく、表記を現代語に書き換えた。このままでは椎名林檎色が強すぎる。
※全文見えるのは良くないと思い加工。
歌詞全体の表記の仕方や"命の見方"は椎名林檎。
ex)丸腰の命、無けなしの命
"向かう先"の表現や"勢い"(主に文末)は宮本の様に感じる。
ex)黙って遠くへ行こう、使い果たそうぜ、突っ走ろうぜ
演奏はというと、最近の椎名林檎作品に多いビックバンド。
軽快なリズムのピアノと目まぐるしいメロディ達なのに、
自分の"本性"に諦めた気持ちの悲しさがある。
両人とも力強い部分とそっと歌う部分があるのも魅力的だ。
季節感的には『秋』と『冬』を感じるのもあるだろう。
稲妻と儚い雪は、お互いの命と才能を弄り合っている様だ。
頭を搔き毟れ 筆を取れ 才能で命を抉れ。
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