あにゃがあったら、入りたい
(前回のお話+α)
保護猫・みーちゃんと暮らすMIKKO一家。飼い始めて2年目に入る今年には、年賀状の家族の名前一覧にも「みらい(猫)」と加えられるほど、みーちゃんは家族にとっても大切な子。しかし「みらいくん」と返信をしてきた方がいたため、来年からは「みらい(猫 ♀)」と書くことをこっそり誓う。きりッとして美形と言われることの多いみーちゃんですが(親ばか)、立派なレディ・ストーカーなんですよ。さて今回のお話は、「猫はとにかく狭いところが好き」について。
■猫を飼い始めたら、リビングに空き箱が増えた件
基本的に、リビングにも寝室にも物を置くのが嫌いだ。実家がわりと物が多いタイプの家だったからという反動があるからかもしれない。だから、自分がメインで掃除やら何やらをする今の家には、極力ものは置かない様にしていた。
ところが。みーちゃんを飼い始めてから、空き箱が床に置かれることが多くなった。というのも、宅配便が届き中身を取り出した後、気が付けば猫がいる。箱の中にするりと入り込み、くつろいでいる。お気に入りの大きさは、靴の空き箱だろうか。すっぽりはまっていた。ふたを閉めてみたところ、持ち手の部分で空いている窓から大きな瞳でこっちを見ていた。トースターを購入した時も、テレビを購入した時も、そうだった。知らないうちに忍び寄り、勝手に入り込んでいた。ケンタッキーのバーレルの空き箱は、マタタビでも塗ってあるんじゃないかと思うくらい気に入って、しばらく出てこなかった。
猫の習性で、狭いところが好きなのもあるのだろう。立派な猫ベッドを飼うよりも、適当な大きさの段ボールを与えてやった方が喜ぶという、エコ心満載のみーちゃんだ。
そういうこともあるので、宅配便が来るたびに、みーちゃんに箱を献上しているMIKKO一家である。
■真冬のミステリー 消えた飼い猫!?
そんな中、事件は起きた。
ある朝、仕事に行く準備をしていたMIKKO。お弁当も入れて、水筒も入れて――あ、手帳は2階の仕事部屋だったっけ? と、大きめのトートバッグをダイニングの椅子の上に置き、部屋を出る。そして戻って来て、カバンを持つ前にみーちゃんに「行ってきます」をしようと探すも――いない。2階か? いない。また勝手にお風呂場に? いない。和室の押し入れは? いない。まさか、旦那氏が外に出たときに一緒に脱走!? と思い玄関の外を見ても――いない。少し前まで、リビングのキャットタワーの上にいたはずなのに、なんとみーちゃんは忽然と姿を消してしまったのである!
仕事にはもう出なくてはいけないし、でもみーちゃんは見つからない。これは困った。でも――餌も水もちゃんとしてあるし、きっとどこかに潜んでいるんだろう。
「みーちゃーん! ママ、お仕事行くよー!」
家中に聞こえる大きな声で叫ぶも、出てくる気配なし。
心配だけれども、きっとどこかにいるだろう。そう信じて、仕事に出ようとしたMIKKO。ダイニングに置いていたカバンを持とうとした――時。
いた。
カバンの中に潜んでいた。しかも、カバンの内側、毛だらけ。いつもなら「にゃー」とかなんとか鳴く癖に、ばれたら出されると思って静かに潜んでいたらしい。
――いや、連れて行かないからね!
ふぎゃー!と怒るみーちゃんをカバンから取り出し、コロコロで毛を取った後、MIKKOは急いで家を出たのだった。
真冬のミステリー、あえなく解決。
そういえばみーちゃんは、旦那氏が購入したビジネスリュックにも入り込んでいた。それも、旦那氏とMIKKOがカバンを袋から出して「これいいね」「重いの?」とか立ち話をしている隙に。そしてやはり旦那氏に引っ張り出されて、「ふぎゃー!」と怒っていた。
先一昨日も、カバンかけにかけておいたMIKKOのミニトートの中に入り込み、持ち手の狭い空間からジーッと――MIKKOをみていたっけね。
箱でもカバンでもなんでも、とにかく狭いところが好きなみーちゃん。
願わくば、新しく購入したバッグを、使い込む前に毛だらけ&かじり痕つけるはやめてほしいところだ。