おかえりにゃさいませ、ご主人様
(前回のお話+α)
縁があり、保護猫ちゃんと暮らすことになったMIKKO達。今ではモフモフ様の僕と化してちゅーるを献上する日々。家は落ち着く場所のはずなのに、MIKKOが一人でいられるのはトイレのみ(それもドアを開けにかかる)というのは猫飼いあるあるなのだろうか。今回は、猫によるお出迎えについて。
■「おかえり」は人の心を一瞬で確実に暖かくする魔法の言葉
学生時代、MIKKOは都内で一人暮らしをしていた。当然、部屋に帰れば一人。そんな時は「ただいま」「おかえり」「疲れたよー」「大変だったねー」と、玄関先で一人お出迎えをしていた記憶がある。
高校時代までは、家に帰れば祖母がいた。部活で遅くなる時間帯には母も、妹もいた。休みの日に限り、普段は午前様の父親もいた。だから、「ただいま」といったら「おかえり」と返してもらうことが当たり前になっていた。
先日ネットのニュースで、タレントのローランドが東出と唐田の不倫がらみで不倫に悩んでいる主婦から質問をされた記事を見た。不倫をしている主人に、刺さる言葉を言ってやりたい――その返しに、ローランドが「帰る場所があるから楽しいんだぞ」のような事を言っていた気がする。
ケースは違うが、これも一緒。一人暮らしになって、「ただいま」「おかえり」の有難味を知った。だから、実家に帰って「おかえり」と言われた時、一瞬で心の中が暖かくなる。帰りたくなる。世の中の人間は、何気ない日常のこのワンシーンがどれだけ恵まれていることなのか、言ってもらえることが当たり前だと思うなよ、心から感謝するべきだと思った。
■MIKKOのお出迎えは、主にモフモフ様
さて。時が過ぎて、MIKKOも結婚し、旦那・子供と三人で暮らすようになった。当然、子どもと旦那を迎えるのはMIKKO。時間的に。では、MIKKOが出かけた時は、誰がMIKKOを迎えてくれるのか。それがモフモフ様こと、猫のみーちゃんである。
みーちゃんが出迎えてくれるパターンは、四種類ある。
1)玄関で座って待っている
2)「ただいまー」と声をかけると、部屋の中から飛んできてすり寄ってくる
3)玄関が開く瞬間、土間部分に転がってくねくねする
4)「フェイクMIKKO」と共に座り、顔を見た瞬間「みー」と鳴く
1~3までは飼い猫あるあるだろう。でも、4――フェイクMIKKOとは一体何なのか。それが、我が家のモフモフ様・みーちゃんの大いなる特徴である。
■みーにはママに見えるんにゃ
皆さんには、これが何に見えるだろうか?
実はわが家では、キイロイトリ=MIKKOと認識されることが多い。主人曰く、性格とフォルムが似ているとか――。
実際、息子が1歳の時、祖母と一緒に留守番をしていた。その際、息子はこのキイロイトリを撫でながら、「ままー」と言っていたそうな。しかも留守番のたび毎回。
なんの因果か、みーちゃんにもその伝統?は受け継がれていた。MIKKOが出かける時、二階の寝室のベッド棚にそれを置いておくと、それを咥えて、玄関まで降りてきて玄関マットの上に置く。そしてその横に座って待っている。
猫にぬいぐるみを与えると、狩猟本能のせいか「狩り」の結果ボロボロになることも多々ある。でも、みーちゃんはこのキイロイトリ「フェイクMIKKO」だけは絶対に傷つけないのだ。黒いとさかをくわえ、トコトコと二階から降りてくる。ちなみに家にいる時も二階からぬいぐるみを運んできて、わざわざ私の目の前に置く。
「おかえりにゃさいませ、ご主人様」
きっとそう言うつもり+「置いていかれたみーは、もう一人のママと一緒にまっていたにゃ」とでも言いたいのだろうか。
何故、キイロイトリ、なんで認識したと思う所は多々あるものの、
どんな形にせよ、「おかえり」を言ってもらえるのは嬉しい事なのである。