子どもが不登校になると働けない!
最近は「誰もが不登校になる可能性がある」と言われるようになった。だから、不登校生徒に対する援助は昔に比べてぐんと増えた。
我が子もそうなるかもしれない。むしろ、我が子だからなる可能性は高い。そう考えて子育てをずっとしてきた。
中学生にもなれば人間関係も複雑になるし、勉強も部活も大変になるし、いろいろあって学校に行きたくない、と言い出してもおかしくはないだろう。
そんな考えは甘かった。
まさか小学校低学年でなるとは。
いじめられたわけでも勉強についていけないわけでもなく。
留守番はさせられない。お昼ご飯の用意もいる。
年齢的にも、これから自分はこうしたい!という意思が持てるわけでもなく。
親が一緒にいるしかないよ。
働けないよ。
尾石晴さんの『40歳の壁をスルッと越える人生戦略』を最近読んだ。
子どもを保育園に預け始めたとき、私はここまで考えられていなかった。子どもが体調を崩して仕事を休むことは仕方がない。それですら後ろめたく思っていたけれど。
長期しかも無期限の休暇をもらうなんて夢にも思わなかった。
ありがたいことに上司は、休むことを後ろめたく思うこともないし、もらえるお給料はもらっておけばいい、と言ってくれた。
それでも、中高生相手の職場ゆえ、生徒のために少しでも来てくれたら…とのことで。
少しでも子どもと離れることができたとき、頑張って短時間でも働きに行った。
そうしているうちに、自分自身の心の余裕がなくなり、心がどんどん蝕まれていく感覚に陥り、働く気力がなくなってしまった。
職場は理解があるとはいえ、やはり母親である私が子どもと一緒にいるしかない。家族も、いざとなると今の生活を変えられるわけではないし。もともとパートタイム勤務だった私。それは子どもに何かあればすぐに動けるように…結局育児が私の仕事。
表面的には家族、職場の理解があるといっても、根本的に母親を支えるシステムがなければ育児と仕事の両立は無理だと思う。
不登校生徒への支援の充実はもちろん、親に対する支援ももっともっと考えるべき。
私も渦中にある一人として、何か発信していきたい。
そして、ゆくゆくはこの経験を活かせる場で働けたら。親子を支える立場になれたら。
収入面はもちろんだけれど、心身の健康のためにも尾石晴さんの言われる「自分業」を持っていることは大切だと感じた。
専業主婦になったからこそできた心のゆとりと時間。
「サバティカルタイム」として有意義に過ごしたい。
自分にしかできない仕事の種。それを蒔いて、ゆっくり育てていきたい。