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「かわいい」はセクハラ?

わたしは、年に3〜4回しか出社しない。
それは同僚も同じで、かれこれ1年半以上顔を合わせていない同僚もたくさんいる。
(むしろほとんどの同僚がそう)

わたしの会社は、オフィスへ出社するときは上司に事前申請が必要、というほどに完全リモート勤務の体制が敷かれているのだ。

だから、たまに出社する時は、
本当にわくわくする。
(1年半前のわたしが聞いたら引くだろうな)

その時一番のお気に入りの服を着て、
ネイルも綺麗にして、
髪をゆるく巻いて、
アクセサリーをつけて、
お気に入りの靴を履いて、
マスクもつけて、るんるんで出かける。
(服装や髪型が自由な職場なのである)

自分にとっての、“最高にかわいい自分”
を作って出社しているつもりだ。

ありがたいことに、
わたしの会社の同僚はとても優しく、
るんるんで出社したわたしのことを、
ちゃんと言葉にして褒めてくれる。

ただし、褒めてくれるのは女性だけだ。

なぜ男性は褒めてくれないのか。

男性は服装に興味がないから?(偏見)
男性はわたしに興味がないから?(うるさい)

いや、違う。
男性が褒めると、セクハラになる可能性があるからだ。

わたしはここに、2つの違和感を感じている。

違和感①:コミュニケーションが希薄になる点

わたしの職場でのキャラはどちらかというと、
自虐もするし、いじられるタイプで、
暗いというよりは明るくお喋りなタイプだ。

だから毎日出社していた2年前なんかは、
いつもよりおしゃれして出社すると、
「今日合コン?笑」「今日デート?笑」などと
何人かに声をかけられるキャラだった。
(実際は残業確定の日にテンションを上げるためにおしゃれしていたことがほとんどだったが…悲)

この会話こそが、
ひとつのコミュニケーションになっていたし、
わたしもそれを楽しんでいた。

しかし最近、こんなことが立て続けにあった。

【久々に出社した日】
オフィスにいた先輩たちとの会話

先輩(女):今日かわいいじゃん!おしゃれしてきた?
わたし:ありがとうございます!そりゃおしゃれしますよ〜笑
部長(男):ノーコメントで
課長(男):何を言ってもセクハラになるからね
【クライアントアポの日】
久しぶりに会った営業さんとの会話

営業(男):あれ、なんか…いや、セクハラになるからやめとこ
わたし:なんですか?言ってくださいよ!
営業(男):大人っぽくなったよね

わたしのキャラと、
ここに出てきた彼らとの関係性からすると、
到底「セクハラ」には当たらない。

もちろん、
こういったことを言われるのが嫌な人もいるし、
関係性やシチュエーションによっては
不快な思いをすることもあるかもしれない。

だけど、状況を総合的に見ずに、
わずかなリスクだけを気にしてコミュニケーションが希薄になってしまうことに、
わたしは深く悲しい気持ちになった。

違和感②:男性→女性への場合のみセクハラに敏感になる点

そもそも、
先ほど書いた2つのケースもそうだが、
女性→女性に対する「かわいい」はOKで
男性→女性に対する「かわいい」はNG
というのはおかしくないだろうか?

今は性別を2つに分ける時代ではない。
心の性、好きになる性、体の性、言動や行動
のグラデーションによって、
いろいろな性のあり方が認められる時代だ。
(LGBTQ+やSOGI)

そんな中で、
男性→女性(ここでは一般的な性別とする)
のときだけ過剰にセクハラを気にして、
コミュニケーションが制限されるのはどうなんだろう?

ある発言に対して嫌な思いをするかどうかは、
性別とは関係なくきちんと分けて考えるべきだと、
わたしは強く思う。

セクハラに関する世の中の考え方や対応が、
ここ数年で大きく変わっていることは、
身に染みて感じている。

生きやすい世の中になったのか?
生きづらい世の中になったのか?

一概には言えないけれど、
わたしは日々の中での「違和感」は見過ごさず、
心地よく生きられる方法を模索していきたい。

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