窮鼠日記45 雨月物語(ミクシィに過去に書いた日記)
45 雨月物語
2007年09月06日20:23
なんか、昔から豪快な男に憧れていた。わかりやすくイメージすれば、揺れる漁船で仁王立ちで踏ん張り、でかいマグロを竿で釣り上げるような…そんなカッコよさに憧れた。『土佐の一本釣り』という漫画が昔あったが、ああゆうのが理想だった。実際はただの小心者だが。
どうでもいい前置きはさておき、シュガさんが茶色の毛を黒く染めた。短大、今年で卒業なので、就職活動のために茶髪を封じたそうだ。黒いロングヘアーに変身したシュガさんは、怪談『吉備津の釜』に出てくる幽女・磯良(いそら)のような妖艶な美しさだったので「『雨月物語』みたい!」と、言ってしまったのだが、「何ですか?それは」と不審がられた。詳しく説明すると怒られるかもしれん、と思い、うん、まあ、その…美しさの比喩の一種、とお茶を濁した。
高校生のザキザキとアイアイもマッ黄ッ黄に染めてた髪を9月から黒髪に戻した。彼らの染髪は、校則に引っかかるため夏休み限定なのだ。
去年店でバイトしてた大学4年生(当時)のみみ太郎も、教育実習に行かなければならないので、と無理やり茶髪を黒染めしてたのを思い出した。
最初は気づかず、『何か変わったのに気づきませんか?』と本人に言われても、よくわからず、『髪を染めたんですよ!』と言われて初めて合点がいった。純粋な黒ではなく、青味がかかったアイボリーブラックが、なんともいえぬ不自然さだったので「いや、何か違和感があったんやけど…印刷ミスと言うか、印刷がぶれた感じやった!」と本当に思ってることをつい口走ってしまい「な、なんですかそれは…?」と不興を買ってしまった。渾身の演技力で「超似合ってる!」と絶賛しておくべきだった。
後悔してるが、今となってはあとのまつり。
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