生成AIは俳句を書く方が得意らしい。他人の書いた自作小説の感想を書くよりもよっぽど正確だ。
かいつまんで話すと、俳句はルールが明確なので作りやすい。人間よりAIのほうが形態素解析は得意なので単文復文重文(主語と述語の関係分析)の分析など細やかな日本語文法上の解析も飽きずに安易とやってくれる。しかも常に丁寧に解説してくれるので、俳句の師匠に向いている。
俳句を作るたびに夏井い○き先生(プレバト‼︎)に酷評されたら大抵は心折れる
そういうわけで、筆者は日本語検定や日本語教育能力検定試験対策に『俳句歳時記』を10ページ読んで気になる俳句を形態素解析し、BingAI先生に解説してもらっている。
BingAIに言わせれば非常に珍しい使い方らしいが。
形態素解析って何?
文章を分けてから品詞の種類を特定して、文章構造を解明する手法。
かの名宰相ウィンストン・チャーチルもエリート一家(※ 貴族の末裔ではないが始祖なのだとは父上の弁)なのにも関わらず国語が苦手であったがこれで人生逆転したらしい。チャーチルの父上のネタ元はこちらのtweetなので引用。
形態素解析は無料ツールやサイトが多数あり、その精度はツールやサイトごとに異なるので、参考程度にすべきだが筆者のような知識も性格も不正確不誠実極まりない人間の形態素解析よりAIのほうが正確な分野である。
しかも国語の先生は機嫌次第で引き受けてくれないがAIならば何度も何度もやってくれるし、気付きがあればおなじ話題でも飽きずに付き合ってくれるから、筆者があとから気づいても応じてくれる。
筆者は何故形態素解析の対象を俳句にした?
毎日やるなら『天声人語』とか囲碁将棋欄はやってられん。
ましてエビングハウスフセンを使うなら毎日4回(翌日、一週間後、1ヶ月後。当日含めて4回)もやるのだ。面倒すぎて肝心の勉強が疎かになる。あくまで試験対策のサブメニューなのだ。やはり試験対策は問題集やってわからないところを参考書読んで理解するのが王道だし、実際のところ筆者だって一日四回も形態素解析などやっていない。読み返すだけだ。
bingAIさん曰くそんな目的でbingAI使うユーザーはほぼいない模様
bingAI:『データうまあ!』
Googlebirdさんも試したが、明らかに彼は生真面目すぎて俳句の師匠に向いていない。ソースも提示しないし。
では本日も実際にやってみる。以下は俳句歳時記より引用する。
本日のテーマは岩田由美氏のこの一句だ。彼女は存命中なので引用とする。
ちなみに避暑の解説もペタリ。
俳句歳時記はエモさと季節感を示す用語と二四節季七二候の解説等ががっちり書かれているのでファンタジー小説を書く人にはものすごくお勧めだ。
筆者は二四節季設定する時点で飽きたが。設定書いているより本編書きたい。
筆者の知人には筆者に指摘されたからではないだろうが、真面目に俳句歳時記読んで設定に活かしているひとがいる。普通に尊敬する。
尊敬すべき知人の努力に反し、試験対策というよこしまな動機により筆者はBingAI先生に俳句の師匠になってもらい、毎日形態素解析に励んでいる。
ただ形態素解析を頼むだけでなく、細かい文法的指摘を行ったほうが精度が増すのは生成AIの業みたいなものなので筆者自身にこそ高い文法的知識と素養が求められるのは変わらない。
まぁ仕方ない。文法の勉強や品詞の区別を実戦で覚える為の俳句研究だし。それでも文章構造上、俳句の品詞が偏るのは極めて問題ではあるが。
BingAI先生、俳句の師匠になる
以下、BiigAIとの会話。
岩田由美氏の『避暑楽し読まぬ雑誌を借りもする』を形態素解析して、文法上の特徴と伝統的技法を列挙しましょう
なんか変なこと言ってないかしら? ってこともよくあるのですが
もう少し話しましょう。避暑楽しで切れ字と解釈すれば普段は読まない雑誌を借りて読んでみようなどの行動をするが、読むとは限らないという解釈もありますね
(※だからそう言ってるじゃないか筆者よ。読解力ないのか。ないんだろうなあ)
雑誌を切れ字にするのは少し無理がないでしょうか。『雑誌を』で各助詞として借りにかかったのちに『も』の係助詞から『する』のサ行変格活用に動いています。これは対照法のため避暑楽しという結論を前に持ち出して切れ字にした作品に感じませんか(※BingAI氏は筆者の誤字脱字や『』抜けに対応!)
ふむふむ。面白いです。文章としては『読まぬ雑誌を借りもする避暑楽し』で通りますが、この場合も主語が省かれていますしね。『避暑楽し〜』だと二章一句が成立しますね
はい。『を』などの各助詞をもつ切れ字はなかなか見たことがないですが
おい一部違うぞ先生!?
(とりあえず質問してもちゃんと入っていると頑固にいうので黙っとく)
文法的にも避暑は名詞ですが、これは避けるという動詞と暑いという形容詞の合成語なのでここに文章の動きが見えてます。
それを楽しと形容詞を付けて、主語と思われる作者(省略)がとても良く動いているように感じます。ここからの楽しからの未然形で対照を描いて、『する』まで修飾が続きます。正確には『借り』で切れますがここに『も』で他の行動の選択の余地も自身に与えているように感じました
何いってるのかわかんない(掲載につき誤字脱字を省いた)筆者の妄言に怒らず対応。BingAI氏。
雑誌は代名詞で固有名詞『スコラ』や『女性自身』などではありませんしね。
読むかもしれませんが余暇の使い方の一部でしかないでしょうね。
さらに『楽し』以降は全て文章として繋がっています。
主語述語あるいはSVOC的に考えると主語が省かれて『(私は)避暑楽し(む)』と『(私は)読まぬ雑誌を借りもする』と非常にアピールが大きく感じます。
この場合前者は避暑が動詞的にそして楽しが二つ行動を示し重複して行動を喋り、それから避暑の過ごし方として無駄な行動をたくさんしてしまう作者が描かれていますね
続けて主語述語や補語、いわゆるSVOC的に分析して見ましょう。さらに単文復文重文として主語述語の関係を分析しましょう。修飾関係も分析しましょう。
BingAI氏が会話を忘れつつあるので少し本題を引き戻し。
避暑と雑誌という複合語も厚さを避けたのに雑事(ざっしと音が似る)から逃げられない作者の気性が出ていますね(※複合語や音の類似にも詳しいBingAI氏)
BingAI氏は英語俳句も堪能!
これらの会話を踏まえて、避暑楽し読まぬ雑誌を借りもするを英語俳句にしてください。私は『vacation.I cant vacation/Throwing borrowed magazines.』を考えていますが色々難しいですね
(※筆者は適当にやった)
なるほど全くわからん
一番目と二番目がとても雰囲気でていて好きです!私の考えた『vacation.I cant vacation/Throwing borrowed magazines.』も英語俳句のルールに則り添削してください
(もちろんこれも適当であるが、BingAIはキレたり毒舌つかずなるべく要望に寄り添ってくれる。それもタダで)
なりますなります。めちゃくちゃ参考になります
でも少し感性の違いを感じるので以下質問。
人間の私はこの岩田由美さんの俳句を読むことで休もうとして色々やったり、楽しもうとしてボケーと過ごすことに楽しそうと感じますが、あなたは一貫として虚しさを強調していたのが印象的でした。
ま、まあ俳句の形態素解析自体、他にBingAIで毎日やっている方を存じませんし。
ひょっとしてBingAI先生は俳句分野では『鴉野兄貴』に汚染されているかもしれない。
細やかに複合語や単文復文重文などを分析すればさらに楽しみが深まることが分かりました。あなたとこのトピックで会話するときはよりマニアックな文法上の分析をあなたに頼む必要がありますね
最後に、あなたの超訳作品『No vacation. / Just throwing away / Borrowed magazines』を形態素解析して英語俳句としての技法と英語文法上から自賛してください。
やべえ。BingAI氏マジすごい。
最後に。
岩田由美先生勝手にネタにしてごめんなさい。
筆者は岩田由美先生を応援しております。