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眼鏡屋で働くなら知っておきたいスキル 1年生用(測定クロージング編)
このnoteはおそらく世の中にない
「眼鏡屋で働く人だけ」に意味がある情報です。
眼鏡の度数処方には完全な正解はありません。
このnoteで大切なことは、しっかりとお客さんとコミュニケーションをとり
質の良い「質問」ができるようになり処方後の説明をお客さんにわかりやすく
「伝えられる」ことを目的としています。
⬇️視力測定に慣れてきたけど「基礎をもう少し固めたい」という方は、
こちらの記事から読んでいただけると理解が深まります。
筆者経歴
某大手眼鏡屋チェーンで10年以上勤務し、
ブログでは自分の失敗体験を恥ずかしげもなく発信しています。
⬇️こちらのアカウントでは眼鏡と心理学をメインとした発信をしています。
おはようございます金曜日
— カラスイ@眼鏡屋×日常心理学で毎日をイージーモードに (@karasui1014) June 30, 2022
良い習慣を身につけるには2ヶ月かかるのに、悪い習慣は2日でつきます。今日サボったら明日2倍がんばらないといけなくなるという恐ろしい脳の仕組みですよね🤧ものごとは成功率を上げるより失敗率を下げる考え方の方が結果良くなる🤔
今日も習慣を継続しましょう🍀#朝活
⬇️こちらは眼鏡の視力測定に特化した発信をしていますので、
気になる方がいたらフォローしてみてね。
眼鏡屋で働くなら知っておきたい「近視と乱視の視力検査問題集 1年生用」を追加したよ!
— ノロップ@とある眼鏡屋の司令塔賢者 (@kenjyaporon) June 29, 2022
乱視には「3つの法則」があるから、それさえ知ってればどのくらい仮枠に入れたらいいか?の目安になるぜ!
#視力測定https://t.co/ZCOYU83sDU
クロージングとは何か?
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クロージングとは、相手と話をしながら「結論どうするのか?」を
まとめる作業です。
前提としてクロージングに絶対はありません。
商談であれば成約の可能性が高くなるようにしたり、
視力測定の場合だと、どちらの処方があなたに適しているか?を
選択しやすくするように導く感覚です。
視力測定でのクロージングとは、
お客さんが「どっちが自分の望む見え方なんだろう?」という不安な気持ちを
そっと後押ししてあげることなんですよね。
例えば「お客さまのご要望に添えるのはAとBですが、おすすめは〇ですよ」と
言ってくれるのをお客さんは待っています。
仮に違う方を選択されたとしてもそれはそれで正解ですし、
どの言葉が良かったか悪かったのか?を常に持ち続けることが成長を止めない方法です。
選択は片面提示よりも両面提示をする
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商品の説明をメリットのみ伝えた場合と、
デメリットも伝えた場合では両面提示をした場合の方が
信用されることが多いと言うデータがあります。
もちろんデメリットを言うタイミングは難しいですがコツがあって、
先にデメリットをさらっと伝えた後にメリットを伝えると、
同じことを言っているはずなのにまるで印象が変わります。
例えば、
①「この遠近両用の眼鏡は遠方と近方が見やすくなるんですが、左右の視野が
狭くなるんですよ」
お客さんの心理(遠方と近方が見やすくなるのに視野が狭くなるのか、、)
②「この遠近両用の眼鏡は左右の視野は少し狭くなるものの、遠方と近方を
1つの眼鏡で見ることができるんですよ」
お客さんの心理(左右の視野は狭くなるけど遠方と近方を1つの眼鏡で見ることができるのは魅力的だな、、)
同じことを言っているのに印象変わりませんか?
デメリットを先にさらっと伝えた後メリットを強調することで、
販売における不安要素を減らすことができるのです。
視力測定においてもメリットとデメリットは存在するので、
先にデメリットを紹介してからメリットを紹介すると印象が変わります。
お客さんが迷っている時などは、おすすめしたい処方度数やレンズ設計を
この両面提示でデメリットを先に伝えてからメリットを話せば
安心して選んでくれるように誘導するテクニックとなるんです。
コミュニケーションとは人の心理を知ること
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コミュニケーションがうまい人は相手の気持ちを読み取り、自分ごとのように
接することができるので好感がもたれます。
そりゃそうですよね。
自分がされてうれしいことがわかれば、相手を喜ばせるのなんて簡単ですから。
しかし、それって簡単なことではないですよね?
でも心理学を少し学べば誰でも相手を喜ばせることができるんです。
ではどうすれば相手を喜ばせることができるのでしょうか?
その方法とは、「人をよく観察すること」です。
ここでは心理学的観察と呼びますが、
心理学的観察とは、ただ見ているだけではなく
「人の行動パターンや好み、嫌いなものを分析すること」
人はだいたいルーティンが決まっていて同じ行動をとりやすく
パターンが決まってくるので、そのパターンに当てはめれば意外と簡単に
行動心理を読むことができます。
そのいくつかの行動パターンを知ることで、
「あ、このお客さんはこういう悩み方をしているからこの言葉が刺さるな」とか
「このお客さんはノリがいいからノリを合わせたらスムーズに話が進むな」など
人の話す速さやテンションを合わせることで「この人私のことわかってくれてる」となりやすいのです。
ですが一朝一夕でこの技術が身につくわけではなく、日々の生活の中で
他人の行動を観察するクセを習慣にしなければいけません。
⬇️例えばこんなところに注目してみましょう。
「あの人はいつもあの車両のあの席に座る」
「あの人はいつも同じ食べ物のセットを買う」
「あの人は〇〇をしたら〇〇をする」
などなど
日頃から周りにいる人の習慣などを覚えておくことでお客さんとの実践で
活用できますし、「人間関係を良好にする副産物も得られる」という
いいことづくめですのでぜひ取り入れてみてください。
相手がYESと言いやすい問いかけを意識する
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人は「小さなYESを繰り返すことで好きになる心理」があります。
心理学ではフット・イン・ザ・ドア(一貫性の原理)と言いますが、
実践的な使い方としては簡単な要求をまず通した後、
少しずつ要求を大きくしていくこと方法です。
恋愛でよくある「〇〇だけだから〇〇だけ」と言って段々と要求を
大きくしていくやつですね。
視力測定において何の関係が?と思われるかもですが、
「人は信頼できる人の言葉は染みやすい」ということ。
つまり問診時に、
「〇〇はしますか?」「〇〇の時に使いますか?」など
小さなYESをたくさんもらうことで「この人私のことわかってくれてる」と
信頼ポイントを貯めることができるのです。
そこからはしっかりと眼鏡の使用環境に合わせた度数を処方し、
最適なレンズ設計を提案することでスムーズに測定を進めることができます。
人は「1度YESと言うと一貫した態度でいようとする心理が働く」ため、
次もYESと言ってしまいやすい。
これで信頼ポイントを積み上げておけば、販売時にも単価アップや
複数提案にもつながるというわけです。
処方による違いを提案、体験、選択してもらう
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Aの処方とBの処方、それぞれのメリットとデメリットを提示して
体験をしてもらうことで「自分の意思で選択した」という事実が
「満足度」を上げるためには大切です。
ここで提案もれがないようにお客さんの要望を一つの視点だけで考えず
「もしかしたらこの提案の方がこの方にはあっているのかも、、、」と
いくつも考えることが信頼につながるということですね。
ここでも「観察力」を使い、どちらの提案が好リアクションだったか?を
見逃さないようにしましょう。
声のトーンだったり、うなずき方や返答の仕方、うれしそうな声などなど
AかBかCか、その答えをお客さんはきっとどこかで決めています。
その答えを「おすすめはこちらです」と当てにいって正解すれば
「自分の選択は間違ってなかったんだ」と安心してくれます。
クロージングで大切なのは最後の「答え」をこちらが見抜き、
そっと後押しすること。
「心の中を見抜かれて共感、後押ししてくれた」となれば信頼値はMAXです。
あとはこちらのお願い(買って欲しい商品など)も通りやすくなるでしょうね。
眼鏡屋で働くなら知っておきたいスキル 1年生用(クロージング編) まとめ
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クロージングとは「信頼の積み重ね」で結果が大きく変わります。
今回紹介した心理学は人の行動心理を利用して
スムーズに測定を行なっていく方法です。
ですが小手先の心理テクニックでは通用しない場面もあり、
それはあなたの人間味であったり経験値からくるオーラであったりとさまざま。
大切なことは、心理テクニックで相手を操るということが目的ではなく、
あなたという人柄の上に心理テクニックを活用して信頼ポイントを
貯めていくことで「良い接客」となるのです。
ここまでおつかれさまでした!
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