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教育ログ21人目(私立・浪人→京大工学部)

0.今回の教育答え合わせさん

→私立の中高一貫校から京都大学工学部に合格されたTZさん。今改めてご自身の教育を振り返った結果はこちら!

「浪人でぎりぎり合格できれば及第点(60点)という基準で採点しました。特に中学・高校生は勉強もせず無為に過ごしており、その点が最大の減点部分です。勉強しないならしないなりに、このときはこれに打ち込んでいたなーと思い出せるような何かがあればよかったなと思います。」と語るTZさんの教育答え合わせに迫ります!


1.回答者略歴


Q:お名前を教えて下さい。
→TZ

Q:年代を教えて下さい。
→30代

Q:ざっくりのご職業・業界を教えて下さい。
→総合コンサルティングファームのマネージャーをやっています。

Q:ご自身の幼少期のキャラクターについて教えて下さい。
→恥ずかしがりの目立ちたがり屋、かつ調子乗り
 
Q:ご自身の性格について、以下の観点でお答えください。

Q:最終学歴を教えて下さい。
→京都大学工学部
 
Q:そこまでのルートを教えて下さい。
→公立小→(中学受験)→中高一貫校男子校(私立)→一浪(駿台)

Q:大学合格時点での学習能力の自己採点をお願いします。


※各5点満点の6要素で15点以上となるよう配分をお願いしています。

Q:ご自身の各学習能力に関してどう考えていますか?
①自走力・自律性 :1P

全くの皆無、強制されてでしかできませんでした。なので親や学校に完全に管理されていた小学校および予備校時代しかちゃんと勉強していません。

②要領の良さ :2P
要領はめちゃくちゃ悪いです。細かいところに気をとられ、全体を俯瞰する能力に欠けます。これは今も変わらずで、仕事でも苦労しています。

③持久力・耐久性 3P
他者に管理されているという状態であれば、長期間続けることはできます。ただしこれはあくまでも設定した期間内のみであり、その期間を過ぎれば持久力・耐久性は著しく下がります。

④ストレス耐性 4P
これも③と同じです。他者に管理されている状態であり、かつ設定した期間内という条件付きです。

⑤理解力 4P
理系教科についてはある程度難解な問題でも、時間をかければある程度理解できました。ただし効率はよくなかったと思います。

⑥関心範囲の幅 2P
典型的な理系人間で、興味を持ってできたのは理系教科だけ。文系については全く興味がもてませんでした。

→数学・理科だけは得意。英語は苦手。国語・社会は超苦手。とはいっても数学・理科も同学部の人たちと比べると総じて平均以下くらいで、京大に合格できたのは運だと思っています。

足を引っ張った要素

1.    要領の悪さ:細かいところに気をとられ、全体を俯瞰する能力に欠けます。
1つの問題の解き方を腹落ちするまで理解したり、ノートをまとめることに時間を費やし、テスト範囲を網羅できず時間切れになることもよくありました。
特に理系の科目は全単元を一通りやることで考え方・構造がわかり、理解度が上がると思いますが、上記性質からそれに気づくのに時間がかかりました。結局この性質は大学受験でも治らず、時間を人より費やす(=浪人)ことでカバーしました。

2.    文章を読むことが苦手:文字(文章)を読むことへの心理的ハードルが高いです。
読み聞かせをしてもらった記憶がなく、その後もほとんど本を読まなかったことが原因ですが、文字を読むのがしんどく感じます。

理系だったのでなんとかなったものの、社会人になり文章を読む・書く能力の重要性を改めて感じています。

同大学の人たちの最も驚愕する能力は、文字を読むことの心理的ハードルの低さ。息をするように文字を読める人たちはとても羨ましいです。
 
強みになった要素

承認欲求の強さ:私は勉強しかできることがなかったので、少なくとも勉強だけはできる状態を維持し評価されたいという思いから、勉強をがんばることができました。これが醸成されたのは小学校中学年くらい。自分史上最も勉強ができた時期の優越感をずっと引きずっているんだと思います。
 
Q:教育の得点配分を教えて下さい。

Q:得点配分の意図を教えて下さい。
→今回改めて分析してみましたが、私の場合は小学校までに基本的な勉強の能力を身に着けられていれば、大学受験直前の1~2年で難関大学合格レベルまでは持っていけるのかなと思い、小学校までと高校以降を重めにしています。(ただし現代文は除く)また保護者のスタンスは特に小学校までの学力に大きく作用するためこちらも重めにしました。


2.保護者の教育スタンス(配点30点)

Q:ご家族の最終学歴について教えて下さい。
→父親:早稲田大学
母親:私立女子大学
姉:私立女子大学
自分:京都大学
妹:私立大学

Q:保護者の教育方針はどのようなものでしたか?
→母がいわゆる「教育ママ」で、小学生までは習い事も含め勉強かなり力を入れていました。

また将来に活かせるかもしれない(と母が思った)ことは、いろいろインプットしていたと思います。一方でテレビやゲームなど、教育や将来に関係のない(と母が思った)ことは禁止されていました。

なお母の口癖は「いい大学に入れば人生うまくいく」「父(の行っていた大学)を超えなさい」でした。今思うととても視野が狭い・・・。
 
Q:その教育方針はご自身の学業にどう影響したと思いますか?
→詳しくは小学校時代の設問で記載しますが、勉強に力を入れた結果、小学校までに基礎学習能力は身に付いたと思います。

またそれ以外の様々なインプットも多分に影響しました。例えば私がNHKのロボットコンテストが面白いというと、ビデオを録って見せ、大会に観覧に連れていってくれるなどしてくれました。結果ロボット工学に興味を持ち、大学でロボット工学の研究をするに至りました。ただもちろん実を結ばなかったものも多く、演劇やクラシックなどに触れる機会を設けてくれたものの、食指は全く動きませんでした。

一方で勉強以外の娯楽禁止は、中学校以降の学業に悪影響を与えました。中学生になりテレビやゲームなどの娯楽が解禁され、それまでの反動から全く勉強意欲がわかなくなり、成績が低迷しました。
頭ごなしに勉強をさせ、それ以外を過度に制限することがいい影響を与えることはないと思います。

Q:ご両親は学業に関してどんな接し方でしたか?
→母は小学校までかなり学業について積極的でした。

成績について逐一確認し口を出してきましたし、その分必要な環境は十分整えてくれました。ただ中学以降は息切れしてしまったのか、関与度合いは徐々に減っていきました。

一方で、父親は教育について関与してくることはほぼありませんでした。ただなんだかんだ期待はしていたようで、少なくとも自分の母校である早稲田には行ってほしかったようです。

Q:今振り返って学業につながった、家庭内の文化や習慣があれば教えて下さい。
→思い出してみましたが、今では悪手とされていることばかりな気が・・・。

☑姉弟間での比較
よく姉弟で比較されていました。姉弟の中で私が最も勉強できたので褒められました。結果私の勉強に関する承認欲求を増幅させ、代わりに姉や妹のコンプレックスを生み出しました。これは両親(特に母)の、「男子は勉強ができて自立できなければならない。女子はそこそこでいい」という前時代的な考え方に依っていたと思います。

☑テレビはNHKのみ
祖母がバラエティ嫌いだったため、テレビはNHKしかついていませんでした。結果、歌手や芸能人を全く知らず中学生まで育ちました。今思うと友達と何を話していたのか・・・。

☑ゲーム禁止:
中学生まではゲーム禁止でした。テレビもねぇ、ゲームもねぇ。いったい何を楽しみに生きていたのか不思議です(笑)。ドラクエはやったことがないので、どのシリーズが好きか答えられません。小学生時代は勉強にほぼ全ての時間を割いていましたが、それは忍耐力があったからではなく、勉強以外のことを知らなかったからです。

Q:両親から比較される環境下にあって、お姉さん・妹さんとの関係性は、幼少期から今に至るまでどのようなものだったのでしょうか?
 
この環境下ゆえだと思いますが、姉・妹と親(特に母親)との仲はぎくしゃくしていると思います。進学や就職によって実家を出て以降、姉や妹だけで実家に帰っていることはあまりありませんでした。ただ一方で、私と姉や妹との関係はそこまで悪くはなかったと思っています。(私がそう思っているだけかもしれませんが・・・。)理由は下記2つです。
 
1.      勉強以外の特技があった。
姉はピアノ・声楽を習っていて、音大(短大でしたが)に入るほどでした。妹も絵画を習うなどしており、そういった勉強以外の特技があったため、勉強で比較されてもかまわないと思えていたのだと推測しています。
 
2.      諦観していた。
正直勉強について諦めてしまっていたんだと思います。比較されてもそういうものだと気にしないように努めていたのか、小学校くらいは多少の軋轢はあったものの、あまり関係が悪くなるようなことはありませんでした。またそのためか姉弟間で一定の距離感を保っていたように思っており、勉強を教えてほしいとお願いされることもありませんでした。

Q:ご両親の教育スタンスについての小計を教えて下さい。

→習い事や学業に関しては、なんでもやらせてもらえました。

姉弟3人とも私立の中高に行かせてもらえ、私は浪人もさせてもらい、とても恵まれた環境だったと思います。

ただし姉弟間の比較や娯楽の禁止など、長い目で見るとマイナスに働くような施策は少なくありませんでした。また言動の端々に偏った考え方が見られ、そういった価値観が刷り込まれかねない環境だったため、その分減点しました。


3.~小学校時代※小学受験含む(配点30点)

Q:小学受験はしましたか?
→していません。全く考えていなかったと思います。当時私の住んでいた地域にそういった学校がなかったから、またそもそもそういった類いの小学校の存在を両親が全く知らなかったからです。

Q:小学校の頃の学業成績について教えて下さい。(全6レベル)

→小学校ではずっと学年1位くらいだったかと思いますが、順位をつけられた記憶がないのでLv.4にしました。ただ神童というほどのものではなく、あくまでも頭のいい子どまりだったと思います。

Q:小学生当時の勉強への意識はどのようなものでしたか?
→幼少期から学研教室に通っており、勉強は常にやるものだと思っていました。

また中学受験を見越し学習塾に行き始めましたが、これも親が言っているからという理由で特に疑問を抱くことはありませんでした。ただ勉強をしていく中で、勉強についての承認欲求が大きくなっていき、それがモチベーションになっていたかと思います。

Q:小学校の教育環境についてはどう考えていますか?
→学研教室や学習塾でかなり先のカリキュラムを学習しており、小学校の勉強に面白みや苦労を感じた記憶はありません。

ただ学習塾ではできない理科の実験や図工などの実習はとても好きでした。なお小学校に面白さを感じなかったためかクラスメイトの記憶はほぼなく、その後は地元から離れた私立の中高に通っていたため、関係が続いている友達はいません(笑)。

Q:毎日どれくらい勉強していましたか?

Q:小学校まで習い事は何をやっていましたか?

Q:学習貢献度の高い習い事について、始めたきっかけを教えて下さい。
→学研教室は、全く覚えてないくらい幼少期からやっていました。

おそらく母がさせていたんだと思います。その後両親から学習塾に行くことを提案され、特に何も考えず同意しました。

当初母は、勉強ができると調子に乗っていた私の鼻っ柱を折るため入塾させたそうですが、塾内テストで2位をたたき出し、いよいよ俺って天才なんちゃうか状態に。(完全に井の中の蛙状態)学習塾以降の勉強のモチベーションは、このときに醸成された承認欲求によるところが大きいと思います。。

Q:習い事についての振り返りをお願いします。
→学研教室・学習塾に行っていたことで、小学校の成績はよかったです。

行ってなかったらどうなっていたかはわかりませんが、おそらくそこまで頭いいキャラにはなっていたかったと思いますし、中学受験もしていなかったと思います。

なお学習塾での俺天才なんちゃうか状態は最初だけで、徐々にメッキがはがれ最終的にはそこそこのレベルに留まりました。

勉強以外の習い事で唯一やっていたのがバイオリン。姉と妹はピアノを習っていたのですが、私は別の楽器をやりたくてバイオリンを習いたいと自分から言い出しました。ただ練習が嫌いでほとんど練習せず、今は全く弾けません。非常にもったいなかったと思います。

Q:今振り返ってやればよかったと思う習い事は?
→何かスポーツをやっていればよかったかなと思います。チームで戦うという経験をしたことがなかったこと、結局スポーツを全くやらないままこの年まできてしまったことが理由です。まぁ私の性格上長続きはしなかったかと思いますが…。

Q:小学校までの読書について教えて下さい。
→読書はほとんどしませんでした。本の読み聞かせをしてもらった記憶もなく、それが文章の読み書きに対する心理的ハードルの高さにつながっていると思います。

唯一の愛読書はファーブル昆虫記。昆虫が好きで図書室で借りて読んでいましたが、それも数冊程度。また国語の教科書に掲載されている説明文は好きでしたが、物語や詩は好きではありませんでした。
結果、国語・社会は苦手で、それは大学受験まで変わりませんでした。

Q:当時熱中していたことは何ですか?それは学業にどう影響しましたか?→先ほど少しふれましたが、NHKのロボコンがとても好きでした。理科やものづくりに興味が出てきたのはこの辺からで、理科だけは誰にも負けないくらい得意でした。またこれによりロボット工学に興味をいただき、大学ではロボット工学を専攻しました。

Q:小学校時に学習・進学などで記憶に残る言葉はありますか?
→学習塾で受験間際に1番上のクラスから2番目のクラスに落ちました。

当初俺天才ちゃうか状態で、県下のトップを集めた特進クラスに参加したのですが、そこにいたのは本当の神童たち。飛び級経験者や、私を軽々追い抜いていく天才たちを目の当たりにし、次元の違いを思い知りました。

最終的には彼らについていけなくなりクラスから脱落。第1志望にも落ち、プライドがばっきばきにへし折られました。私の自己肯定感の低さはこのときに刷り込まれたと思います。

Q:小学生時代の教育環境の小計を教えて下さい。

→中学受験の結果は振るわなかったものの、その後の学力の基礎になったことを考えると非常に評価できると思います。一方で読書量は絶対的に不足しており、その後ずっと苦労しているためその点マイナスしています。


4.中学時代※中学受験含む(配点10点)

Q:私立の中学受験は考えましたか?
→はい、中学受験をしました。

理由は、私の地元中学の素行がよくない(と母が言っていた)ためですが、今思うとそんなでもなかったんだろうなと思います。なお受験の結果は振るわず、第三志望の中高一貫男子校に入りました。

Q:進学された学校の偏差値情報を教えて下さい。
→記憶が曖昧なのですが、当時は67くらいだったと記憶しています。今では偏差値・ランキングともに下がってしまったようですが、当時は県下2番手の私立中学校でした。

Q:中学行時代の学業成績について教えて下さい(全7レベル)

→勉強意欲がわかず、ほとんど勉強しなかったため成績は低迷していました。ただしそうはいっても、真ん中くらいは基本キープしていました。

Q:中学生当時の勉強への意識はどのようなものでしたか?
→中学受験が終わった解放感と、勉強以外の過度な制限によって、全く勉強意欲がわかなくなりほとんど勉強しませんでした。

結果、成績は晩年ぱっとしなかったです。そうは言っても小学校までの勉強の基礎能力のお陰か、半分以下になるようなことは基本ありませんでした。

Q:中学校の教育環境についてはどう考えていますか?
→中学の教育環境は正直いまいちでした。所詮は片田舎の中途半端な進学校であり、グレ始めた生徒も少なくなく、先生によってはあまり授業にならないこともありました。

Q:毎日どれくらい勉強していましたか?

→中高一貫校のため受験はしておらず、特に普段と変わらずという感じです。

Q:中学校時の習い事について何をやっていましたか?
→習い事は特にやらず、漫然と過ごしていました。何に時間を使っていたのかあまり思い出せません・・・(笑)。

Q:中学時代に学習・進学などで記憶に残る言葉はありますか?
→特になし

Q:中学校時代の教育を振り返ってどう評価しますか?

→私のような自律性に欠けるタイプには、中高一貫校は合いませんでした。中学受験で燃え尽き、中高では勉強意欲が全く湧くこともなく、中学時代の教育で評価できる点はほぼありません。


5.高校時代※高校受験含む(配点30点)

Q:私立の高校受験は考えましたか?
→中高一貫校だったため、そのまま高校に入学しました。

Q:高校時代の学業成績について教えて下さい(全7レベル)

→中学と同じく、ほとんど勉強しなかったため成績は低迷していたものの、真ん中くらいは基本キープしていました。

Q:毎日どれくらい勉強していましたか?
高校2年生までは特に勉強時間は増えませんでした。なお浪人時代は睡眠と食事以外の時間は全て勉強に費やしていました。

Q:習い事は何をされていましたか?

Q:それぞれの習い事はどう活きたか教えて下さい。
→予備校のおかげで京大に入れたといっても過言ではないくらい効果がありました。
高校の教育環境の裏返しですが、各問題のアプローチ方法をロジカルに教えていただけたことはとてもよかったと思います。理屈っぽく、腹落ちしないまま問題を解くことが苦手だったため、自分の性格と非常に合っていました。並行して地元の英語の個人塾に通っていましたが、それはあまり学業に寄与しませんでした。
 
Q:察するに受験勉強が始まった当初は、学力と京大との間に開きがあったのかと思うのですが、それでも京大を志望されたモチベーションは何だったのでしょうか?
→父の出身校である早稲田を超えたかった、というのが最も大きな理由です。

そうすると理系では東大か京大くらいしかないのですが、どうしても国語ができなかったため京大にターゲットを絞りました。(当時の京大工学部は2次試験に国語がなかったので。)
それ以外でいうと、高校の時の遠足で京都に行きまして、自由時間に京大を見に行きました。そこで京大の時計台を見て「カッコいい!行きたい!」と思ったくらいでしょうか。単純な理由ばかりですみません。

Q:高校時に学習・進学などで記憶に残る言葉・事件はありますか?
→高1のときに物理のテストで15点/100点を取ったことがあります(笑)。

運動力学の最初の運動方程式が理解できず、そこから先に全く進めませんでした。先生の教え方が合わなかったこと、授業が荒れ始め成立しなかったこと、それにかまけて全く勉強しなかったことが理由です。

その後先生も変わり自習もすることで理解が進み、物理が一番の得意教科になりました。
教え方の合う合わないも含め、自分にあった教育環境を選択することは重要だと思います。

Q:高校以降の教育を振り返ってどう評価しますか?

→高校時代の教育で評価できる点もほぼありません。

私の通っていた中途半端な進学校の授業品質は普遍的に高いわけではなく、先生によってムラがありました。その状況を踏まえ、不足部分を補完する施策を打たなかったことは思考停止だったと思います。

一方で、浪人時代の環境は非常に合っていました。どの先生の授業の品質も高く、合うと思った先生の補講を選べることも良かったです。(もちろんその分お金もかかりましたが・・・)

なお国語(特に現代文)だけは結局ずっとパッとせず、ずっと足を引っ張り続けました。結局現代文(というか読解力)は、本をどれくらい読んできたかがものを言う、というのが私の結論です。当時京大工学部は2次試験に国語がない京大・東大の唯一の学部だったので、そんな私でもなんとか入れました。今は京大工学部も国語が必要なので、今だと私は絶対入れないと思います(笑)。

Q:ちなみに中高男子校、ほぼ男子のみ工学部という環境で育ったことでの長期短期的な人生への影響は何かありますか?
 
→大学の学科は物理工学科、かつ第二外国語でドイツ語選択だったばかりに男子クラス。研究室も男子のみでした。ですので悲しいことに中学以降、女子と机を並べて勉強をした経験がありません。

結果、女性との距離の取り方は下手な方だと思いますが、一応年相応にお付き合いや結婚もできたので、そういう意味では人生への影響はあまりなかったと思います。

ただ一方で交友関係は狭まってしまったかと思います。男子だけのコミュニティにおいて、男子は概して連絡がずぼらな傾向があり、関係が疎遠になってしまうことが多いんじゃないかなと思っています。私の属していたコミュニティも例にもれず、中高の友人で今も連絡を取り合う友人は非常に限定的です。

以上のことから、息子には中高一貫男子校は絶対勧めませんし、第二外国語はフランス語を選択するよう強く勧めると思います(笑)。

5.答え合わせを終えて

→長文駄文失礼いたしました。しかもかなりネガティブな内容となり申し訳ありません。
 
今までの人生の棚卸ができればと思ってお受けしたのですが、その目的を果たすことができました。このような機会をいただき誠にありがとうございました。
 
特に小学校のころのぼんやりとした記憶を呼び起こしながら言語化・分析をしてみると、親の教育方針は性格・性質、果てはキャリアに至るまで大きく作用していたことに気付きました。今では悪手とされる教育方針は多かったものの、親なりの考え方や価値観に基づき、私たち姉弟に対して向き合ってくれていたのかなと思います。
 
私の場合はそれがたまたまいい方向に作用し、京大に入学できました。大学では尊敬できる方々にたくさん会えましたし、妻にも出会えました。くだらないことも真面目なこともたくさんしました。京都で過ごした日々は、私の人生の宝物です。その経験を与えてくれた両親には、とても感謝しています。
 
今自分が親になり、私たちの考え方・価値観に基づいて教育方針を明確にできているかというと、まだまだできていません。改めて妻や子供たちと将来のことについて話し合い、どんな人生設計をするのか、そのために必要な教育とはいったいどういったものなのかを一緒に考えたいと思います。

6.採点後面談

どうも、#1のカラシカシです。以下、主だったところでの僕の感想です。

①私学からの難関大学合格者も千差万別
#20のくまたろうさんに続いて今回のTZさんもそんなに器用な人ではなかったということで、必ずしも私立出身者が皆スマートというわけでもないんだなと。結局、高偏差値私立からの難関大学合格実績が積みあがるのって
・学友による引き上げ効果
・中学受験までの勉強の積み上げ
(大学合格レベルまでの距離が短くなる分、頑張りが効きやすい)
この2点でしかないのかなと。
公立出身の人間からすると、私立出身の人の頭の良さって凄くスマートな感じに見えたのだが、それは錯角だったのだろうか??

②勉強を阻害する誘惑の禁止の意味
これは…やっぱり意味ないんでしょうね。「ドラクエを語れない人生の損失は大きい!!」というのもありつつ、TZさんの答え合わせを読んで思ったのは、「ゲーム(特にRPG)による活字慣れの効果は一定あるのでは?」ということ。

読み聞かせの記憶がなく、それゆえに活字に対してのストレス値が高くなったとの分析をされていますが、超個人的な意見としては「RPGやってたら、それ多少修正効いてたぞ」と思っています。
というのも、僕も言うほど本を読んでませんでしたが、別に活字が嫌いではなかったなと。それは「活字を読んだ先に、面白いストーリーが待ってる(可能性がある!)」という少なからずの期待感があったから、なんですよね。

本が好きならそれにこしたことないですが、RPGゲームは多少なりとも活字を追うことのハードルを下げてくれる気がするんですよね。



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