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1970年代の初頭、ナチスの強制収容所を生き延びた女性たちの健康状態を調査するプロジェクトがありました。 強制収容所では、ホロコーストに代表されるような大量殺戮が行なわれていましたから、そんな中を生き延びてきた女性たちは心身に大きな傷を抱えることになり、戦争が終わって収容所から解放された後も、日常生活の中でそのトラウマや後遺症に悩まされる人が大勢いたのです。 プロジェクトメンバーの一人である医療社会学者のアーロン・アントノフスキー博士は、多くの研究者が後遺症に苦しむ人たち
街の植え込みをふと見たら、彼岸花たちが一斉ににょきにょきと地面から顔を出し始めていました。 私は彼岸花を見ると、まるで妖精のような不思議な生態と、その名前と佇まいに微量に漂わせる彼岸の雰囲気に、遠い思い出のような何とも言えない不思議な気分になるのですが、みなさんはどうでしょうかね? 東京は日中まだ暑さの残る日もありますが、彼岸花や百日紅といった花たちが咲き始めるのを見ると、そんな中でも自然は着々と次の季節の準備をしているなぁと改めて気づかされます。 そうやって徐々に秋の
1.教師が伝えるもの『シュタイナー教育ハンドブック』の中に、こんな文章があります。 たしかに教育で伝えるべきは知識ではありません。知識は必要ですが、知識を伝えることをもって教育だとはとても言えません。 教育で伝えるものとは、強いて言うなら「熱」とでも言うしかないようなものでしょう。 知識を含めた人間の知というものが、どのように教師の中で息づき、躍動しているか、そしてまた新たに生まれ続けているか。 教育という営みの中で、そんな生命力を賦活する「熱」のようなものが、子ども