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人のこころとからだ まとめ

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私たちの「こころ」や「からだ」について書いた文章をまとめています。こころとからだは、一つの現象の二つの現われであると思っています。人という営みは、個人のこころとからだを通して、多…
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#愉気

愉気とはともに同じ夢を見ること

私の話はいつもそうなのですが、思いついたままにつらつらと話していくので、どんな話になっていくかはあまり意図しておらず、私自身も予想をしていない方向に向かっていくことがほぼ常のことです。 今回も愉気(ゆき)についての話をしていたら(2016年のこと)、「愉気とはともに同じ夢を見ることなのです」という言葉が口をついて出てきました。 (※注:愉気とは整体のお手当てのこと) 自分でもそんな言葉が出てくるとは思ってもいなかったので、我ながら「おお…そうだったのか」と新鮮な驚きがあり

冷えと反感、熱と共感

「共感」と「反感」という2つのベクトルは、私たちの営みのあらゆるところで働いていて、そのどちらも非常に大切な働きを担っています。 たとえば私たちが何かを「食べる」ということは、食べ物を吸収して自分自身に取り込んでいるのですから、それは食べ物に「共感」していると言えます。 たいして私たちが何かを「考える」ということは、私たちの中にある漠然とした概念を、言葉として吐き出し、外側から客観的に捉え直すことですから、それは「反感」の働きと言えます。 シュタイナーの考えでは、幼少時

意図なき集注

今月の愉気の会は「穴追い」の実習を行ないました。(2016年11月のこと) 穴追いというのは整体の手当ての一つで、からだの皮膚の上の穴のようなものをひたすら追いかけて愉気していくという不思議な技法です。 「皮膚の上の穴」というのも何だかよく分からないですし、「穴が動く」ということもよく分かりませんから、考え出すと頭が混乱してきてしまうかも知れませんが、今回の参加者の方たちはみなさん素質があるのか、あまり深く考えずに(笑)実習に入っていただけたので、比較的スムーズに実習を行

春の変動

最近、体調を崩して丸一日寝込んでいた日がありました。(2017年春のこと) 前日の夜、めずらしく新聞のクロスワードなど解いていたら、なんだか胃のあたりにもたれる感じがしてやまない。 それでも一度解き始めたクロスワードを続けようと苦戦していたら、ちょこちょこ手と思考が止まって、だんだん調子が傾いてくるのです。 そこまで来ていい加減「あ、これは吐きたいんだ」と気づいて、トイレに入って戻していたら、一気にからだ中を倦怠感が襲い「ああ、これはアカン…」と横になったのです。 そ