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治療に携わるトレーナー・セラピストの方向けにインスタ投稿をより詳しく解説しますが、目線は初学者に合わせていますので、機能解剖学やメカニズムを中心に押さえていきましょう。

腸脛靱帯炎の原因

ランナーズニー(ランナー膝)と呼ばれることもありますが、ランニング障害というわけではありません。あくまでも腸脛靱帯炎はランニング障害の代表の1つということなので、今回は姿勢不良(マルアライメント)に注目して話を進めていきます。

内反膝(O脚)がどうして腸脛靱帯炎に関わるのかを理解するには腸脛靱帯の機能解剖を押さえておく必要があります。

また、膝が内反すると力学的負荷がどこにどのようにかかるのかという視点も持っておくようにしましょう。

腸脛靱帯の構造(起始・停止)

皆様が苦手な解剖学です!(笑)
起始・停止を暗記できなければ視覚的なイメージを持てるように絵として頭に刻み込めると良いですね。ちなみに私も文字だけでは頭に入らないので絵を何度も何度も見て、図として頭に入れていくタイプですので、気持ちはよくわかります。w

腸脛靱帯は、もとをたどれば大腿筋膜張筋という筋肉から始まっています。この付近には大臀筋も合流してきており、これらの筋の筋膜が肥厚して線維になったものといわれており、最終的に脛骨外側部に停止します。

骨盤から脛骨まで長い距離を走る筋肉で、そのほとんどが靱帯・腱組織となります。

メカニカルストレス(力学的負荷)

最も重要なポイントです。先に結論から伝えておきます。膝の屈伸運動によって腸脛靱帯と大腿骨外顆(骨)がこすれ合っていますが、オーバーユース(使いすぎ)が原因で炎症が起こるとされています。

しかし、マラソン含め同じように使っていても炎症が起こる人もいれば起こらない人もいます。この違いはどのような要素が関わっているのでしょうか・・・。

その1つがアライメント(姿勢)です。ここではアライメントと姿勢を同じような意味として使っていることをご承知おき下さいませ。1枚目に添付した画像を改めて確認してみましょう。腸脛靱帯が伸張される方向にストレスがかかりそうだというイメージがわくでしょうか!?

膝が内反すれば、腸脛靱帯に対して余計なストレスがかかりそうだというイメージがわいている方はそれでOK!そうでない方は、起始と停止を改めて確認し、関節がどの方向に動けば起始停止が短縮されそうなのか、どうすれば伸張されそうなのかを考えてみましょう!

つまり、ニュートラルポジションを確保できている方に比べて、内反膝の方は腸脛靱帯へのメカニカルストレスが過剰にかかっている可能性があります。膝の曲げ伸ばしをすればするほど、炎症が起こる確率は高くなるといえるでしょう。


改善策について

本質的にはオーバーユースですので、炎症が起こってしまえば安静が必要になりますが、予防するにはメカニカルストレスを軽減することを考えます。

本BLOGで取り扱っているO脚に対しては、アライメントの修正を目的としたアプローチをしていくのが良いです。

例えば、O脚の方は骨盤後傾・猫背・肩甲骨挙上および外転・股関節外旋・下腿外旋・足部回外などの特徴が見られることが多いので、どのようなアライメントを呈しているのかを評価し、適切なトレーニングやストレッチなどを行っていきます。

手順としては、
・可動域の確保
・単関節運動
・協調運動

このように進めていくのがお勧めです。可動域制限がある状態では何も前に進んでいきません。可動域が確保できてきたら筋の使い方を身体に覚えさせていくというイメージです。最後は、あらゆる部位との連携が取れればバッチリです。

ここでは、具体的なエクササイズなどは割愛していますが、ご興味がある方はSNSの方をチェックしてみて下さいね!

LEGITからだアカデミー(インスタ @karada _legit)

講師 中村成希
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しげさん/講師【鍼灸×運動療法×インソール】コンディショニングトレーナー
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