『からこといのち通信 №29』11月号(人間と演劇研究所 瀬戸嶋 充 ばん)2022/10/30 発行
『からこといのち通信 №29』11月号(人間と演劇研究所 瀬戸嶋 充 ばん)2022/10/30 発行
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速報ーー『東京レッスン』12/3 再会ですーー
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あの人は観念的だというが、ふだん私たちが使っている言葉は、ほとんどが観念です。読んで字のごとく「念」=「頭の中の思い」を「観る」=「見る」のですから、それは事実ではない。
演劇のレッスンに、無対象行動というのがあります。私に対する(向かい合うところに)、形(象)が無いところで行動する。
縄跳びならば、無対象の縄を飛ぶ。二人で想像上の縄を回して、それを他の人が跳ぶ。
地面に置いた縄を手に取り、それを相手に手渡し、手繰って地面の上に伸ばして行く。二人で手に取った縄を回して、重さを空中に放り出して縄を回す。周りの人がそれを次々と跳んでいく、無対象で!
跳んでいると何もないはずなのに、縄が見えてくる。何も無い空間に、全員が縄を見る、或いは創り出す。これが想像力の働きです。
何故こんなことが起こるのか不思議ですが、本当の縄を飛ぶように、引っかかったり、二人で同じ縄を跳んだりと、誰がやっても見えてくる。
この時「縄」は観念ではありません。実体のない記号として在るわけでは無く、その場の全員にとって「縄」があるのです。それに名をつけるなら「リアリティー」(本当らしさ)とでも言いましょうか。
その場の全員が「縄」を見て、その動きに注目し(今はやりの言葉だが)『共有』している。「縄」のリアリティーを通じて、直接のコミュニケーションが成り立っているのです。
言葉で「縄」と言えば、それが見えていようがいまいが、私たちは「縄」を思い出す。けれどもそれは、現実のものではない。本体などいらない。記号によって置き換えをしている。それは過去の記憶の中にあるのです。
観念の方から見れば、想像力というのは実体の無いものと見え、それが働いているときに現れる世界は虚構と見られる。非日常ですね。観念で見るものと、想像力で見えるものとでは、どちらが実体を見ているのでしょうか?私は、想像力の働きの方に、本当の実体=リアリティーを感じています。そのリアリティーは、人と人とを結びます。
「観念」は過去の体験に基づき、それを絶対のものとします。体験により「縄」はそれを語る人の数だけの「縄」があり、何をもって「縄」とするかは、専門家など特定の人の意見に基づきます。更に縛るものであったり、吊り下げるものであったり、引くものであったり、登るものであったり、飛ぶものであったりと。記号というのはこう言うことでしょう。
ところが無対象の「縄」はこんな属性を持たない、単なる「縄」なのです。そして単なる縄を、人は一緒に見て一緒に跳ぶ。
無対象には「記号」による置き換えが無い。記号というのは「定義」といっても良い。定義をしたとたんに、ものは固定したモノとなり「いのち」を失う。それを跳んで遊ぶ「いのち」を持った「縄」ではなくなるのです。
長くなりました。無対象行動のレッスンとは「もの」のリアリティー、ひいては人のリアリティーも含みますが、想像力の働きを持って、その場の全員で「もの」や「人」の実体感(リアリティー)を共有する作業です。コミュニケーションの原初的な形態と言っても良いでしょう。
ただしその成立のためには、自己を超えた「集中力」が必要です。演技のレッスンを通じて深い集中力を育て上げていきます。演劇に興味を持っている人にだけではなく、自分の中に隠された宝物(リアリティー)に出会いたい人ならば、どなたでも歓迎します。レッスンにいらして下さい。お待ちしています。
瀬戸嶋 充 ばん
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●『東京レッスン』を再開します。
2022年12月3日(土)9時~12時
会場は東急東横線 都立大学駅近く。
https://ningen-engeki.jimdo.com/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%B9%E3%83%B3/
● 無料体験会のお知らせ
レッスン体験会を開きます。
https://ningen-engeki.jimdo.com/%E7%84%A1%E6%96%99%E4%BD%93%E9%A8%93%E4%BC%9A/
● 神戸市東灘区 ゆらゆらワークの会主催WS
『「からだ」から始まるコミュニケーション入門 』
2022年11月5日(土)~6日(日)
https://ningen-engeki.jimdo.com/2022%E5%B9%B4%E7%A5%9E%E6%88%B8%E3%82%86%E3%82%89%E3%82%86%E3%82%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%AE%E4%BC%9A-11-5-11-6/
● 名古屋ワンディ・ワークショップ
『 からだと出会う・声と出会う 』
2022年12月9日(金)・10日(土)
https://ningen-engeki.jimdo.com/%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%A0%E3%81%A8%E5%87%BA%E4%BC%9A%E3%81%86-%E5%A3%B0%E3%81%A8%E5%87%BA%E4%BC%9A%E3%81%86-12-9-12-10/
● 琵琶湖和邇浜冬の合宿
『 からだとことばといのちのレッスン 』
2023年1月7日(金)~9日(日)
詳細は準備中です。後日、ホームページでご案内します。受付は開始しています。
● ワークショップ・合宿などのイベントのご案内は Facebookページ https://www.facebook.com/SensibilityMovement に「いいね!」して頂ければ、詳細が出来次第、FB通知でご案内します。
● オンライン・レッスン『野口体操を楽しむ』のご案内は、
https://ningen-engeki.jimdo.com/%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%95%99%E5%AE%A4/
● オンライン・プライベート・セッション開始
http://karadazerohonpo.blog11.fc2.com/blog-entry-370.html
●「出会いのレッスン☆ラジオ」https://www.youtube.com/playlist?list=PLnDMDlLE0m1LaDrvijAQA8RwzaiNAAdpZ
番組表は、https://ningen-engeki.jimdo.com/
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今月から、ボリュームを絞りました。
結局、レッスンの中で体験されることが第一義です。
観念ではなくレッスンの中で。言葉では説明のつかないものってあるんです。
東京レッスンの再会にあたり、さらにレッスンも新たなものとするつもりです。
どうぞよろしくお願いします。
ご案内には、ワークショップ参加者のコメントが分かりやすいですね。以下。
またまた、ボディワーク&劇を行う怪しい合宿行ってきた!超楽しかった!合宿はこんな人にオススメ✨
🍀声を楽に出したい
🍀自分の本当の声を知りたい
🍀ボディワークに興味がある
🍀体を緩めたい
🍀自分の殻を破りたい
🍀変わった友達が欲しい
🍀進化したい
次回の合宿は○○にて○○○○にあるみたいよー!
皆さま、ワークショップでお目にかかりましょう。
参加をお待ちしています。
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● レッスンに参加したいけれど、どうも内容の説明が分かりづらい。との問い合わせを受けました。レッスンの資料をホームページにまとめてみました。ご覧ください。
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● 私、瀬戸嶋 並びに 人間と演劇研究所『からだとことばといのちのレッスン教室』の 活動と情報は、ホームページで告知しています。
レッスンへ参加頂く際は、ホームページをご確認ください。
https://ningen-engeki.jimdo.com/
● 問合せ・申し込みは、メール karadazerohonpo@gmail.com 又は 電話 090-9019-7547 へご連絡ください。
人間と演劇研究所代表 瀬戸嶋 充 ばん
『からこといのち通信 №29』11月号 2022/10/30 発行
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