トランプ大統領のディールの仕方を学びました。正直、脅迫ですね、こりゃ…(困惑
第二期トランプ政権がスタートしました。まずはおめでとうございます→トランプ大統領閣下へ。
ワイは国家や政府、文明をカネでしか考えないのでマクロ経済学ではない政治については興味がありません。ですが今回、カネに関係のない話もしてみようかな?…と思いました。トランプ大統領の奇妙な思考についてです。
トランプというと米国第一主義者で、外国(人)や不法移民に対して厳しく、また「領土を拡張する」とか他国を実際に恫喝したり関税を政治的な武器に使ったりしているために一見、ファシストとか右翼(20世紀の米国のような冒険主義的な政治家)とか言われることの多い人物ではあります。しかし誰もがなんとなく感じていて、しかも「違和感」のあることに「なぜか戦争を嫌う」という謎のキャラクター性があります。
実際、トランプ政権一期時にはシリアに報復目的でミサイルを打ち込んだ程度で、自ら仕掛けに行ったことがない大統領でした。これは非常に珍しいことで、そもそも軍事力の圧倒的強大さが国威の原泉でもあるはずなのに、その軍事力を積極的に使わない…ということはトランプゲームでジョーカーを捨てて勝負するのと同じくらいバカげたことです。無敵カードを使わない事は政治においてはフェアではなくバカです。
ワイも第一期トランプ政権の時からこの事に気づき、「なぜ軍事力を積極的に使わないのか?」ということには疑問を持っていました。これに対して最近、面白い話が出てきて、テレビなどでも著名な日本国際問題研究所研究員・小谷哲夫氏が「トランプ大統領は根っから平和主義者で戦争が本当に嫌いで悪いことと考えており、ノーベル平和賞をもらうことが夢」であり、トランプのスタッフはどうやってトランプにノーベル賞を取らせるかで必死になっている…という事を言っていました。
【トランプ氏の本音と思惑を徹底分析】中国・ロシアの反応は?石破政権が取るべき選択は? 佐々江賢一郎×古森義久×小谷哲男 2025/1/21放送<後編>
非常に意外でしたが、どうもこれは真相っぽく思えてきました。
残念なことにノーベル平和賞は左翼ポリコレ汚染の爆心地みたいな場所ですから、トランプ氏が受賞できる可能性はゼロです。誰かが諭してあげるべきほど酷く無駄な努力ですが、しかし結果として第三次世界大戦を回避できたなら、大変素晴らしい大統領だった…として後世に伝えるべきだと思うのです。「第三次世界大戦を回避しようと尽力していた」と…。
なにより爆弾魔の自己弁護のような賞よりも、現在の我々が「トランプの時は平和で良かった」という声が多いことの方が遥かに人類にとって尊いのですから…。
※ ※ ※
しかしトランプの「平和の作り方」は非常に独特で、恐怖と知性さえ感じます。例えば2025/1/22にTruth Socialでの投稿にトランプの方法論が凝縮されています。
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『私はロシアを傷つけたくはない。 ロシア国民を愛しているし、プーチン大統領とは常に非常に良好な関係を築いてきた。パヨクどもの「ロシアガー」に関する根拠のない陰謀論にも関わらずだ。 ロシアが第二次世界大戦の我らの勝利に貢献し6,000万人を失ったことを決して忘れてはいない。これだけ言った後で、私は経済が破綻しかけている今のロシアとプーチン大統領に大きなメリットを提供できるだろう。(だがそのためには)今すぐ(紛争を)解決し、この馬鹿げた戦争を止めよう! 戦争を続ければ事態が悪化するだけだ。
もしすぐに「取引」をしなければ、私はロシアが米国や他のさまざまな関係国に販売するものすべてに、高水準の税金・関税・制裁をかけるより他はない。 私が大統領だったら決して始まらなかったこの戦争を共に終わらせよう! 簡単な方法(和平交渉)と難しい方法(戦争継続)…なら簡単な方法のほうがよいのは明らかだ。今こそ "取引 "の時だ。 これ以上、命を無駄にするな』
…程度の内容だと思うのですが、要するに「丁寧で礼儀正しい脅迫」というトランプらしいやり方でした。しかも全世界に公開することで全責任を相手に押し付け、自分は平和の使者ヅラも出来る。ノーベル平和賞が欲しくてしょうがないトランプのパフォーマンスみたいなもの…と悪く言ってしまえばそれまでですが、高圧的で「相手が利口な解決方法を持ってきてくれる」事が「DEAL」だというやり方なのだろうと思います。
ワイ的には第三次世界大戦で核戦争になると米国が核攻撃を受ける恐怖からプーチンに対して臆病になっていると考えていたこともあるのですが、本当に根っから平和主義者だったかのかも知れません。
まあ、トランプのやり方がよく判る一例でした。ワイが思いますに「かなり手強い」です。情け容赦ねぇなあ…という感じですかね?
なんか20世紀前半までの米国大統領みたいな感じもしてきました。高圧的なんですよね、結局。これは国際間の取引や駆け引きなどではなく、単に脅迫に近いんですがねぇ…(汗
あとはプーチンがどれだけ頭が良いかということに尽きると思います。どこで退いて、どこを譲らないか? …これはワイがプーチンではないので分かりませんが、守りたい所と捨てられる項目が欧州はじめ世界に「渋々でも」受け入れられるかどうかにかかっているのではないでしょうか?
羽柴秀吉に対峙した徳川家康のような利口さや、鴻門の会の時の劉邦のような器用さがプーチンにあるとも思えないのですが…
はてさて、どうなることやら…。
とにかく第三次世界大戦にならないことを祈りたいものです…m(_ _)m