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「浦和レッズ」について⑥

例の8月2日の天皇杯4回戦(対名古屋)での浦和のサポによる違反行為に対する「日本サッカー協会(JFA)」の処分が発表された。

JFAからの処分は、違反者に対する「日本国内で行われるすべての試合(日本サッカー協会主催試合に加え、Jリーグや各種連盟等が主催する試合を含む)」への「無期限入場禁止」等の処分であるが、さらにレッズ側により、国外での試合も追加、「国内外を問わない、浦和レッズが出場する全ての試合」への「無期限入場禁止」処分ということで決着したようである。

まあ、これを「厳しい」と評価するか、「甘い」と評価するか意見が分かれるところであるが、僕は、少々、甘いんじゃないかなと思っているし、この程度の手ぬるい処分では、本質的な解決にはつながらないと思っている。

その理由であるが、詰まるところは、直接の違反行為をやらかした当事者だけに限定した処分だからである。処分された彼らは、文字どおりの「出禁」になるから、今後、試合会場に来ることはないのだろうが、同種の処分は過去にも行なわれている。にもかかわらず、同じようなことをやる不届きモノが後を絶たないのだ。そういうことをJFAもレッズも何も考えないのだろうか。そういう意味では、JFAもレッズも危機感ないし、懲りていないと思う。所詮は、ただの「トカゲのしっぽ切り」に過ぎない。

何度も何度も不祥事を起こすレッズサポの何がダメなのか。レッズサポの数々の悪行の本当の原因は、彼らの「群集心理」にあると思っている。

彼らの1人1人はおそらく普通の人たちである。どちらかと言えば、気が弱くて、1人じゃ何もできないようなタイプが多いのではないだろうか。それが、集団になると、何やら「無敵感」のようなものを帯びてきて、やたら攻撃的になったり、乱暴狼藉を働いても平気になったりする。

したがって、当事者を処分したところでキリがない。集団としてのレッズサポに強烈な打撃を与えて、今後の集団行動に抑止力が働くようにする必要がある。

具体的なアイデアとしては、頑張っているレッズの選手たちには気の毒ではあるが、現在4位につけているJリーグの勝ち点を剥奪して降格争いに絡みそうなレベルまで順位を落とすとか、天皇杯の出場権を今後5年くらい返上させるとかいった感じの処分である。

善良な罪のない他のファンサポや、クラブチームとしての浦和レッズに対しては気の毒だという意見があるかもしれない。僕もそう思う。だが、「八つ当たり」とも言えるレベルの強烈なペナルティを課すことによって、「連帯責任」を痛感させないことには、たぶんレッズのファンサポは懲りないし、集団としての反省を促すことには繋がらないような気がするのだ。

たとえ一部の不心得者のファンサポがやらかしたことであっても、悪質だと認定されたら、彼らの愛する浦和レッズが責任を取らされるんだという痛ましい前例ができることで、集団としてのレッズサポたちの行動に抑止力が働くようになり、もしも行き過ぎた行動を取るファンサポを見たら、他のファンサポが自粛を求める動きも期待できるようになるかもしれない。

「何かあれば連帯責任を負わねばらなない」とは思っていないから、群集心理に乗っかって、1人1人ならばとてもやれないような行動を平気でやらかす不届きモノが後を絶たず、周囲もそういうアホな連中を止めることなく、むしろ囃し立てたり、煽ったりするから、不祥事を根絶できないのだ。

今回の事案も、過去の事案も、集団としてのレッズサポ全体に責任があるという認識に基づき、彼ら全体に鉄槌を下すということでない限り、同じようなことはまた何回でも起きる。間違いなく起きる。

誤解してもらいたくないが、僕もレッズサポの端くれである。だが、前にも書いたように、「原理主義的」なレッズサポは大嫌いであるし、鼻持ちならないと思っている。

日本を代表するビッグクラブなんだから、ファンサポも日本のサッカー文化を牽引するくらいの覚悟と見識を備えてもらいたいものであるのだが、悪い方の見本みたいになっているのが、本当に残念だし、悔しい思いでいっぱいである。



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