龍安寺 道

美味しい酒、美味しい肴を求めて、今日も彷徨う。 関西在住。

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最近の記事

古民家のリノベーションについて

築80年超の古民家を、住宅ローンまで組んで、新たに取得した話の続きを書いておきたい。 知り合いやら、ネットでやり取りした(今は、リフォーム専業の会社の比較サイトまである)業者やら、複数の「専門家」に現地を見に来てもらい、いろいろと提案やら見積もりやらを依頼している最中である。 それでわかったことの1つは、こういう昔の建物というのは、「伝統工法」と呼ばれる建築手法に基づいて建てられているということである。 「伝統工法」というのは、日本に古来から伝わる建築工法で、木組みの柔

    • 「東京で老いる」について

      日経電子版を見ていて、「東京で老いる クイズで知る超高齢化都市」という記事を見つけた。 <世界で最も高齢化が進む日本。地方から若い世代が流入し続ける首都も急速に高齢者が増えている。「東京で老いる」。その現実をクイズ形式で紹介する。> 3択のクイズ10問によって、東京の高齢化について学ぶことができる。 僕もクイズを解いてみたが、正答率は半分ほどであった。 思ったよりも、東京23区内の戸建て持ち家の保有率が高いこと(35%)が意外であった。ただし、全国平均70%と比べると

      • M&Aと詐欺師について

        先日、放映された「ガイアの夜明け」(関西だと、「テレビ大阪」系)で、「企業買収に潜む ”詐欺師”」というタイトルで、M&A取引を巡る問題事案について紹介されているのを見た。 紹介されていた事案は、以下のような話である。 ・「センシュー科学」という分析機器メーカーが今年倒産した。創業者である山口千秋なる人物は、認知症になった妻の介護に専念するため、会社を譲渡することを考えていたが、コロナ渦の影響もあって、近年は業績不振であり、3億円の負債も抱えていたこともあって、売却先がなか

        • アラカンと住宅ローンについて②

          少し前に、この年になって、住宅ローンを組むことになった経緯については書いたと思う。今回は、その続編である。 なぜ、60歳を過ぎて、住宅ローンを組んで、家を購入することになったかというと、ウチの家内の願望をかなえるためである。 家内は、昔から料理やパン作り、お菓子作りが好きで、2年ほど前まで、近所の空き店舗を借りて、飲食店を経営していたこともある。 世の中には、脱サラして飲食店経営を志す人が少なくないらしいが、たいていは失敗する。一般的に、飲食店の廃業率は、開業から1年で

          リーダーについて

          自民党の総裁選挙が終わり、石破茂が次期総裁に選ばれた。 僕は、今回の9人の候補者の中では、高市早苗が適任者ではないかと思っていた。 理由はシンプルである。 話が明快で、やりたいこと、考え方を自分の言葉で簡潔・明瞭に説明でき、今までの日本の政治家には少ないタイプだと思ったからである。 他の人たちは、申し訳ないが、何をしたいのか、まったく不明瞭である。カンペを読まないと、まともに喋れないようなリーダーは不要である。 石破茂も、曖昧な言説を駆使して、結局、結論が明快ではな

          リーダーについて

          人望について

          兵庫県の斎藤知事については、いよいよ本日の議会で「不信任決議案」が可決されることになりそうである。 そうなると、失職するか、議会を解散するかという二択を迫られることになるが、前にも書いたが、本当に彼が自らの言動に問題がなかったと本心から思っているのであれば、是非とも議会解散の方を選択するとともに、自らも辞職して(失職ではなく)、知事選挙と県議選挙のダブル選挙を実施することで、県民の民意を問えば良いと思う。 斎藤知事は、20年居座った前任者からの禅譲を受けた対立候補を排して

          人望について

          「恥を知る」ということについて

          自分が以前に書いた記事を見返していて、今の世の中のことを言い表しているようなものを見つけた。およそ2年前の記事である。 「恥を知る」とか、「名こそ惜しめよ」について書いた、2年前の記事をそのまま引用する。少々、長くなるが、ご容赦願いたい。 <R.ベネディクトが『菊と刀』 の中で、日本人特有の文化体系、行動様式として、恥をかかないとか、恥をかかせるとかいうように「恥」の道徳律が内面化されていることが、日本人の文化を特色づけているとして、これを「恥の文化」と呼んだ。 昨今の

          「恥を知る」ということについて

          兵庫県知事の「パワハラ問題」について

          世の中には、いろいろな種類の「ハラスメント」がある。 「セクハラ」なんかだと、ハッキリと白黒つきそうな事案もある一方で、ホントのところどうなんだろうなと思うような事案もある。 銀行時代、某支店のパート職員の女性から、上司である同僚男性からのセクハラ被害の訴えがあった。双方から個別にヒアリング等の調査をして判明したのは、もともと二人は何年も前からダブル不倫関係にあったのだが、最近、女性の方の気持ちが醒めて、別れ話を持ち出したところ、男性の方が別れたくないと執拗につきまとった

          兵庫県知事の「パワハラ問題」について

          『ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~』について

          岡田斗司夫が、以前にYouTubeで紹介していた作品である。今まで読む機会がなかったので、今回、Amazonで思わず全巻「大人買い」して、一気に通読したのだが、岡田が面白がっていた理由がよく理解できた。 本作は、そのタイトルどおり、一時期の低迷期間を経て、「週刊少年チャンピオン」誌での「ブラック・ジャック」連載をきっかけとして、再び人気漫画家としての地位に返り咲いた手塚治虫の、主として晩年のエピソードを描いたドキュメント漫画ということになる。 本作の最大の特徴は、当時の手

          『ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~』について

          酷暑の中でのランニングについて

          ここ最近の酷暑はすさまじい。「命の危険がある」という表現は、決して大袈裟ではない。先日も、NHKのテレビ番組で熱中症に関する特集が組まれていたが、重篤な熱中症の場合、深刻な後遺症が残ることもあるという。 熱中症なんて、適当に身体を冷やして、水分補給でもすれば、治るんだろうと舐めてかかっていた自分が恥ずかしい。 にもかかわらず、時間があれば、ランニングをしている。 月間走行距離の最低目標を150キロ、努力目標200キロに設定しているので、暑いからとサボっているわけにはいか

          酷暑の中でのランニングについて

          円安について③

          最近、大阪市内の梅田や難波、天王寺を歩いていても、地下鉄に乗っていても、外人さんがとても多い。もはや、すっかり外人さんを見慣れてしまった感じすらある。 前にも書いたが、観光客が日本に来て、盛大におカネを落としてくれるのは、大歓迎である。 これからの日本にとっての観光産業は、まさに「基幹産業」という位置づけで、国を挙げて、徹底的に推進すべきである。 タイなんかに行くと、地元住民が食事をしている飲食店と、観光客がおカネを落とす飲食店では、明らかな価格差がある。タイまで行かな

          円安について③

          大企業のバーゲンセールについて

          コンビニ大手「セブンイレブン」の親会社である「セブン&アイHD」が、カナダの同業者から買収提案を受けているのだという。 日本の「セブンイレブン」は、周知のとおり、元々はアメリカの同名のコンビニ・チェーンのFCとして日本上陸したが、日本独自のノウハウを進化させて、最終的には本国の元親会社を買収してしまった経緯がある。 そうした「セブンイレブン」が、カナダの会社から買収提案されるというのは、時代の変遷を感じざるを得ないし、日本企業の国際的な「立ち位置」の凋落ぶりを象徴している

          大企業のバーゲンセールについて

          映画「ア・フュー・グッドメン」について

          少し前に、NHK-BS放送で、昼間に、映画「ア・フュー・グッドメン」が放送されていた。何の気もなく冒頭部分を見始めたら、そのまま最後まで見通してしまった。 この映画は、たぶんこれまでも何度も見ている。映画終盤、トム・クルーズとジャック・ニコルソンの法廷での緊迫したやり取りの場面には鮮明な記憶があるからだ。 だが、最後に見たのは、相当に前のことになる。銀行のコンプライアンス部門に配属されたり、銀行卒業後に一般企業の監査役を引き受けたり、内部監査部門とか内部統制システムの整備

          映画「ア・フュー・グッドメン」について

          書き言葉について

          高校の国語の授業で、古文とか漢文を教えるのは無意味であるとか、大学受験から古文・漢文は排除すべきだといった議論は、昔から盛んである。 古文・漢文不要論者の人たちの主張としては、日常生活で使わないものに時間をかけるくらいならば、代わりにもっと実用的な知識を教えるべきだということなのであろう。 たしかに、多くの人にとって、日常生活で、古文・漢文の知識を使うことはあまりない。でも、だから教える必要はないとも思わない。もちろん、高校全入に近い今の日本で、全高校生が古文・漢文を学ぶ

          書き言葉について

          明治維新について

          我々は、薩長史観というか、明治維新によって、旧来の徳川幕府を中心とした幕藩体制が瓦解して、天皇中心の中央集権国家になったことを、所与の出来事として考えがちであるが、「パラレルワールド」、すなわち他の選択肢もあった可能性はあるし、その場合、日本という国がどのような姿になったのだろうかと思いを巡らすことがある。 最初に明確にしておきたいのだが、幕末の内乱は、幕府と朝廷の争いとか、現状維持派と革新派の争いといった単純なものではなかったと思う。 徳川幕府によって旧来の体制を維持す

          明治維新について

          柔道とJUDOについて

          僕は、あまりオリンピック競技には関心がない。テレビや新聞で報道していれば見るには見るが、単にそれだけである。 東京オリンピック開催に関わる談合問題に言及するまでもなく、現代のオリンピックは大きなおカネが動く「利権ビジネス」であるにもかかわらず、いまだ「アマチュアリズム」の美名によって中途半端にカムフラージュしつつ、「美談」「綺麗ごと」のストーリーに仕立てようとするマスコミの姿勢がいかがわしくて好きになれない。甲子園の高校野球と同じ「匂い」がするのだ。この点、サッカーのW杯で

          柔道とJUDOについて