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自炊アンチテーゼ

こんばんは。毎日お仕事、家事、育児に奮闘している皆様、本当にお疲れ様です。
仕事が忙しいと、食事まで気が回らないですよね。私は昨年、フルタイムの仕事に復帰し、本当に食事に悩まされました。仕事終わりにはもう体力が残っていないのです。
悩んだ結果、外食の宅配サービスや持ち帰り弁当に頼りきり…結果、仕事を始めてから5kg増えました。そろそろ健康診断で何かしらの数値がおかしくなっていそうなので、食事には気をつけたいのですが…。

健康的な食事について調べると、必ず「自炊しましょう」「外食に頼らず手作りの料理を」などのアドバイスが付いてきます。
子育てはもっと大変ですよね。「食育です」「お子様へしっかりダシの味を教えましょう」

ことあるごとに自炊、自炊。健康になりたいなら料理しろ、手作り料理が一番。。。

そんな自炊ができて当たり前な世の中に、私はうんざりしています。
同じように思っている方、一緒に叫びましょう。
「できるならすでにそうしてるわーーーーー!!!」

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少し前に、料理研究家のリュウジさんが、飲食店の時短営業で発生した夕食難民に向けた、「コンビニ食材だけの簡単時短料理」を紹介してくれました。

しかし、そのリプ欄には、「その工程すら疲れてできない!」という夕食難民の訴えが書き込まれていたのです。
「茹でたパスタと和えるだけの簡単ご飯なんだから、とりあえずやってみればいいのに」と思う気持ちと、「本当に疲れて頭が回らない時、工程が多いと辛いのはわかる、明日の仕事に行くための準備以外のタスクを増やしたくない気持ちもわかる。」と共感する気持ちと、半々になったことを覚えています。

普段から自炊をしない人にとって、調理作業は思った以上にハードルが高いものです。
「少々って何!?」「パスタ茹で上がったらどうすりゃいいの?水?このまま?油つけるんだっけ?」といった感じで料理する人には当たり前にできるところで迷ったり、代用できる調味料がわからず、「みりん、ないから諦めよう。」となってしまったり。最後はいつ使ったのかわからないボウルやはしやスプーンやらたくさんキッチンに散らばっている。といった具合に。

自炊、もとい料理って簡単そうに見えて実は結構複雑なんですよね。野菜の切り方も色々あるし、食中毒にも配慮した肉の扱い、食材を寝かせる時間、同時進行で何品も作ったり、火を使うとますます気をつけるべきことが増えます。
ですので、料理できる人は本当にすごいわけです。料理は当たり前にできるものじゃないですよ。すごいんです。

でも、その「料理ができる状態」がスタンダードである必要はないと思うんですよね。仕事を頑張って休憩とっている時間も無いくらいの方や、お子様から離れるだけでギャン泣きされ目が離せない、など忙しく疲れている人に、健康でいたいなら自炊頑張りなよ!と告げるのは酷です。
栄養バランスに配慮した健康的な料理を提供していただける、外食やお惣菜があればいいなと思ったり、簡単で栄養バランスの良い調理方法を教えてくれる人が増えたらいいのにと思ったり。

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少し話はそれますが、最近、疲れてしまった人やつまづいてしまった人に、
「みんな頑張ってるんだから頑張れよ」と声をかけるだけの世の中になっている気がするのです。
その声かけ、本当に相手がそれで頑張れる、と思って言っているのでしょうか。
実際に「相手にどう伝えれば元気出るかな?」って考える時間があるといいのですが、どんどんその考える時間すら奪われていって、他人のことまで考えていられない。みんな忙しくてみんな辛いのに、頑張ることをやめられない。そんな状態になっている気がするのです。

だから、私は自炊を頑張らない第一人者になる!!頑張らないと決めたぶん、他の方にも優しくなれるから。つまり、私は自炊アンチテーゼを誓ったわけです。
とはいえ実際、外食は健康的とはいえない、家計にも負担となる状況に変わりはなく。健康を害しては元も子もないのですが。やはり、自炊を頑張るしかないのか。

ここで、先程のリュウジさんが再登場します。あのパスタを公開したのち、寄せられた声に応えるように、
「野菜がたっぷり取れてレンチンのみで完結するレシピ」を紹介してくださったのです。

このレシピを公開してくださった時、心から感動しました…。
思わず「リュウジさん、ありがとう…」とリプを送ってしまいました。
これならできそう、外食が健康志向に目覚めてくれるまで、もしくは私の体力に余裕ができるまで、私、これで生き延びる…。


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