2022.2.19 ひじきと柚子皮、梅干しのスープ、サッカーと料理の有機的な関係
柚子皮入りの塩蔵ひじきというのを使ってみました。水で洗って軽く塩抜きし、梅干しと一緒にだしで軽く煮ます。乾燥とは違うシャッキシャキの歯触りで、ひじきのイメージが変わります。ほうれんそうの緑もちょっと加えて、美しいスープになりました。
冬季オリンピックの話題でもちきりですが、我が家はこの週末、Jリーグの開幕戦で浮き足立っています。
私はサッカー観戦が好きで、昔はよくTwitterやFacebookでもJリーグや代表戦の試合のレビューを発信していました。でもスープを仕事にするようになって、SNSではサッカー話はあまりしなくなりました。
別に戦略的なんて高度な話じゃないのです。でも自分の存在を多くの人に知って欲しいというときは、いろいろな発信をするよりも、ひとつのことをしっかり発信するほうがいいんじゃないかと感覚的に思っていました。
確かにスープと料理の話ばかりしてきて、料理に関心のある人たちや料理に関係のある会社とのつながりや関係性はぐっと広がりました。でもその反面、料理以外の人たちとの関係は細りますし、小さな世界に居続けると表現も狭くなります。
サッカーのどこが好きかというと、11人の選手たちがあの広々としたピッチの中で、有機的に動き続けているところです。どんなに統制がとれているように見えるチームであっても、個々の選手は人間だから、考えるし迷うし、疲れもします。
サッカーで得点が生まれる瞬間には、毎回必ず、想像を超えた何かがあります。選手のひらめき、応援に押されて出せた力はもちろん、オウンゴールやキーパーのファンブルなどのアクシデント。審判にボールが当たって角度が変わるようなことがあったとしても、ポジションが決まっている野球とは違い、彼がその瞬間その場所にいた、ということは奇跡なんです。サッカーの自由なクリエイティビティにわくわくします。
スープとサッカーの間には何の関係もないように見えます。でも、私が自分のポジションを飛び出したり、別のエリアにパスを出したり、そういう広い視野を持ったらもしかしてみんなの想像を超えたスープのレシピや表現のアイデアが生まれるかもしれません。それはサッカーと同じく、有機的だなと思うんです。
そんなことで、サッカーの話をたまにすることもありますが、ああ、それは必ずしも料理と無関係でもないんだなと思って聞いてやってください。
ちなみに浦和レッズのサポーターです。
読んでくださってありがとうございました。日本をスープの国にする野望を持っています。サポートがたまったらあたらしい鍋を買ってレポートしますね。