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値段と時間を考える。コンソメスープごはん~週末のスープごはん

ホテルの結婚式などで出てくる「コンソメ」。牛の骨や肉や鶏で7~8時間かけてとった、それだけでも美味しいブイヨンを、さらに肉や野菜、そして卵白を使って透明に澄ませるという、贅沢の極みともいえるスープです。

しかし、これを作るとなるとハードルは高い!実際に作ってみたところ、最終的に約2リットルのコンソメスープを作るために要した時間はおよそ13時間。そしてお値段は約1万7000円ほどかかってしまいました。(そのときの様子はこちら)一般家庭で作るのは至難といってよいでしょう。

ていねいに作られたコンソメ。肉と野菜の深い香りがします。

今週末のスープごはんは、このゴージャスなコンソメを使ったスープごはんではありません。コンソメの贅沢感と高級感を漂わせつつ、もっとずっと手軽に味わってみようという試みです。さあ、材料はこちら!

材料(2人ぶん)

味の素のコンソメ  キューブ1個
鶏のひき肉 80~100gぐらい
卵 1個
にんじん 5センチ
たまねぎ 1/2個
セロリの茎の細いところ 少々
塩 油
ごはん 適宜

そう、手段は選びません。コンソメキューブを使います。味の素、と書きましたがマギーでも大丈夫だし、顆粒でもOKです。これ1キューブで約5.3g。

作り方
1.
野菜はすべて、ざく切りにする。にんじんは皮つきでもOK、セロリは葉をとりのぞく。
野菜を鍋に入れ、油をまわしかけて火にかけてしばらく炒め、そこに鶏のひき肉を20~30グラムばかり入れ、さらに炒める。
全体がしんなりとしてきたら、そこに水を約300mLとコンソメキューブを入れて5分ほど煮込み、ざるにあけて漉し、スープだけにする。

2.
次はスープを澄ませる作業。本格コンソメと同じ方法をとります。

鍋に残りの鶏ひき肉と卵白を合わせてよく混ぜ、そこに冷水200mLを混ぜて火にかける。
ゴムベラのようなもので卵白が鍋底にくっつかないようかき混ぜながら中弱火であたためつつ、1のスープをレードルでほんの少しずつ加えていく。熱いので一気に入れると卵白が固まっちゃいます。冷ましてからなら、最初から全部加えておいてOKです。

最初はこんな感じ。沸騰より手前のところでかき混ぜるのをやめて、しばらく待ちます。触らず、我慢です。

卵白と鶏ひき肉が浮き上がってきます。

3.
ポコッと表面が煮たったらあと少しだけ煮て火を止め、ざるにペーパーなどをひいてこれを漉す。クリアな金色のコンソメが。

今回はこのコンソメだけを使用。肉も野菜も卵もすべてだしがら!スプラウト(今日はセロリのスプラウト)を混ぜたごはんに塩で味を調えたコンソメを添え、ごはんにかけて食べます。

ちなみにかかった時間は約20分、300mLで約330円(ごはんとスプラウトは除く)でした。

本格コンソメ300mLの場合、時間が13時間、値段は2,348円です。どちらを選ぶか、考えるまでもありません。大量に仕入れをするレストランなら骨やくず肉、野菜の切れ端などを使えますが、家庭ではそうはいきません。

でも時間や値段なんかの話をしないとしても、こういう風に料理したキューブのコンソメは驚くほど美味しい!
コンソメキューブに足りない旨味の複雑さが野菜や鶏肉でプラスされ、なおかつすっきり澄んでいます。これだけカップに入れてお客様に出してもよいぐらいです。

最初の写真はコンソメキューブをお湯で溶いただけのもの。次の写真が澄ませたものです。比べると一目瞭然ですね。

ごはんにかけないでスープとして単独で食べるときも、ちょっと試してみてください。贅沢な気分が味わえること、間違いなしです。



読んでくださってありがとうございました。日本をスープの国にする野望を持っています。サポートがたまったらあたらしい鍋を買ってレポートしますね。